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2024年2月

2024年2月28日 (水)

深部静脈血栓症と急性肺塞栓血栓症について

このブログの記事をまとめたホームページを作りました。見て頂くと嬉しいです😃(ニライの夢:https://dreams-nirai.com )。

今年は元旦から地震が起こり、自宅が住めなくなり車で過ごされたり、避難所の狭い中で暮らせざるを得ない方も多くいらっしゃると思います。また寒い冬場に高齢者の方々も外出を控えて室内ですごさられいる方も多いと考えています。

今日のFM放送は主に深部静脈血栓症やそれに伴う急性肺血栓塞栓症について話をしました。以前にもブログで書きましたので重複することもありますがご了承下さい

皆様方の多くも「エコノミークラス症候群」と言う名前を聞いたことがあると思います。エコノミークラスに多い例えなのですが、何もエコノミークラスに限ったことではありません。要は長い時間同じ様な姿勢で座ったりすると、足(特に下腿)の静脈の流れが腰も曲げて膝も90度曲げた状態も重なり停滞してしまいます。ビジネスクラスでもおこりますし、長距離のバスや列車の中、あるいは地震などで車の中で寝泊まりをした方の中でも起こっています。 どれも静脈の流れが悪くなった原因で起こっています。

もともと静脈は流れが緩やかなのですが、それが長い間血液が停滞すると、血管の中で血液が固まってしまうことがあります(静脈血栓)。


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長期間のフライトなどで足を動かさずにいると、いつの間にか足の血管の中で血の塊が出来上がってしまいます。そして到着してやっと窮屈な姿勢から解放られて、動いた時などに足の静脈で固まった凝血塊が血液の流れに乗って心臓に向かって流れてしまうことがあります。 

下大静脈から右心房→右心室にながれ、最後は肺動脈の中に移動します。 肺の中で血管は徐々に細くなるために、この凝血塊(血栓)が肺動脈に引っ掛かり詰まってしまいます。 これが肺血栓塞栓症で、大きな血管に引っ掛かる場合は急に呼吸困難や心不全となり急死することもあるのです。

時々、「血の塊が出来たら頭に流れて脳梗塞になる心配があるのでは」と質問を受けることがありましたので、上の図を書いてみました(余りにも簡単すぎて怒らないで下さいね😅)。 足や手に出来た血栓などは頭には行かずに肺の動脈を閉塞さえてしまいます。 一方で心房細動などの不整脈の時に、左心房の中に小さな血の塊が出来ることがあります。それが心蔵の拍動と共に胸部大動脈に流れて、それが脳動脈へと流れて行くと脳塞栓となることもあります。

→足の血管にできた血栓で脳梗塞になることはありません。

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足は心臓からの距離もあり、座った場合や立ったりする時には一番うっ血してしまう場所になります。 横になっていても足を動かさないでいると静脈の流れは滞ります。

このような血栓を防ぐには、適度に足を動かした方がよいのです。

その理由を左の図の<筋肉のポンプ作用>見ながら考えてみて下さい。

足には見えませんが深い場所に大きな深部静脈が流れています。

足の筋肉を動かすと中を通っているこの深部静脈も影響されてます。

静脈弁もあることより、この静脈が筋肉の運動により停滞した血液の流れが押し出して移動しやすくなります。

この筋肉の作用を心臓のポンプ作用になぞらえて筋肉のポンプ作用と呼んで、第2の心臓とも言っているのです。

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では予防策はとなると、皆様方も飛行機に乗ると、上のような足の運動の絵が入ったパンフレットを見ることがあると思います。

上記の心蔵のポンプ作用が分かればなぜこの様な運動をした方がいいのか、もう分かったと思います。

寒くなると外出を控えたり、今年のように地震などで車内で生活したり避難所で動き難い場合でも、定期的に適度な運動や行って下さいね。

足の運動を適度に行って深部静脈血栓症を予防して下さいね。

2024年2月25日 (日)

ハルシュタット村内散策

ハルシュタットの2日間滞在中曇り(半日は雨)が続いたため、予定していた絶景を楽しめる5Fingers展望台などを有する南側の山麓のクリッペンシュタイン(Krippenstein:2108m)のハイキングは中止としました。2日間贅沢にも小さな村に留まるため、村の中の小さな細道までくまなく散策、それも朝、夕、夜と何度も通った風景もあったほどでした。

最初にハルシュタットの有名な海岸通りを紹介しましたが(→絶景ポイント →湖畔通り、今回は海岸線と山の間にある細道から眺めたハルシュタット村を紹介します(少し時間帯が順不同の場合もあります)

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椅子に腰掛けているアルプスのオジサンもいます。私も同じポーズで座ってみようかと考えたのですが、叔父さん同士のツーショットも似合わないと思い止めにしました😅 グラーツの世界遺産のエッケンベルグ城に本物のクジャクが飼われていたのですが、ここにも南国のクジャクの置物が置いてあるのは何か意味があるのでしょうか?
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近くから川の流れる音が聞こえてきました。小さな橋を渡ると色々と壁に書かれた可愛らしい宿泊施設?もあり、路地歩きが楽しくなります。
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先ほどの路地を戻り今後は反対側の路地を斜面に沿って登って来ました。
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今回は曇り空のため2日目の山のハイキングを諦めたために時間も余裕が出来て、この階段もお気に入りとなり、朝、昼、夕、夜と時間による風景の変化を楽しみました。
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急峻な斜面を利用して少ない土地を利用して建築が行われていることが良く分かります。ハルシュタットの風景が美しいのは教会の尖塔や家並み、そして周りの山々と湖があるからなのでしょうね。
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中腹に登ると左下に駐車場が観てて来ました。車で訪れた観光客が駐車場の端から写真を撮っているのを観察出来ました。彼らは日帰りの旅なのでしょうか?
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霧雨の様な天気ですが、この様な時にはモノクロにすると味のある写真になります。
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ハルシュタットの猫です。実はこの下にもう一匹いてこの猫は上から覗き込んでいるのです。ハルシュタットの特別仕様ではなく、日本でも見かける普通の猫チャンです😸
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眺めは最高でしょうが足腰が弱ければこのような上には住めないのかも知れませんね。
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これ以上は昇るのを辞めてしばし綺麗な景色を眺めて過ごしました。その後はまた違う小路を昇ったり降りたりして楽しんでいました。
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細い路地はその先の景色を想像しながらわくわくした気分で歩けます😉💝
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道の途中にこのような祠がありました。前回のブログに記載したように、この場所の所有者はプロテスタントではなくてカトリックの信者である事が分かりますね😊
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木で出来た家々の窓もこのように花で飾られていて、道行く旅行者の目も楽しませてくれています。
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湖畔近くに降りて来ました。雨が多かったのでいつもより滝の水量は多いのでしょうか?
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湖畔通りを歩くと斜面に張り付いた様に家々が建っていることが良く分かりますね。
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雨の日は白鳥のボートも寂しそうです。
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伝統的な小舟を利用した湖上の遊覧も楽しむことが出来ます。私の方は大型の遊覧船で私たちは回ってみました。
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雨の日は残念な部分もありましたが、ハルシュタットは決して雨が似合わない場所ではなかったと帰国後写真を整理しながら思えた場所でした💝

2024年2月23日 (金)

今週の生け花(令和6年2月第4週)

今日は公休日でお休みの方も多いと思います。私ものんびりとしています。日本列島寒いところもあれば暑いところもあるようですね。

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今週もいつもの2階のスペースにお花が飾られていました。今週の生花はそのボリュームに圧倒される気がします😆
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ガマズミのこんもりとした茂みの中を歩いているようです。秋以降の果実は食べられ、ワイン色が美しい果樹酒になるとのことです。私は飲んだことはないのですが、どんな味わいなのでしょう?
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中央の大きな百合はまだ花があまり開いていませんが、開いたら生花全体の雰囲気も変わるのかも知れません。
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那覇市はここ数日天候も良くて過ごしやすい陽気となっています。本来なら3月から5月ごろの天気の変わりやすさを表現する言葉の代表として「三寒四温」があります。今後は温暖化のせいでこれも2月ごろから適応されるのかも知れませんね。皆様方も体調管理気をつけてお過ごしくださいね。

<花材:ガマズミ、百合、ガーベラ>

2024年2月18日 (日)

カトリックとプロテスタントの違い(素人目線で)

無宗教家の私でも海外旅行が好きで、特にヨーロッパを中心に旅行をすると教会建築を観て廻るのが多くなります。素人目線でカトリックとプロテスタントの違いを簡単にまとめましたのでご紹介します。

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旅行者として教会の建物の違いで判断すると:教会に入った印象で豪華だと感じたらほぼカトリックで、シンプルだと感じたらプロテスタント教会です。カトリックはキリスト以外にキリストを生んだマリアも信仰の対象になりますのでマリアの像や絵画があればカトリック教会です。カトリックもプロテスタントも教会内に十字架があることが多いのですが、磔にされたイエスがあればカトリックとなります。プロテスタントは基本的に偶像はないので単純に十字架のみの事が多いです➡️これで大凡当たると思います(信者さんには🙇です)。
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教会の外観では2つの宗教を分けるのは難しいく、どちらかと言うと建てられた時代に流行した形式(バロックとかゴシックなど)の影響が強いような気がします。カトリックの教会は中に入るとやはり装飾が凄く素敵です。スペインもイタリアなどの主要なカトリックの国はやたらマリアが好きですので、教会の外でも中でもマリア像をよく見かけます。マザコンかと思えるほと母親が好きな国が多いような気もします(あくまで私心です🙇)
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カトリックの教会も尖塔が聳えていたり、大きな建物もありやはり外観で判断するのは難しいです。中に入ると一見して大きさの割にシンプルです。十字架も単純な形の十字で、キリストが磔にされたようなものはありません。マリア像を初め他の偶像も見かけません。どちらかと言うとヨーロッパの北の方の国々で勤勉に働くことを良しとしている国が多い気がします🙇🙏
知ったか振りで失敗するのが、プロテスタントの教会に入ったついでに十字を切ったりするとばれます😅 神父さんに「結婚はなされていますか?」と質問する方もいたようですので外国語が出来てもこのような質問はしないで下さいね😊・・・私の失敗談ではありません。

2024年2月16日 (金)

今週の生け花(令和6年2月第3週)

2月の中旬になり、季節が動き出しているのを実感致します。沖縄の桜(寒緋桜)は北から開花して南下して来ます。もう那覇市内でも寒緋桜が開花した様子をみることが出来ます。これから沖縄では次第に春へと季節が移って行くことになると思います。

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今週も2階のいつものスペースにもお花が飾られていました。こちらの桜は寒緋桜ではなく、東海桜という品種です。東海桜はシナミザクラとコヒガンザクラの交配による園芸品種で、3月頃に開花することの様です。

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シックな色合いの楕円形の花器の中心部に色とりどりのストックが咲いており、真っ直ぐに伸びた黄色のガーベラが色彩を放っています。他が落ち着いた色合いのため、この黄色のガーベラに元気の良さを感じています。
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季節が変わる時期になると急に寒くなったり暑くなったりするようです。皆様方も体調管理に気をつけてお過ごし下さいね。
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<花材:東海桜、ガーベラ、ストック>

2024年2月14日 (水)

脳卒中の病態と血圧の関係

今日のレキオは冬場に多くなる脳卒中について話をしました。 この病気の病態が正確に分かるようになったのはごく最近のことになります。

当然、脳卒中の患者は昔からいたと思います。 特に何もなかった人が、急に倒れて意識がなくなったり、半身に麻痺が起こったり、呂律が回らなくなるようなことを、多くの方が経験した来たはずです。 以前はこれが脳の中の出血や梗塞で起きたことなど分かりませんでした。

この様な病態も見て、昔の方は「脳卒中」と名付けました。「脳」は名前の通り脳みそ(脳実質)のことで、「卒」は「にわかに」という意味です。また「中」は命中とか適中などと同じ意味で「あたる」とのことになります。

ですから、今まで一緒に過ごしていた方が急に麻痺や意識消失を起こしたため「脳がにわかに(邪気に)あたった病気」として捉えたのです。

医学の進歩する以前は、それこそ悪霊が取り付いたとして、邪気を払うために荒治療や拷問に近いようなことも行われたと記録には残っているそうです。

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やっとルネサンス期になり、解剖が行われるなかで、同じ様な脳卒中を起こす病態(症状が似ていいる場合)でも、血管が破けた場合、血管が詰まって起こる場合もあるのが判ってきました。 

更に脳の出血でも脳実質の中に出血する場合(脳出血)とくも膜下のスペースに出血する場合(くも膜下出血)があること、脳の血管が詰まる場合にも血管そのものが動脈硬化が強くなり血管が狭くなっている場合(アテローム性脳梗塞)と心臓でできた血の塊(塞栓物質)が飛んできた脳の血管を詰まらせて起こる場合(脳塞栓症:心原性脳塞栓症)も分かるようになりました。

 

画像器機が進歩するまで、その殆どは死んだ後に解剖で判ったことで、治療には簡単には結び付きませんでした。 出血と梗塞では同じ様な症状でも治療は全く異なることになります。

単純にいえば、出血していれば血を固めて出血を止めたいですし、詰まっているのであれば血をさらさらにして固まらないようにしないといけません。 もしもこの病態と違う治療をすれば、何もしないより更に悪化させることになります。

いちかばちかで治療を行うことは出来ません。そこで人類に福音をもたらしたのは、頭部CTの開発、その後MRIなどの医療器機も開発されました。それらのお陰で、硬い頭蓋骨の中で起こった病態を短時間に把握出来て、早期治療が可能となったのです。

 

ご存じの通り、今の日本人の死因のトップは「がん」ですが、昭和25年から昭和55年までは脳血管疾患(脳卒中)が死因トップでした。 脳出血も脳梗塞も高血圧と関連が深く、国民運動として減塩に取り組んだことも功を奏していますが、やはり早期診断、早期治療が可能になったために、脳卒中による死因は現在では第4位となっています。  しかし脳出血は減少傾向にありますが、脳梗塞は増加の一途を辿っています

<脳梗塞の症状と前駆症状(一過性脳虚血発作)>

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クモ膜下出血の様にいきなりひどい頭痛で発症する場合もありますが、脳梗塞のの場合は、発症前に脳梗塞と同じ症状(上のイラストの左側の症状)が一時的に現れる一過性脳虚血発作(TIA)が起こることがあります。これは、脳の血管に血液の塊の血栓が一時的に詰まるために起こりますが、詰まった血栓が自然に短時間で溶解し、血流が再開するために症状が消失します。

しかし、TIAを起こした人の3~4割が、その後に脳梗塞を発症します。特に、TIAを起こして1~2日間が危険です。放置した場合、翌朝に脳梗塞を発症する危険性もあるので、その日のうちに救急病院へ行くことが大切です。

 

<脳血管障害(脳卒中)の危険因子>

 A:脳梗塞を発生させる危険因子:高血圧、不整脈(心房細動)、糖尿病、喫煙、肥満などがあります。この中でも、高血圧が特に重要で、高血圧が完全に予防できれば、日本人の脳卒中は今よりも約半分に減ると考えられています

B:脳出血やくも膜下出血の危険因子:高血圧、喫煙、飲酒が発生に関連する要因です。脳出血の場合は、コレステロール値の異常低値(低栄養)も発生に関与します。

 

<脳卒中と血圧の関係>

高血圧は「高血圧治療ガイドライン 2014」では、収縮期血圧値が 140mmHg 以上または拡張期血圧値が 90mmHg 以上であれば高血圧と診断されます。血圧が高い状態が続くと、動脈硬化が徐々に進み、将来的に心臓病や脳卒中にかかりやすくなることがわかっています。

色々な研究データーがあるのですが、至適血圧(収縮期血圧値が 120mmHg 未満かつ拡張期血圧値が 80mmHg 未満)の人に比べて、軽症の高血圧(収縮期血圧が 160mmHg 未満、拡張期血圧が 100mmHg 未満)の人は 3.3 倍重症の高血圧(収縮期血圧が 180mmHg または拡張期血圧が 110mmHg 以上)では 8.5 倍脳卒中にかかりやすいことが報告されています。

長期の追跡調査で有名な久山町のデーターでも140/90以上から脳卒中の発症が高くなることより、それ以下に抑えることが重要となります。

また久山町のデータからは蛋白質を十分に取る方が脳卒中のリスクは減らす結果でした。だだし植物性蛋白質は脳梗塞も脳出血のリスクも減らしますが、動物性の蛋白質は脳梗塞では差がなく脳出血は減らす結果となっています。

皆様も「脳がにわかに邪気にあたらないよう」に、高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病、不整脈などに注意しておすごし下さいね

2024年2月11日 (日)

ハルシュタットの2つの教会<ハルシュタット・ルーテル教会とハルシュタット カトリック教会及びバインハウス(納骨堂)>

ハルシュタットには2つの有名な教会「ハルシュタット・ルーテル教会Hallstatt Lutheran Church」と「ハルシュタット カトリック教会とバインハウス(納骨堂)Katholische Pfarrkriche und Beinhaus」があります。

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ハルシュタットの風景で1番絵になるのが上の湖畔に面したゴシック様式の尖塔を持つハルシュタット・ルーテル教会Hallstatt Lutheran Churchだと思います。
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人口がそれ程多くない村で立派な教会が2つもあるのにはビックリする程です。(一応はハルシュタットはカトリック教区にあり元々はカトリック信者がほとんどだったと思いますが、塩鉱などで働くプロテスタントの方々のために新しく造られたことです)
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ハルシュタット・ルーテル教会はマルクト広場や船着き場からも近く、自由に内部を見学することが出来ます。内部はとなるとステンドグラスなどはありますが至ってシンプルな造りとなっています。私たちが期待していたのとは違うあっさりとした教会です。ヨーロッパの教会の事をご存じな方はこの教会に入って、これがカトリックかプロテスタントの教会か直ぐにお分かりだったと思います。この教会はプロテスタントの教会です。
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もう1つの教会は船着き場から急斜面の丘にあるのハルシュタットカトリック教会です。
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村の中の細い道を上って行くと教会の入り口が見えて来ます。
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後ろを振り返ると先ほどの教会とハルシュタット湖が見えて来ます。
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正面のファザードの上にも壁画が飾られています。

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教会に入った場所も綺麗に花が植えられ、実に良く手入れがされています。
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先ほどの教会と違い、プロテスタントの教会ですので内部の飾りも多くなります。規模が小さいので豪華絢爛という程ではありません。
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プロテスタントでは十字架のみですが、十字架に磔にされたイエスがある場合はカトリックとなります またカトリックはキリストを信奉しますが、その母マリアも信仰の対象となっています。教会内でマリア像がありばほぼカトリック教会と思っても違いないと考えます。
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教会を出て湖畔に沿って後ろに回ると墓地と有名な納骨堂があります(最後は頭蓋骨とか出てきますので、このような写真が駄目な方はここで終わった方が無難かもです)
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僅かな土地に村の人々のお墓が並んでいます。それぞれの個人への思いが詰まった墓碑が刻まれています。
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ハルシュタットとは関係がないのですが、このような小さな墓地をみると1997年「レオン」で人気を得たジャン・レノが主人公の「ロザンナのために」という映画を思い出してしまいます。コミカルですが泣けて来る映画の1つです。皆様も興味ありましたらご覧下さいね。
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墓地の横に階段で降りた小さな礼拝堂がありました。
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山側にある建物が納骨堂となります。入り口で料金を払いますが、これは維持管理に充てているそうです。説明文のパンフレットもありますが、持ち帰る物ではなくて出る時には返すこととなっています。ちゃんと日本語のパンフレットもありました。
この納骨堂は12世紀に建てられたそうです。ハルシュタットの人々と共に歴史を刻んだ建物なのでしょう。
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教会の墓地を拡張する訳にはいけないため遺体を埋めるスペースが常に不足となっていたそうです。そのため埋葬後10〜20年後には墓を掘り出して、頭蓋骨と大腿骨だけ納骨堂におさめる様になったそうです(その他の骨についてはどうなっているか分かりません)。
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3面に頭蓋骨と大腿骨が整然と並べられています。最も新しい頭蓋骨は1995年に収められたそうです。1983年になくなった女性の意志でここの収めて欲しいとのことです。現在は納骨を希望する本人が遺書に明記した場合のみここに収められることになっているそうです。今では多くの方は火葬を行っているそうです。
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ハルシュタットではお墓を花で飾る習慣があったために、頭蓋骨にも花や葉などが描かれるようになったそうです。描かれた模様にもそれぞれが意味があるようです。個人への想いを綴ったのでしょう。 樫の葉=名声、月桂樹=勝利、蔦の葉=生命、薔薇=愛情
*次回は旅行者目線でカトリックの教会とプロテスタントの違いを記載したいと思います*

2024年2月 9日 (金)

今週の生け花(令和6年2月第2週)

2024年も2月に入りました。先週は生け花クラブの活動がありませんでしたので、2月初となる今週の生け花(令和6年2月第2週)です。

最近の内外のニュースをみているとどこもかしこも自分さえ良ければという風潮が出来上がっているように思えて心配です。皆のためとか世界のためと言う声が届かなくなった気がします。世界をリードして間違いを正す政治家もいなくなりました。政治家の暴走はある限度を超えると歯止めがかからず最終的には国民を巻きこんだ戦争へと繋がることを歴史が証明しています。

こんな時に生け花を観ていると、皆個性があってそれぞれに存在感があり楽しくなります。違いを乗り越えて、否、違うからこそ纏まると美しいかたちとなるのだと思うのです。私たち人類も違う色、違う人種、違う考え、違う容姿をもって暮らしています。それを地球というキャンバスで綺麗に花開かせて欲しいと願うのです。

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ツツジ、カーベラ、トルコキキョウ、千年木の4種類の花材と丸い花器でこの小さな世界は造られています。どれもが自分の個性を十分に発揮して輝いています。

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本当に形も大きさも色も違います。そこに優劣はありません。どれもが美しいのです。
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<花材:ツツジ、ガーベラ、トルコキキョウ、千年木>

2024年2月 7日 (水)

アルツハイマー病の病態と治療薬

認知症は高齢化社会と共に増え続けている病気です(以前認知症と物忘れは違うことが書きましたの参考にされて下さい)。

認知症とは,日常生活に支障をきたす記憶およびその他の知的活動能力の消失を示す総称です。 認知症を示す病気には、大まかに脳血管性認知症、ルビー小体型認知症、アルツハイマー病がありますが、その中でもアルツハイマー型が全体の60-80%を占めています。

人間の脳細胞は大脳で約160億個、小脳で約690億個、脳全体では約860億個にのぼります。 神経細胞同士はシナプスでつながり合い、複雑なネットワーク(神経回路)を形成しています。 その数は残念ながら子供の頃より徐々に数を減らして行きます。どんな方でも脳細胞の数は少なくなりますが病気がなければ減ったとしても物忘れ程度で生涯を閉じることになります。

脳卒中などで血管が詰まったりすると一気に生きた脳細胞の数が減ります。そうすると認知症が発症する可能性があります。ではアルツハイマーとなると、脳神経細胞の外にアミロイドベータというタンパク質がたまってシミのようなもの(老人斑:アミロイド斑)ができるのがアルツハイマー病の最初の病態となります。

最初はそれ程毒性はありませんが、次第にそれが増えて凝集してくると毒性が強くなります。そうなると今度は脳神経の細胞の中にタウという別のタンパク質がたまって溶けにくい線維の固まりが出来てくることで、脳神経細胞が死んでしまいます。このような流れは一度出来上がると止めることが出来ずにアルツハイマー病が発症し、徐々に進行しやがて死をもたらしたのです。

アミロイドベータは、どんな人にも生まれた時から作られるそうです😢 ただ若いうちは脳内で分解されて除去されるのですが、年を取るとうまく壊せなくなり、次第にアミロイドベータが凝縮してくると脳神経細胞に対する毒性が出てきます。ですのでアルツハイマー病の患者さんでは発症の20年くらい前からたまり始めていると言われます。

このことを踏まえて治療薬を考えてみましょう。

<従来の薬>・・細胞が壊れる前提で、次第に少なくなった物質を補充する薬(細胞が壊れるのが増える程次第に効き目はなくなります)

①セチルコリンエステラーゼ阻害薬: アセチルコリン(脳細胞の神経伝達物質)をこれ以上減らないようにする役目:セチルコリンエステラーゼ阻害薬はアセチルコリンが分解されないように働き、脳の中でアセチルコリンが減るのを防ぎます。現在認可されているのは、アリセプト®:、レミニール®、イクセロンパッチ®とリバスタッチ®(イクセロンパッチ®とリバスタッチ®は会社が違うだけで同じ薬です)の3種類です。
②神経細胞が死んでしまうのを少しでも遅らせる薬:NMDA受容体阻害薬


<新しい治療薬>・・・上の病態なら解決策として老人斑を取り除けば細胞が死な内容に出来るのでは・・・と期待するかも

昨年効果の事や高い薬代でも話題になったのが新しいタイプの治療薬(アデュカヌマブ)となります。

アデュカヌマブはアルツハイマー病の原因と考えられる老人斑を、脳から取り除くことを目的として開発された薬です。そのため、アデュカヌマブは、アルツハイマー病(疾患)の原因に働きかけて進行を抑える(修飾する)薬ということで、「疾患修飾薬」と呼ばれています。これは、これまでにはなかった、新しいタイプのアルツハイマー病の薬です。

コロナやインフルエンザウイルス感染でウイルス(抗原)に対して人間が抗体を作ることでウイルスとくっついて死滅させることを皆さんも知っていると思います。

アデュカヌマブはアルツハイマー病のアミロイドβが固まって出来た毒性の強い老人斑を抗原として認識しさせてモノクローナル抗体というのを作った治療薬となります(もの凄く細かなことを省略しています・・)。この抗体がくっつくことでアミロイド斑は脳の中で分解されやすくなり、次第に脳から除去されることを期待しています。上の従来の薬と違い、根本的な治療となる可能性を秘めた薬となっています。

本当は脳関門を通り抜ける機序とか様々ありますが、単純な私の頭で理解した部分をシェーマにしました⬇️

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もちろん副作用もあり慎重な投与が必要ですが、アデュカヌマブを使った1年間の治療には、およそ600万円かかるとも言われています。認知症が特殊な病態ではなくて、数多くの方にこれを使うとなると日本の財政が持つかどうかも議論となった薬となっているのです。

2024年2月 4日 (日)

ハルシュタット・ホテル(Seehaus am Hallstätter See )宿泊記

オーストリアは私にとって初のヨーロッパがウィーンでしたので、その後も他の旅行先と一緒に立ち寄ることはありました。世界的な景勝地のハルシュタットですが意外と短期間の旅行では訪ねることが難しい位置にあります。ザルツブルクやウィーンからどうにか日帰りのツアーはありますが、宿泊となると一気に難易度が上がってしまうのです。
私の年齢になるともう次にこの地を踏むことはないかも知れないと考え、今回のオーストリア旅行には組み込むことにしたのです。そして天候のことも考えて2泊することにしました。しかし日頃の行いが悪いせいか😂2日間も晴れることはありませんでした(傘をさす時間帯は3〜4時間程度でしたが)
ホテルもこの旅行が決まると同時に予約をしました(1週程度前までは無料でキャンセル可能でした)。夜も歩きたい為にマルクト広場に面して、尚且つハルシュタット湖が見えるバルコニー付きの部屋にしたのです。
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わずかの間、雲が薄くなる時間帯があったのですがハルシュタットの周りの山々が綺麗に望める時間はありませんでした。
広場に面するオレンジの建物がシーホテル グルナー バーム(Seehaus am Hallstätter See ) となります。
**大きな荷物を持ってハルシュタットに来られる方の注意点**
今回ハルシュタットにチェックインの前に到着したのですが、ホテルに荷物を結果的には預けることが宿泊者は可能でした(通常は問題ないのですが、私たちが到着した日は人員不足で12時から14時まではホテルのフロントに職員がいないことを事前に知らせがあり困ったと思いました)。ホテルの中とはいえ無人のホテルのフロントにスーツケースを置いて出かけるには勇気が入りました。しかしフロントに入るとしっかりと入り口に防犯カメラが作動中であることを示す案内があったり、奥の荷物置き場には紐で囲われていた為になんとなく安心してスーツケースを置くことができました。
 世界的に有名なハルシュタットですが、荷物を預かるコインロッカーがありません。唯一観光案内所で預けることも可能ですが、時間がすごく短いのです(9時から12時、16時?)。そして日曜日は閉まっているという何とも言いようのない場所なのです。荷物を持ち日帰りで前泊と違う場所に移動の旅の場合はコインロッカーのある大きな駅にスーツケースなどを預けて、帰りにこの駅を経由して荷物を取るようなことを考えないと日帰りの散策は難しいと考えます・・⇐念のために記載しておきます。
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私たちは周りを散策後にチェックインの時間も過ぎたのでフロントで手続きを行い3階の部屋へと向かいました。奥にはレストランがあり、通路の横には可愛らしいカップの展示もあり購入も可能のようです。
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エレベータで3階の湖が見える部屋に入りました。十分広さで落ち着いた雰囲気の部屋となっています。
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ポットや無料のお水も置いてありましたし、自動のコーヒーメーカもありコーヒー好きな私にはありがたいサービスです。
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上の写真は広場とは反対側のハルシュタット湖からみたホテルで三角屋根の3階の部屋となっています(日本で言えば4階です)
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部屋の前には大きなバルコニーがありテーブルやごろっと横になれる大きなベットのようなソファーもありました。晴れていたら最高だったと思うのですが・・・😂
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バルコニーからは対岸のハルシュタット駅や村の中心部と行き交う連絡船の港も真下に見ていました。

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バルコニーの場所から船着場をまっすぐに見ると、最初に見た絶景ポイントがあり、多くの観光客が写真を撮っている姿も見ることができました。
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ホテルのバルコニーにはお花も植えられいて華やかな雰囲気です。0階のレストランの室外席も見渡せます。
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部屋からは近すぎる為に教会の先頭の先だけが見える程度となっています。近すぎて全体が見えないのが残念です😢
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天気が悪いとはいえ見晴らしは最高ですので、行き交う連絡船や観光船、小さな船の移動、対岸の電車の移動風景などを楽しむことが出来ました。
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夜になると明かりが湖面に反射してまた美しい風景を作り上げていました。
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対岸の山々にはまだ暑い雲に覆われていますが、ハルシュタット湖に面する家々に明かりが灯る風景も素敵でした。
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エレベータで上がってきたのですが、このような木で出来た中階段もあります。歴史を感じさせる重みのある階段です。
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このホテルにはレストランもありますので、およその時間で予約を入れました。おそらく部屋で食べることも可能と思いましたが、せっかくの素敵なレストランの雰囲気を味わう為にレストラン内で頂くことにしました。ハルシュタットは川魚が有名とのことで魚料理を注文しまいた。あっさりとしていますが臭みなどもなくシンプルですが美味しい料理に満足しました。
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食後部屋に戻り、そのと移り変わる景色を眺めてられるのが立地のよいホテルの優位点ですし、その後暗くなってまたハルシュタットの村の散策に出かけることができるのも便利な所です。
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朝食のメニューも豊富で何を食べようかと迷うほど種類が豊富で1週間いても飽きないかも知れません。これ以降はいわゆる民泊となりますので、朝食の提供もこのホテルが最後となします。
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もう一つ宿泊の利点は朝早くの散策です。シーズン中は人でごった返すハルシュタットですが、朝一で散策すると人のいない写真も撮ることが可能です。

2024年2月 2日 (金)

久しぶりにギター弾き語り(栄光の架け橋)

(金曜日ですが、今週は生け花クラブの活動がなかったようでお花を紹介できません。成人式の夜にブログで紹介する予定だった音楽をアップしたいと思います。年甲斐もなく😅声を張り上げましたので、後半は酸素不足になりそうでした😂)

久しぶりにギター弾き語りをアップしたいと思います。本当は年末に録音はしたので、1月の成人式にブログにも記載するつもりでした。やはり元旦の能登半島地震の影響の大きさを考えるとこのままにしていました。

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ゆずの曲に「栄光の架け橋」と言う名曲があります。この歌詞に共感を持って頑張ろうと思える方も多いと想像します。日々の生活の中で悲しいことや、悔しいこと、多かれ少なかれ皆が抱いていることだと思うのです。

人生の中で楽なことよりむしろ苦しいことが多いと考えています。苦しくて逃げ出したいことも多くあり、自分が倒れて立ち上がることが出来ないと思えることも経験します。なぜ自分だけがこんな苦しい思いをしなければならないのか?なぜ他人は幸せそうにしているのか?なぜこんなにお金持ちがいるのか?・・自分の内面の葛藤を他人のせいにしがちなこともあります。

冷静に「何故お前は苦しんでいるのか」と熟慮 すると ・・・実は自分を苦しめているのは「夢」「希望」「愛」「金」「名声」ではないのかと考えるのです。これらは決して悪いことではないのに自分が手に入れようとして苦しんでいるだけではないのかと・・・

それでもこれを手放さずに苦しむのは自分が望んでやっているだけなのです。望むことが出来る幸せを見失わないようにしなければなりません。

全て努力すれば簡単に手に入るものでもありません。努力しても手に入らないのなら、それは心の「別の箱」にしまったらいいのです。人生の転機はいつ来るか分かりません。その時に可能性があればその箱をもう一度開ければ良いのです。

私も次第に年を取ってくると、もしかしたら人生は思うようにいかないのが本来の姿で、上手くゆくこと自体が奇跡かも知れないと思えるのです。上手く行かなくても少しずつ修正して大きく崩れないように平安を保っているのかも知れません。

この苦難な人生を歩み出せるのは夢や希望があるからです。その光だけは消さずに人生を歩みたいものです💝

 

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