沖縄慰霊の日:戦後77年
77年前の沖縄戦はウクライナのマリウポリよりももっと悲惨な戦争が3ヶ月続きました。逃げ場のない戦場で今の中学、高校生の年頃の私の叔父さん達は通信兵として砲弾の中で死亡しました。これから希望に満ちた子ども達がいきなり、鉄血勤皇隊・通信兵として壕から壕へと兵隊の通信や食料や銃弾を運ぶ役割として、最も過酷な砲弾が飛び交う地上を走らされ死んで行きました。(→沖縄慰霊の日)
どれ程怖かったことか、どれ程無念だったと想像するだけで私は平和を享受し自由に長生きしていることに感謝と共に申し訳なく思うのです。ウクライナの戦争を見るにつけ、沖縄戦がどれ程過酷だったのかと想像出来ます。ウクライナでは少なくても住民は地下シェルターなどで非難することが出来ました(もちろん十分ではありませんが)。時間的余裕があれば国内を移動出来る可能性も残されています。
しかし沖縄戦は3ヶ月の間、日本軍と米軍の戦闘の中で住民は置き去りにされます。米軍も無差別攻撃をしますし身を潜めていた自然壕(ガマ)も日本兵がやってくると追い出されてしまいます。当時の日本兵は住民を守るような教育を受けていなかったと思います。
ロシアの軍事侵攻と同じことがアジアでも起こると訴える政治家が増加しました。外交よりも軍事増強を叫ぶ方が勢いを増しています。外交努力は相手もあることで、これを続けるのは地味で困難なことも事実です。目立ちはしませんが本来は衝突をどう回避するかが政治家の役割です。
軍事増強はとても簡単です。危機を煽って税金を使えばいいだけです。島嶼防衛として沖縄の島々にミサイルなどが配備されました。しかし島にいる以上戦争になれば何処にも住民は逃げられません。今の日本の自衛隊(何処の国も軍隊もそうでしょうが)では戦争をしながら住民を守ることは無理なことです。日本の島嶼防衛ではまずはミサイル配置が優先で住民の保護は整備されていないのです。
77年前の沖縄戦のことを想像すると戦争は本当に怖いことだと思うのです。戦争ほど無意味でばかげたものはないのです。今日の慰霊の日はもう1度平和の大切さを考える1日にしたいです。
« 胃や大腸ポリープの癌化率と早期診断の重要性 | トップページ | 今週の生け花(令和4年6月第4週) »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 穏やかな春の1日(2023.02.23)
- 今年もアトリエトトロの子ども達から素敵なクリスマスプレゼントが届きました(2022.12.21)
- 第7回世界のウチナーンチュ大会に感激(2022.11.03)
- 私達の選択(考えることの大切さ)(2022.09.28)
- 旧盆の3日目(ウークイ):お月様(2022.08.12)
院長先生
こんにちは。
今日は「沖縄慰霊の日」静かに祈りを捧げたいと思います。
どれほどのお苦しみだった事でしょうか?
想像以上だったと思うだけで申し訳ございません。
今の日本は沖縄の方々の犠牲の上にありますね!
感謝申し上げ、犠牲者の方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
院長先生のお祖父様、叔父さまのご冥福をお祈り申し上げます。
安らかに〜。合掌
投稿: マコママ | 2022年6月23日 (木) 13時31分
omoromachi様、こんにちは。
今日は沖縄慰霊の日だったのですね。新聞で知りましたが先生のブログもアップされていて読ませて頂きました。
若くして命を絶たれた二人の叔父さん達が戦争にも遭わずに生きていたらどんな人生を送っていたのでしょうか? 以前のブログに先生のお名前の1字が叔父様の名前から頂いたと書いてあったのを覚えています。叔父さんの意志を継いでご立派に活躍されていると拝見しております。
中国の海洋進出に関して離島防衛とのことで自衛隊基地が沖縄の南の島に配備されていますね。本土の人間からすると沖縄の離島防衛のためではなくて、本土防衛のための戦略基地化を目指しているようで再び沖縄が捨て石にされるのではないかと申し訳ない気持ちでいっぱいになります。
先生がご指摘のように政治家は戦争を回避するためにあらゆる努力をすべきですのに、安易な軍事増強に走っています。もっと日本の少子化の問題や世界との賃金格差の解消や将来の日本のエネルギー政策などの議論を展開して欲しいです。
何時も学びのあるご指摘を頂き本土の人間として感謝申し上げます。
投稿: 信州の隠居老人 | 2022年6月23日 (木) 15時55分
マコママさん、こんばんは。
沖縄では住民も日本の兵隊も米国の兵隊も多くの方が犠牲になりました。その多くの方々は戦争とは関係のない暮らしを送っていた人々だと想像します。誰が戦争を仕掛けるのでしょうか? 少なくとも戦争を経験した人の殆どは2度と戦争を経験したくないと感じたはずです。 いま戦争を経験していない世界の政治家が自分の野望のために他国を挑発して来ています。その挑発に簡単に乗ってしまう政治家も多くいます。 戦争を自分や自分の家族が実際に経験することへの想像力が欠けてしまっています。
お祖母ちゃんから戦争が無くて皆が生きていたらどんなに幸せだったことがと聞かされて育ちました。戦争ほど愚かなことはないと考えて生きて行きたいです。これが私の勤めだと考えているのです。
いつもコメント頂き本当にありがとうございました。
投稿: omoromachi | 2022年6月23日 (木) 20時53分
信州の隠居老人さん、こんばんは。
2人の若いおじさんが16歳、18歳で学校の教室から戦争に駆り出されて、砲弾の中で死んで行ったことを想像すると苦しくなります。これから勉強をして色々なことをしたかったと思います。
私の名前の1文字は3男叔父さんの名前から付けたそうです。中学でトップの成績だった優秀な叔父さんだったそうです。私は叔父さんのぶんも恥ずかしくない生き方をしなければならないと思いました。
今中国を念頭に沖縄本島だけでなく先島の小さな島々に自衛隊のミサイル部隊が次第に展開するようになって来ました。戦争が起これば相手もミサイル基地を攻撃するはずです。その時島の住民はどうなるのでしょうか? ウクライナでも怖い状況ですのに、島は逃げることが出来ません。そのことを政府も具体策として対応を述べていません。
相手がありますのが、もう既に日本は世界有数の国防費があります。これ以上必要かどうかを検討して欲しいです。
信州の隠居老人さんが書いてあるように、少子化の問題は日本の存亡にも関わります。世界の先進国で賃金が上がっていないのは日本だけですし、金利を上げられないのも日本です。アベノミクス(私からはアホのミクスですが)で日本の経済は今後何十年も停滞することになると思います。
将来に向けた明確なビジョンを示す政治家が出て欲しいと望んでいます。
投稿: omoromachi | 2022年6月23日 (木) 21時10分