フォト

医療

2018年9月12日 (水)

軟膏とクリーム製剤の違い

今日のFM放送は白癬症について話をしました。白癬の治療薬は主に塗り薬となりますが、少し吸収率や浸透率に違いがあります。

病院で出される塗り薬は主に「軟膏」と「クリーム」があります(その他に液剤やスプレータイプもあります)。

同じ成分でも軟膏とクリームでは塗った感じも違うと感じるはずです。 今日はこのクリームと軟膏の違いについて説明したいと思います(何時ものように専門ではありませんので適当ですが・・coldsweats01)。

クリームと軟膏の違いはその成分の中に水分を含んでいるか否かによっての違いです。

Th_ まずクリームは「水を含んでいて、油と水が混ざり合っている状態です」。普通は油と水は混ざらないのですが、乳化する(油と水が乳化剤の作用により結合する)ことで、綺麗に混ざり合った状態で安定します。 「乳」とつくのは文字通り「おっぱい」のことで、おっぱいには脂肪など油の成分(栄養分)と水分が混ざっていますが分離はしていませんね。

水分を含んでいる分、クリームは軟膏と比べて、皮膚に塗りやすくて、べとつきが少なくて済みます。乳化していますので皮膚からの吸収も速くなりますので、軟膏よりも早く効果も出ます。 

その反対に軟膏は水分を含んでいないため油の成分が多く、べたつきがあり吸収もゆっくりですが、長い時間効果があります。また汗などでも流れにくい利点があります。 

このような利点や欠点を考えて、使い分ける必要もあります。冬場は軟膏はやや硬くなりますが、ゆっくりと手の平で広げて塗ると効果が長持ちします。逆に夏場などクリームを塗る前後で汗をかいてしまうと流れてしまいますので、クリームを塗った後はクーラーのある室内で過ごす方がよいのかも知れません。

病院で出される処方で同じ成分の薬でも基剤の違いにより軟膏やクリーム製剤があるのです。

2018年9月 5日 (水)

乳がんについて:自己検診の重要性

先日、「ちびまる子ちゃん」で有名な漫画家のさくらももこさんが53歳の若さで乳がんで亡くなったニュースがありました。本日のFM放送は急遽乳がんについて説明をしました。ブログでは自己検診の重要性やリスクについて書いてみたいと思います。
乳がんは女性がかかる癌の中でトップとなっています(死亡率では第5位)。
乳がんは乳汁を作り出す組織の乳腺の小葉上皮に出来る「小葉がん」と乳汁の通り道である乳管に出来る「乳管がん」の2つが主な種類になりますが、特殊な乳がんとして乳頭や乳輪に湿疹状のただれを主症状とするパジェット病と乳房全体が赤く腫れ上がる炎症性乳がんがありますが、炎症性乳がんは短期間で全身転移を起こしやすく予後不調ながんとなります。
                                                         Th_ 癌がその発生部位から回りに飛び出して行かず、小葉内や乳管内に留まっている場合を非浸潤がんと呼び、癌が周りの血管やリンパ管に浸潤しているのを浸潤癌と呼んでいます。当然、非浸潤癌の方が予後がよくなります。                                                                
乳がんの多い欧米などでは非浸潤性の小葉がんは悪性疾患とは扱わずに、このまま様子を見ることが原則となっています(日本では部分切除が殆どです)。                                                       
乳がんの90%は痛みのないしこりとして気づくことが多いのです。全くの自覚症状なしで検診のみで診断がつくのは数パーセントと言われますので、如何に自己検診が重要であるかが伺えます。
お風呂上がりにでも毎日チェックをして欲しいと願います。 その時に鏡に映して正面、斜め、前屈や背屈、さらには両手を挙げたり下げたりして全体をチェックして下さい。
①皮膚の状態:色、表面の窪み、盛り上がりなど
②左右差、形や大きさのチェック(経時的な変化)
③えくぼ兆候:おっぱいの一部が引っ込んでいる様な状態
④乳頭の変化:乳頭の形や湿疹、痒みや乳頭分泌液のないかどうか
⑤陥没乳頭:昔から陥没してたのでした問題ないのですが、次第に陥没した場合
それ以外にお風呂で石けんをつけながら乳房にしこりがないかどうかチェックして下さい。   
→このようなことで多くの乳がんが発見されます(もちろんしこり=癌ではありませんので心配するより、まずは病院を受診されて下さいね)。                             
また乳がんの危険度も報告されています。少し古いデーターですが平均の女性と比べて何倍乳がんになり易いかの指標になりますので記載しておきます
①乳がんになったことがある人6倍 ②母親、姉妹、娘が乳がんになっていた方2.8倍 ③初潮が12歳未満 1.9倍 ③30歳以上の未婚女性3.0倍 ④初産年齢が30歳以上1.7倍 ⑤閉経が55歳以上1.6倍 ⑥閉経後の肥満1.4倍 ⑦高度肥満(BMI30以上) 2倍
その他身長が高い方(身長160Cm以上は148Cm 以下と比べて閉経前1.5倍、閉経後で2.4倍)、飲酒量が多い方(1.75倍)、喫煙習慣のある方(1.9倍)は増加します。<色々な研究結果から抜粋しましたので、正確さは多少変動する場合があります>
一番忙しい年代の女性が多く罹患するがんですので、忙しいからではなく忙しいからこそ検診を受けるように、そして毎日の自己検査をしてくださいね。

2018年8月22日 (水)

ヘルパンギーナとヘルペスは違います

今日のFM放送は夏かぜについて話をしました。風邪は冬のイメージがありますが、夏も結構流行るために「夏かぜ」と総称して呼んでいます。風邪の原因はウイルスが多いのですが、ウイルスにも寒いのと暖かいのを好む違いがあるため、夏と冬に流行る原因ウイルスには違いがあります。
Th_ 私達の病院は小児科はありませんので、余りヘルパンギーナの感染を診る機会は少ないのですが、全国的には主に小児の間で流行る夏かぜの一種のヘルパンギーナの感染が流行しているとのことです。                          
ヘルパンギーナとは・・・以外とこんがらかって難しいのです。                
まずインフルエンザウイルスのように1つのウイルスかと言うとそうではありません。多くはエンテロウイルス属のコクサッキーウイルスによるものなのですが、他にもエコーウイルスなど幾つかのウイルスが原因となります。               
・・・・と言う事は、ウイルスの名前から来た病名ではなさそうですcoldsweats02                      
ヘルパンギーナ(Herpangina)の語源は、水ぶくれを意味するTh__3 「ヘルペスHerpes」と喉の炎症を意味する「アンギーナ Angina」の2つを合わせた疾患名となっています。 昔はウイルスの存在さえ分かりませんでしたので、急に喉が赤く腫れ、一部は水ぶくれにもなり、熱や喉の痛みが強く、飲み込むのさえ困難になるような病気をひっくるめて「Herpanginaヘルパンギーナ」と呼んだのでした。
我が国ではおおよそ5月頃より9月まで流行しますが、特に7月8月が流行期を迎え、ニュースでも話題になったのですが、今各地で流行していて留意が必要とされています。
病状は2〜4日の潜伏期を経て、突然の発熱に続いて、喉の痛みが出現し、咽頭粘膜がとても赤くなり、口の周りに1〜2mmの小さな水ぶくれが出ます。喉の痛みは強く、水分も飲み込みにくいこともあり、特に夏の時期は脱水になることもあり、点滴のため入院が必要な小児も多くいます。熱も38度以上の高熱が出るため、小児期の子供が熱性けいれんを起こすこともあります。
多くは数日で症状が改善しますが、ウイスルは2〜4週間は便から排出されますので、他にうつさないようにすることも重要となります。
基本は手洗い、うがいの予防を行います。
 
Th__4
よく疲れた時などに口の周りに小さな水疱を作るヘルペス(口唇ヘルペス:他に性器にも起こすため性器ヘルペスもあります)という病気はヘルペスウイルスによるもので、語源が似ていますが、全く違うウイルスとなります。

2018年8月 8日 (水)

天然素材の誤食による食中毒

先月、北海道でイヌサフランによる食中毒死の事例がありました。この様に自然毒による疾病も食中毒に入ります。            Th_c7777f5540597ee2419c8abe0a959b98
 
日本国内においては以前、傷害事件で有名になったトリカブトによる死亡事故も何件か起こっていますし、先月北海道でイヌサフランを誤食した方が死亡したというニュースがありました。イヌサフランは百合に似た球根植物で秋に花が咲くそうです。イヌサフランの球根や種子などにはコルヒチンという毒物が含まれています。
Th__2
イヌサフランの葉は山菜のギョウジャニンニクに似ていたり、球根はジャガイモやタマネギに間違えられたりミョウガに間違われて誤食されたとのことです。コルヒチンは痛風の治療薬として使われたいる薬剤ですが、量を間違えると死亡例も出て来ます。
Th__5
葉がニラに似ているため水仙の葉を誤食して1人の死亡、食中毒は176人の報告があるとのことです。紫陽花の葉を大葉と間違えて食中毒を起こす事例もあります。
Th__3
私が思ったより多かったのが、ジャガイモによる食中毒でここ10年で303人の食中毒患者が出たとのことです。緑色に変色したジャガイモは芽と同様にソラニンやチャコニンという天然毒素を含み、この部位を切り落とさずに食べて食中毒になるそうです。
Th__4
山菜と間違えて誤食したり、毒キノコを食べたりと誤って食べる事例が多くあります。食べれそうと思っても、あまり知識がない方は余程専門家に聞いてから食べて欲しいと考えます。
身近にある食中毒です。慢心にならずに注意して食しましょうhappy01

2018年8月 1日 (水)

カレーと食中毒:ウェルシュ菌

夏は食中毒が多い時期となります。 食中毒の御三家と言えばカンピロバクター、腸炎ビブリオ、サルモネラ菌ですが、最近ウェルシュ菌による食中毒も増加しています。           
カレーやシチューなどはガバッと作り溜めして翌日も食べるTh_5a96873d9ddd7644b1ce18eb65bc71d4 なんてあると思うのです。私の学生時代などはカレーを作ると食べ尽くすまで3日間はカレーだったと記憶していますcoldsweats01                
カレーを作って、食べた後に時間が経ってから残りは明日食べようかと冷蔵庫に入れるパターンも多いと思います。そして次の日は必ずしも十分に火を通さなくても、食べる適温になったら、すぐに火を止めて食べてしまうことも多いと思います。                   
食中毒が気になる方でも、ある程度、グツグツと加熱してしまえば大丈夫と多くの方は思ってしまうはずです。                                                
この様なカレーやシチューや煮込み料理などで問題になる食中毒菌にウェルシュ菌があります。
Th_3b0eaa56fc1b8e1247429d7a971994e0 カレーなどドロドロとした食材で大量に作りおくと、表面は酸素に触れますが中は酸素に触れない無酸素状態となります。 この様な酸素がない状態が好きな菌もいます。このウェルシュ菌はその代表で、酸素のない状態(カレーや煮物のなか)で一気に増殖します。        
そのような食材は栄養価も高いため短時間で何百倍にも増殖します。 この菌は困ったことに100度で煮込んでも、芽胞という形で生き残り、そして温度が下がると再び増殖してしまうなんとも嫌な菌なのです。              
この様な性質のために夏場の食中毒の原因菌として高頻度に検出されます。ウェルシュ菌の食中毒は菌が増殖した食材を食べて、おおよそ6時間から18時間ほどして、下痢と腹痛が出現します。あまり嘔吐や発熱はなく2〜3日で症状は治まることが殆どです。          
こんな変な菌には対策しようがないじゃないかとなりますが、やはり食中毒に予防の原則は①菌をつけない②増殖させない③やっつける です。                         
まず大切なことは、カレーなどを作ったら、今食べる分を除いて、すぐに冷蔵庫に保存することです。カレーなどでは冷凍してもいいかもしれません。                           
再度食べる場合は、冷蔵庫から出したらこのままにせずに、一気に解凍し温めて食べる。鍋などを利用する場合は、空気と接触させながらよくかき混ぜ、中までしっかり火を通すことも重要のようです。
夏のカレーなどではこのくせ者のウェルシュ菌の感染に気をつけなければいけませんね。

2018年7月25日 (水)

夏場に多い尿管結石発作

今年のような猛暑(極暑)においては熱中症が問題となっていますが(熱中症に関しては   http://omoromachi.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-567f.html )、尿管結石もこの夏場に増加します。

ブログでは尿管結石が夏場に増える理由や、原因や対策について書いてみたいと思います(泌尿器科医ではありませんのでおおよそです)

Th_ 私達の尿をつくり、体外に排出する組織は,泌尿器系と呼ばれ、腎臓、尿管、膀胱、尿道から構成されます。尿を実際に作るのは左右にある腎臓で、腎臓以外の尿管、膀胱、尿道は尿を体外に排泄する通路ですので、ひっくるめて尿路と呼んでいます。この尿路に石ができたのを尿路結石と呼んでいます。

尿路結石が出来る場所により、腎臓・尿道など上部尿管結石、膀胱や尿道などの下部尿路結石に分ける場合があります。 尿路結石は95%は上部尿管結石で殆どを占め、膀胱や尿道に出来る場合は前立腺肥大や尿道の狭窄など特殊な場合に出来、症状も強くありません。

まず基本的なことですが、私達の尿は何処で作られるのでしょうか? 私達の尿は腎臓で血液を濾過して造られます。 血液(無菌)を濾過して作られますので、膀胱炎等がなければ本来無菌の綺麗な状態です。同じ出るものでも便の方は水分を除いてその重量の1/3は大腸菌などのバイ菌やその死骸です。 

同じ出るものでもオシッコとウンチでは全く細菌数が異なるのです。 昔、テレビでアフリカのヌエル族の人々が牛のオシッコで頭や顔を洗うのをみて衝撃を受けたのですが、細菌感染などの意味では全く問題なかったのです。砂漠地帯で水が乏しい場所では理にかなっていたのです。私の常識が間違っていたのですね・・・また違う方向に脱線してしまいました・・・

Th__2尿管結石を持っている方が全員が発作を起こすわけではありませんが日本人に10人に1人は尿管結石を持っていると言われています。尿管結石は人種間で発症率に違いがありませんが、逆に食生活とは大きな影響があると言われています。日本人の尿管結石は増加の一途を辿っていますが、それは食生活の欧米化にあるとされています。

動物性タンパクは尿中のカルシウムの増加、尿の酸性化、尿中尿酸の増加を来します。また塩分や糖分を多く摂っても尿中のカルシウムの増加を来します。

また尿に溶ける成分が必要以上に高くなると、石の元となる、微小な結晶が出来ます。

尿管結石の成分はシュウ酸カルシウムが圧倒的に多く、その他リン酸カルシウム、尿酸などがあります。 男性ホルモンは結石の成分のシュウ酸を増やす作用があり、女性ホルモンは結石を出来にくくするクエン酸の増やす作用があります。これが中年男性に結石が多い理由となります。また閉経後の女性は男性と同様な頻度で尿管結石が起こりやすくなります。

いずれにしても脱水になると尿は濃縮しますので、そのため結晶が出来やすくなります。これが夏場に尿管結石が起きやすい原因となります。

尿管結石はかかった方も多いと思いますし、再発しやすいため尿管結石の経験者は熱中症対策だけでなく尿管結石の予防のためにも、水分をしっかり摂ってこの暑い夏を乗り切って下さいね。

2018年7月11日 (水)

皮膚の経年変化と光老化

FM放送では日光が与える人体への影響について話をしました。
ブログでは「光老化」について記載したいと思います。私自身は外科医ですので皮膚に関しては専門外ですので、間違っていてもご了承下さいcoldsweats01                         
アンチエイジングというのがもてはやされていますが、Th_818e8b5b8e4fbf3318c273df71c4f089 私自身はあまり好きな言葉ではありませんので使うことはありません。人は皆老いるのですから、老いることに対抗しようとは思っていませんし、いずれ皆死に至る訳です。 ただ無駄なことはせずによりよく過ごすことには気を遣うべきだと考えるのです。                                      
一般的に年齢と共に変化する皮膚の状態の自然経過では、先ずは
①シワ(皺)を上げる人が多いと思います。これは皮膚の下の繊維の加齢的な変化で、皮下の直下の繊維が少なくなり皮下深部の繊維は荒くなることより、スムーズにお互いが結合しなくなる結果しわが出来てしまいます。           
②年と共に皮膚が薄くなります。更に皮下脂肪も減少し、弾力性にも欠けて来ます。ですから皮膚が薄くなって、少しの力でも皮膚が剥がれやすくなってしまいます。また弾力がなくなり緊張力がなくなるため、たるみ(弛み)も出現します。                          
③加齢と共に皮膚の光沢が少なくなり、色も黄色調となります。皮脂腺などの分泌も低下しますので、乾燥肌になってきます。 よく若い時に多汗症と言われた方も年齢と共に乾燥傾向に傾きます。 乾燥は体幹、四肢で目立ちますし、特に下腿の前面に起きやすく、痒みを伴うこともしばしばです。                                              
この様な生理的な老人性変化は避けることが出来ませんが、その進み方は個人差があり、遺伝的な因子や日光の照射量にも影響を受けると言われています。                
折角ですので、日光の照射による「光老化」について少し記載します。光老化とは主に紫外線による皮膚への影響で起こる変化で、自然の皮膚の老化と区別して用いられています。
そのことは良く分かるのは、長年、太陽光線を浴びて来た顔や首、前腕などと比べて、太陽光線の当たらない、臀部や太ももの内側などは年取ってもあまり皺や弛みが少ないはずです。                                                        
Th_343725 紫外線を浴びると、私達の皮膚は防御反応として皮膚が厚くなり色が濃く変化します。皮下組織の弾力を保つ繊維も柔らかを失うことでシワやシミ、皮膚のざらつきなどが目立って来ます。このことを光老化と表現しています。                                 
若い頃から無駄に(coldsweats02)紫外線を浴びることなく、乾燥を防ぐために保湿などを考えておく必要があるかも知れませんね。                                         
まあ私的には田舎のばあちゃん達のしわしわ顔も好きなのですがね! それだけの年齢を歩んで来たいい表情を見せてくれていますhappy01

2018年7月 4日 (水)

ビタミンD産生に必要な日光浴時間は?

これから夏に向かい、太陽光線が強くなるため、その対策が重要となります。 テレビなどでも毎日のように紫外線情報が出されています。                             
昭和の日本では夏のこんがり肌の化粧品のコマーシャルをよく見かけました。特に夏の沖縄のキャンペーンでは海とこんがり色の女性達がいっぱいいました。 私と同年代の夏目雅子さんなどのクッキーフェイスなどのカネボウのCMがありました。 何故か、女性向けのCMでしょうが、我々男性群の方がよく見ていたかも知れません・・・coldsweats01                   
Th_ しかしながら、次第に紫外線は悪だという感覚になって、特に日本人ではあまりにも白い肌がもてはやされいるように変化したような気がします。 確かに諺にも「色の白いは七難隠す」と言われて来ました・・・あまり良い言葉ではありませんが・・・                                 
もちろん光線過敏症の方もいますが、それ以外なら普通に過ごして大丈夫と思うのです。
最近、美肌願望が強いせいか、太陽光線を敵のように感じている女性も多いようです。
 特に太陽光線の強い沖縄では、信号待ちの時に、隣の車の女性ドライバーが帽子、サングラス、マスク、両手をすっぽり被う手袋を履いて運転している方を見かけたりします。今から銀行強盗にでもいけるような容姿ですcoldsweats02              
・・・何の話か分からなくなりましたが、では太陽光線を全く浴びなくてもいいのかとなります。
ビタミンDという脂溶性ビタミンがあります。ビタミンですので私達の体になくてはならない物質で、これは腸からのカルシウムの吸収を高めたり、腎臓からのカルシウムの排出を抑制したり、骨からのカルシウムの放出を高めるなど、主に私達の骨と血液のカルシウムの調整に関わっています。                                                    
ビタミンDは私達の体内でコレステロールからも合成されますが、必要量が足りず、食事から摂取する必要があります。 もう1つは今回のテーマと関連のある日光を浴びることで皮膚からビタミンを合成して補充することが出来ます。 Th_dsc06231_2                             
紫外線の中で私達の日焼けをさせる波長の紫外線Bを浴びると、皮膚で7-デヒドロコレステロールから光合成を経てでビタミンDが産生されます。                           
ではどれぐらい浴びればいいかというと、日中の太陽光線では、日焼け止めなしにでは、週に2回以上で5分から30分程度、手足や顔などの露出面で浴びれば良いと言われています。必ずしも全身に浴びる必要はありません。 夏はこれより短く、冬場はこれより長く必要になります。                                                          
太陽光線の少ない北欧などのヨーロッパのかたは日光浴が大好きで、公園などで水着姿なので日光浴をしている方をよく見かけます。ただやはり浴びすぎるとこの様な方で皮膚がんが増加するといわれています。                                         
まあ、あまりにも白肌を求めすぎずに、健康を維持してゆくことが大切かも知れませんね。
もう昭和のこんがり肌のCMは過去の遺産になってしまうのでしょうかbleah
(先ほどまで日光浴の「浴」を欲望の「欲」で書いていました・・・恥ずかしいweep 一応書き直しました・・・happy01

2018年6月27日 (水)

熱中症:人間の身体は発熱機関

今日のFM放送は熱中症について話をしました。これまで熱中症に関しては病態や注意点については記載しました(http://omoromachi.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-567f.html )。                                                                                    
今日は私達の身体は発熱機関で熱を冷まさないと生命を維持できない場合もあるのです。今日は消費カロリーからみた体温維持について記載してみます(細かいことに正確ではありませんが、概要を掴んで下さいねcoldsweats01)。                                                     
Th_ ①私達は何気なく成人男性で1日2,000キロカロリー(Kcal)、1800キロカロリーが必要と言うことは聞いていると思います。                               
②カロリーの定義は「1グラムの水を1度あげるのに必要な熱量を1カロリー(cal)」となっています。<1Kg=1000g : 1キロカロリー(Kcal)=1000カロリー(cal)>
例:体重60Kgの人間を例にカロリーについて考えてみましょう              
・60Kgの人が2000Kcalを消費している(=身体で2000Kcalの熱量を作りだしている)日々を送っているとします。                           
・私達の身体が水と仮定して、私達の身体の温度を何度上げることになるのでしょうか? 60Kg→2000Kcalですので2000割るの60は33,333となります。                  
私達は普段通り2000キロカロリー消費した場合、体温と同じ条件の環境で、汗もかかず冷却する仕組みがなければ33度体温が上昇します。 体温が40度以上になってくると私達の身体の細胞はダメージを受け出し、45度以上なら死滅してしまいます。 
 
でもこんなには上がらないはずですね。何故かと言うと常温動物は体温を維持するためにエネルギーの70〜80%を使っているのです。                                             
多くの場合は外気温は私達の体温36〜37度より低いために体温を上げるために熱量を使いますし、気温が高ければ汗などをかいて体温を下げるために、沢山のエネルギーが使用されるために、体温が一定に保たれているのです。                                 
急に気温が上昇したり、湿度が高いと汗による冷却が上手くゆかずに、体温が上昇してしまうことがあります。 初めは単なる脱水や電解質の異常から次第に体温が上昇してくると熱中症の重篤な事態となってしまうのです。
これから急に暑くなったり、湿気が高かったりしますので、熱中症に気をつけてお過ごし下さいねheart04

2018年6月13日 (水)

サプリメントは万能薬ではありません

ビタミンの効用について話す中で、サプリメント市場の拡大と広告のせいで、サプリメントは沢山摂った方が健康に良いと勘違いしている方が多いと感じてしまいます。

多くの方は毎日のように頻回に及ぶサプリメントの広告で迷わされていることが多いだろうと思います。広告の内容を見ると、飲んだ瞬間から自分の体が変わる様な過度の期待を持たせる広告も多く見受けられます。 広告の抜け穴として、小さな文字で「これは個人の感想です」と表示されています。

Th_ ビタミンの定義から言うように、これがないと私達は生きてゆけません。かつては死因のトップにも並ぶような脚気や壊血病など深刻な欠乏症が起こったのです。もの凄く重要な要素なのです。  しかし多くの場合は普通の食事が取れる状況ならほぼ深刻な事態にはなりません。 これまで人類は多様な食事をしてきて生き延びてきたのです。 ですからこれからも極端な環境や食事制限でなければビタミンやビタミン様物質などの欠乏は起こりにくいと考えるのです。

同様なことは、食事の極端な制限食に関しても言えると思われます。1つの側面から見ると低(無)炭水化物食などの制限食はいい面もあるかも知れません。しかしまだ経験値だけの問題です。人間が一世代だけでなくこれからも続くことを考えると、極端な制限食などが人間にとって有用かも未知数なのです。 少なくともこれまで人類が存続してしているのですから、この何百年あるいは何千年かけて営んできた私達の食文化には大きな間違いはないはずです。 

この食文化を継承しながら、個人個人の検査の値を見ながらバランスの良い食事をすべきではないかと私は思うのです(これも私の考えですので異論のある方も多いと思います)。 

ビタミンが発見されてまだ100年しか経っていません。これからも命を繋いで行く人類ですので、ゆっくりとした時間の流れで食文化を考えるべきだと思うのです。今回はあまり根拠もないことかも知れませんが最近の偏った食事やサプリメントへの過度の期待感に違和感を覚える老医師の考えを記載しました。

より以前の記事一覧