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2026年7月

2026年7月12日 (日)

コインブラからポルトへ(ボリャン市場、サント・イルデフォンソ教会など)

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コインブラから列車に乗り、今回のポルトガル旅行で最も楽しみにしていた街、ポルトへと向かいました。

これまで写真や映像で何度も見てきたポルトですが、実際に訪れるのは今回が初めてです。美しい街並み、ドウロ川に架かる橋、歴史ある教会や建物など、見てみたい場所がいくつもありました。

列車がポルトに近づくにつれて、「いよいよ念願のポルトに到着するのだ」と、自然に気持ちが高まってきました。



<ポルト・カンパニャン駅>
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コインブラからのバスが到着したのは、ポルトの玄関口の一つであるカンパニャン駅です。

正式にはポルト・カンパニャン・インターモーダル・ターミナルと呼ばれ、鉄道だけでなく、地下鉄やバスなどが乗り入れる交通の拠点となっています。

駅に降り立った時点では、まだポルトらしい古い街並みはあまり見えてきません。それでも、初めて訪れる街の駅に立つと、これからどのような風景に出会えるのだろうという期待が膨らみます。

今回の1、2泊目はポルトの民宿となっていますので、チェックインの前にさっそくポルトの中心部を歩き始めました。


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<érola do Bolhão>
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街を歩いていると、ひときわ目を引く美しい建物が現れました。

「ア・ペロラ・ド・ボリャン(A Pérola do Bolhão)」という、1917年創業の老舗食料品店です。

店名は日本語にすると「ボリャンの真珠」といった意味になるのでしょうか。その名のとおり、周囲の建物の中でも独特の輝きを放っています。

外壁を飾るのは、青や黄色を基調としたアール・ヌーヴォー様式のアズレージョです。スパイス交易や異国の果物を思わせる人物や植物が描かれ、かつてポルトガルが海を越えて世界とつながっていた歴史を感じさせます。


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店内には、ポルトガル産のワインやチーズ、ナッツ、ドライフルーツ、缶詰などが所狭しと並んでいます。昔ながらの食料品店でありながら、商品のパッケージもしゃれていて、お土産を探す店としても人気があるようです。

ポルトでは、こうした何気ない商店の外観にも見事な装飾が施されています。街を歩いているだけで次々と美しい建物が現れるため、そのたびに足を止めて写真を撮り、なかなか前へ進めません。

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<ボリャン市場>
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ア・ペロラ・ド・ボリャンのすぐ近くにあるのが、ポルト市民の台所として親しまれてきたボリャン市場(Mercado do Bolhão)です。

1839年に創設された歴史ある市場で、長期間にわたる大規模な改修を経て、2022年に再び開場しました。

歴史ある建物の雰囲気を残しながら、内部は明るく清潔で、近代的な市場へと生まれ変わっています。

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上階の回廊から市場全体を眺めると、建物の美しい構造がよく分かります。

昔ながらの市場の賑わいを残しながら、衛生的で利用しやすい空間に改修されていました。観光客のためだけにつくられた場所ではなく、今も地元の人々の暮らしの中に息づいているところが、ボリャン市場の魅力なのだと思います。

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中央の広い空間を囲むように、野菜や果物、鮮魚、肉、チーズ、ハム、パン、花などを扱う店が並んでいました。

店先には色鮮やかな食材がきれいに並べられ、市場全体が一つの大きな展示会場のようにも見えます。地元の方の日常を支える市場である一方で、旅行者も気軽に歩き回ることができる開放的な雰囲気です。

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ポルトガル名物のイワシやタコの缶詰、ポートワイン、オリーブオイル、伝統菓子なども並んでいます。

缶詰といっても、日本で普段見かける実用品という印象とは少し違い、どれも絵柄や色使いが美しく、お土産として持ち帰りたくなるものばかりでした。

市場内には、新鮮な魚介類や生ハムなどをその場で味わえる店もあります。ポートワインや地ビールを片手に、市場の食材を楽しんでいる人たちの姿も見られました。

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<カフェ・マジェスティック (Majestic Café)>

ボリャン市場からサンタ・カタリーナ通りを歩いていくと、ポルトを代表する老舗カフェ「カフェ・マジェスティック(Majestic Café)」があります。

1921年創業のカフェで、アール・ヌーヴォー様式の華麗な内装から、「世界で最も美しいカフェ」の一つにも数えられています。

外から眺めただけでも、ここが普通のカフェではないことが分かります。木彫りの装飾や大きな鏡、シャンデリア、革張りの椅子などが並ぶ店内には、1920年代の華やかなベル・エポックの雰囲気が残されています。

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かつては作家や芸術家、政治家たちが集まり、語り合う社交場でもあったそうです。ポルトに滞在していた頃のJ・K・ローリングが、このカフェで『ハリー・ポッター』の構想を練ったとも伝えられています。

ポルトガル風フレンチトーストの「ラバナーダ」も名物ですが、観光客にも大変人気があり、店の前には多くの人が集まっていました。

カフェというよりも、ポルトの文化と歴史そのものを今に伝える場所のように感じられます。

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<サント・イルデフォンソ教会>
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さらに歩いていくと、階段の上に青と白のアズレージョで覆われた教会が見えてきました。

サント・イルデフォンソ教会(Igreja de Santo Ildefonso)です。

1739年に完成したバロック様式の教会で、正面に並ぶ二つの鐘楼が印象的です。教会の壁面を覆う約1万1,000枚のアズレージョは、1932年に芸術家ジョルジェ・コラソによって制作されたものです。

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青と白のタイルには、聖イルデフォンソの生涯や聖書の場面が描かれています。

建物の正面全体が一枚の大きな絵画のようで、近くから見ると一枚一枚のタイルの細かな描写に驚かされますが、少し離れて眺めると鐘楼を含めた教会全体が美しく調和しています。

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ポルトでは、アズレージョで飾られた建物を街のあちらこちらで見ることができます。

それは単なる装飾ではなく、この街の歴史や信仰、人々の暮らしを伝える大切な文化なのだと思います。

ポルトに到着してから、まだそれほど時間はたっていません。それでも、老舗の食料品店、市民の台所、華やかなカフェ、そしてアズレージョに覆われた教会と、次々にポルトらしい風景に出会うことができました。

坂道や石畳を歩くのは少々大変ですが、角を曲がるたびに新しい景色が現れます。長い間楽しみにしていた初めてのポルトは、歩き始めたその日から、期待していた以上に美しく魅力的な街でした。

2026年7月10日 (金)

今週の生け花(令和8年7月第2週)

台風9号の動きや影響が気になります。今日も時間が取れませんでしたので写真だけアップいたします。

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<花材:雲竜柳、唐辛子、アンスリウム、ひまわり、源平草>

2026年7月 8日 (水)

夏の太陽と紫外線 〜肌を守るために知っておきたいこと〜

7月に入り、沖縄でも強い日差しが続く季節となりました。夏になると熱中症対策が大切になりますが、もう一つ忘れてはいけないのが「紫外線対策」です。特に沖縄の夏は長く、日差しも強いため、皮膚や目への影響を考えておく必要があります。

太陽の光は、私たちにとってなくてはならないものです。植物の光合成を助け、私たちの体では骨を作るために必要なビタミンDの合成にも関わっています。一方で、浴びすぎると日焼け、シミ、シワ、さらには皮膚がんや白内障などのリスクにもつながります。

太陽光線は、大きく分けると赤外線、可視光線、紫外線に分けられます。私たちの目に見えるのは可視光線で、虹の七色にあたる部分です。その外側にある見えない光が、赤外線と紫外線です。赤外線は温かさを感じさせる光で、紫外線は皮膚に大きな影響を与える光です。

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太陽から出る光を、赤外線・可視光線・紫外線に分けて示す図。可視光線は虹色で表し、その外側に「赤外線」「紫外線」を配置する。紫外線が皮膚や目に届くイメージを入れると分かりやすい。

紫外線には、UVA、UVB、UVCの3種類があります。UVAは皮膚の深い部分、真皮にまで届き、肌を黒くしたり、長い年月をかけてシワやたるみの原因となったりします。UVBは主に皮膚の浅い部分に作用し、赤くヒリヒリする日焼けを起こします。UVCは最も強い紫外線ですが、通常はオゾン層に吸収され、地上にはほとんど届きません。

皮膚は、実は体の中で最も大きく重い臓器です。表面から順に、表皮、真皮、皮下脂肪組織に分かれています。表皮では新しい細胞が作られ、少しずつ表面へ押し上げられ、最後は垢として剥がれ落ちます。この入れ替わりのサイクルが整っていることで、皮膚は健康な状態を保っています。

日焼けで皮膚が黒くなるのは、メラニンという色素が関係しています。紫外線を浴びると、表皮にあるメラノサイトという細胞がメラニンを作ります。メラニンは紫外線から皮膚を守る役割を持っていますが、過剰に作られたり、うまく排出されなかったりすると、シミの原因になります。

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皮膚を断面図で描き、上から「表皮」「真皮」「皮下脂肪組織」を示す。UVBは表皮まで、UVAは真皮まで届く矢印で表現する。表皮内にメラノサイトを描き、メラニンが作られる様子を入れる。

また、紫外線はすべて悪いわけではありません。乾癬やアトピー性皮膚炎などでは、日光が良い方向に働く場合もあります。紫外線には皮膚の細胞増殖を抑えたり、過剰な免疫反応を抑えたりする作用があるためです。ただし、日光で悪化する皮膚病や、薬によって日光過敏を起こす場合もあります。日光に当たった部分が赤くなる、かゆくなる、水ぶくれができるなどの症状がある場合は、自己判断せず医師に相談してください。

紫外線対策としては、午前10時から午後2時頃の外出をできるだけ避けること、帽子や日傘、サングラス、長袖の衣類を利用することが大切です。日焼け止めも有効ですが、汗で流れ落ちるため、3〜4時間ごとに塗り直すことをおすすめします。

沖縄の夏は、太陽の恵みを感じられる季節です。しかし、無防備に浴び続けると、皮膚や目に負担をかけてしまいます。日差しと上手につき合いながら、健康に夏を乗り切りましょう。

2026年7月 5日 (日)

コインブラ大学(後半:サン・ミゲル礼拝堂、大儀式の間など)、新カテドラル

コインブラ大学の続きとなります。『前回は➡︎コインブラ大学(前半)

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コインブラ大学が世界遺産として評価されているのは、建物単体の美しさだけでなく、大学と街が一体となって発展してきた歴史そのものに価値があるからだと思います。その中でもジョアニナ図書館は、学問と権威、そして美意識が一つに凝縮された場所のように感じました。
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図書館を見学した後は、同じコインブラ大学構内にあるサン・ミゲル礼拝堂(Capela de São Miguel)へ移動しました。

まず入ってすぐに、壁一面が装飾タイルで覆われた空間が目に飛び込んできます。ここは大学構内にある礼拝堂で、もともとは旧王宮の私的な祈りの場として使われていたそうです。現在の姿は16世紀以降の改修を経て整えられ、マヌエル様式やバロック様式が混ざり合った、とても華やかな空間となっています。

こぢんまりとした礼拝堂なのですが、一歩足を踏み入れると、床から天井まで隙間なく施された装飾に圧倒されます。

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礼拝堂の主な見どころとしては、①アズレージョ(装飾タイル)、②バロック様式のパイプオルガン、③天井画と正面扉が挙げられていましたので、このあたりを意識しながら見学することにしました😆

 

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天井には、ポルトガル王室の紋章や天球儀などが描かれています。大航海時代の繁栄を思わせるモチーフもあり、16世紀当時の色彩が今も鮮やかに残っているように感じられました。壁のタイルに目を奪われがちですが、天井も本当に美しいので、ここも要チェックです。

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そして、この礼拝堂で最も印象に残ったのが、水平に突き出すパイプオルガンです。

1737年、ジョアン5世の命により造られたバロック様式のオルガンで、2000本を超えるパイプを備えているそうです。金箔を施した木彫りの装飾は豪華絢爛で、よく見ると東洋風、いわゆるシノワズリの雰囲気も感じられます。礼拝堂そのものはそれほど大きくないため、このオルガンの存在感はかなり強烈です。

現在でもコンサートや儀式で実際に演奏されているとのことでした。一度でいいので、この空間に響く音を聴いてみたかったです。

*少し補足すると、このようにラッパ状の管が水平に突き出しているオルガンは、イベリア半島のオルガンに見られる特徴の一つだそうです。普通のパイプオルガンは上に向かってパイプが伸びている印象がありますが、ここでは音が前方に向かって直接飛び出してくるような構造になっています。見た目にも迫力がありますし、きっと音もお腹に響くような力強さがあるのだろうと想像しました*

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礼拝堂を見た後は、右側の階段を上がり、ギャラリーへ向かいました。この場所はラテン回廊(Via Latina)と呼ばれています。かつてこの場所ではラテン語が用いられていたことに由来するそうです。

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「帽子の間」の正式名称は「Sala Grande dos Actos(大儀式の間)」で、コインブラ大学の中でも最も格式の高い部屋です。学位授与式や博士号の口頭試問、学長就任式、開講式など、大学にとって重要な公式行事が現在もこの部屋で行われています。

「帽子の間」という名前は、博士たちが式典の際に身につける伝統的な肩マントと帽子、カペロ(Capelo)に由来しています。

この部屋は、大学として使われる以前は王宮の一部で、かつては玉座の間として使われていた場所でもあります。壁には歴代ポルトガル国王の肖像画がずらりと並び、17世紀のアズレージョや天井の緻密な装飾が、部屋全体に重厚な雰囲気を与えていました。

大学の講堂というより、王国の歴史と大学の伝統がそのまま重なっているような空間です。ここで学位授与式が行われるとなると、学生さんにとっては一生忘れられない時間になるのではないでしょうか。


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高台にあるコインブラ大学を少し下っていくと、新カテドラルが見えてきましたので、短い時間でしたが見学することにしました。
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新カテドラル(Sé Nova de Coimbra)は、16世紀末にイエズス会によって建てられ始めた大聖堂です。もともとはイエズス会のカレッジ付属教会でしたが、1759年にイエズス会がポルトガルから追放された後、司教座が近くの旧カテドラルからこちらへ移されました。


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外観の下層部は厳格なマニエリスム様式で、上層部には後に完成したバロック様式の華やかさが加わっています。堅牢で要塞のような雰囲気を持つ旧カテドラルとは対照的に、白いファサードが美しく、大学周辺の街並みによく映えていました。

内部では、祭壇背後の金泥細工が目を引きます。いかにもポルトガルらしい装飾で、アズレージョも見ることができました。時間があれば、旧カテドラルと新カテドラルを比べながら見学すると、コインブラの宗教建築の違いがより分かりやすかったかもしれません。

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駆け足で回ったコインブラでしたが、やはり学生の街だけあって、活気がありながらも落ち着いた雰囲気がありました。古い大学都市というだけではなく、今も学生たちの生活とともに息づいている街なのだと感じます。

次に訪ねる機会があれば、もう少しのんびりと滞在してみたい場所となりました。

午前中でコインブラ大学周辺の見学を終え、昼のバスでコインブラからポルトガル第二の都市、ポルトへと向かいます。

2026年7月 3日 (金)

今週の生け花(令和8年7月第1週)

7月に入りました。沖縄地方は梅雨が明け、青空が広がると同時に気温も上昇し、いよいよ夏本番となりまそした。だだ、また台風が発生しているようで今後が気になるところです。今日は時間が取れませんでしたので写真だけのアップになります🙇

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<花材:ストレリチア、ハラン、マリーゴールド、トルコ桔梗>

2026年7月 1日 (水)

夏本番、熱中症にご注意ください

7月に入り、いよいよ本格的な夏が始まりました。今年の沖縄は台風の影響でなかなか梅雨明けにならずに、雨が多い梅雨となりました。これからは長い夏の始まりとなります。

私が子どもの頃の沖縄では、30度を超えると「今日は暑いな」と思ったものですが、今では日本各地で35度を超える猛暑日も珍しくありません。地球温暖化の影響もあり、熱中症は誰にとっても身近な病気になっています。

熱中症とは、暑さによって体温の調節がうまくできなくなり、体にさまざまな不調が起こる状態の総称です。炎天下での運動や屋外作業だけでなく、実は自宅の室内でも多く発生しています。特に高齢者では、暑さを感じにくくなったり、のどの渇きに気づきにくくなったりするため注意が必要です。

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熱中症の初期には、めまい、立ちくらみ、足がつる、気分が悪いといった症状が出ます。大量に汗をかくと、水分だけでなく塩分も失われます。その状態で水だけをたくさん飲むと、血液中の塩分濃度がさらに下がり、筋肉のけいれんを起こすことがあります。暑い時期の水分補給では、水だけでなく、必要に応じて塩分を含む飲み物や経口補水液を利用することも大切です。

症状が進むと、頭痛、吐き気、強いだるさ、体温上昇などがみられます。さらに重症になると、意識がもうろうとしたり、呼びかけに反応しなくなったりします。このような場合は、迷わず救急車を呼んでください。救急車を待つ間も、涼しい場所へ移動させ、衣服をゆるめ、首・わきの下・足の付け根などを冷やすことが重要です。熱中症では「早く冷やすこと」が命を守る行動になります。

日本の夏が厳しいのは、気温だけでなく湿度が高いことにも理由があります。人間は汗をかき、その汗が蒸発する時の気化熱で体温を下げています。しかし湿度が高いと汗が蒸発しにくく、体の熱が外へ逃げにくくなります。汗をかいているのに体温が下がらないため、熱中症になりやすくなるのです。

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熱中症で亡くなる方の多くは、自宅で発見されています。特にクーラーを使わず、閉め切った部屋で過ごしている場合は危険です。「クーラーが苦手」という方も多いと思いますが、命を守るためには上手に使うことが必要です。設定温度を26〜28度程度にして、直接風が当たらないようにするだけでも体への負担は減ります。

水分をこまめにとる、無理をしない、暑い時間帯の外出を避ける、そしてエアコンを適切に使う。これらは特別なことではありませんが、熱中症予防にはとても大切です。今年の夏も、自分の体を過信せず、周りの方にも声をかけながら、元気に乗り切っていきましょう。

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