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2022年4月 6日 (水)

(医学的な)ショックとは?

今日のFM放送「いきいきタイム」は急性腹症について説明をしました。急性腹症の1つの急性虫垂炎については以前のブログで記載しました(→急性虫垂炎 )たので、急性腹症でもショックになるような重篤な事態になる場合もあります。 このショックという言葉が受ける印象が一般の方と医療者では違いがありそうですので記載しようと思います。

皆様方も日常会話でも、失恋とか、不快なものを見たり、嫌な言葉を聞いて「○○でショックを受けた」と話すことも多いと思います。これは恐らく精神的、情緒的に落ち込んだり、嫌だと感じたことを指していると考えます。 医療現場では違うようですので 医学的に使うショックとはどのようなものかを記載します。

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ショックとは、臓器への酸素の供給量が低下し、生命を脅かす状態で、臓器不全やときには死亡につながる病態を呼んでいます。 通常、血圧低下しています(収縮期血圧90mmHg以下の低下を指標とすることが多い)。典型的な症状としては(交感神経系の緊張により)頻脈,顔面蒼白,冷汗などが診られることが多くあります。病態別に主に次の4つに分類されます。

①循環血液量減少性ショック(hypovolemic shock):出血,脱水,腹膜炎,熱傷など,

②血液分布異常性ショック(distributive shock):アナフィラキシー,脊髄損傷,敗血症など

③心原性ショック(cardiogenic shock):心筋梗塞,弁膜症,重症不整脈,心筋症,心筋炎など

④心外閉塞・拘束性ショック(obstructive shock):肺塞栓,心タンポナーデ,緊張性気胸など。

ショックに至るまで時間が急激に起こるものから比較的時間がかかるまであります。ショック状態が続くと、私達の全身の臓器に十分な酸素や栄養などが運ばれずに、組織や臓器に重大な障害を引き起こし、最悪の場合は死に至ります。

注意しないといけないのは単に血圧が低いこととショックは違うということ。 ショックになると心臓の血液の拍出量が低下して血圧が低下することが殆どですが、普段から血圧が低い人が80(mmHg)になったらショックとは限らず、本人はピンピンしていることも多いのです。 

ショック時の血圧は90以下が目安となりますが、血圧が危機的に低下すると、人間の身体は危機の神経と言われる交感神経が反応します。そのため、心臓の脈が速くなったり(頻脈)します。また重要な臓器に血液を回すために、皮膚や手足の血液の量を低下させます。そのため顔面蒼白となり手足が冷たくなります。内分泌系のカテコラミンの分泌が増えるために、汗腺に働いて「冷やせが出現します。

<一般的な対応について>

皆様方が、目の前で倒れた人がいて、呼びかけに答えずらそうにしたり意識を失い、顔面蒼白や手足が冷たく感じた場合にはショック状態かも知れません。脈が速いかも知れませんが、素人でも脈を取ることが出来る状態は心肺停止ではありません(ただしAEDなどあれば直ぐに準備して下さい)。

<ショック体位> このような場合には血圧が低下して、脳にゆく血液の量も減っています。脳は他の臓器と比べてもとても虚血に弱い組織です。そのために素人(医療者でもですが)の皆様がやるべき対策として「ショック体位」を取るようにして欲しいです。難しいことではありません。 両方の下肢を高く支えて挙げれば良いことです(女性の方もいますので上着などで被ってあげて下さい)。 それにより一時的に血圧が上昇し、脳にゆく血液も増加します。 

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これで改善すればいいのですが、これは原因究明までの緊急時の対応ですので直ぐに救急車を呼んで搬送出来るようにして下さいね✌️ 

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医療」カテゴリの記事

コメント

院長先生
こんばんは。
今日もお疲れ様でございました。

放送の内容と少し?違う所もありますが
ショックの意味が分かりました。
緊急を要するか?外科医の先生方の判断でオペなのですね!
今はCTなどで觀られるのは患者にも有り難い事ですし、
手術自体も改善されて患者の負担も少なくなっていると思います。
昔、子宮筋腫の手術でしたから開腹でした!
今も傷跡残っています。

お歌は春らしい選曲でしたね。
ギター🎸弾き語りの「赤いスイートピー」懐かしく
拝聴させて頂きました。

姪の娘が今日、大学入学式でした。
保護者は会場に入れずで姪から娘の写真が届きました。
亡きばあばも天国から喜んでいると思います。

私事ですみません。
昨日の胃内視鏡検査は小さなポリープありで
悪い😠顔ではないと言われ少し安心でした!
甲状腺ポリープの検査を受ける事にしました。
長々とすみませんm(__)m

ご無沙汰しております。
最初のイラストで思わず吹き出して
しまいました。
確かに私達が日常で使う「ショック」
と医療で使う「ショック」にはかなり
解離がありますね。
ショックにも色々なタイプがあること
や私達が行うことの出来る処置に
ついても理解出来ました。
このブログのお陰で色々と医療的な
知識が増えた気がしております。
ご多忙とは存じますがこれからも
よろしくお願いします。

マコママさん、おはようございます。

昨日はFM放送が終わったら、緊急の手術がありました。私は見ているだけでしたが帰宅が遅れて今の返事になっています。

昨日の放送は主に急性虫垂炎などの話を中心でしたので、ブログにはショックについて記載しました。
緊急手術にはCTは大きく貢献しました。昔は外科医の触診で開腹するかどうかを決めていました。手術も腹腔鏡が加わりだいぶ良くなりましたが、大腸穿孔などの腹膜炎では腹腔鏡は適応出来ませんので開腹が今でもメインです。

姪の娘さん大学入学おめでとうございます。叔母の方もきっと喜んでいらっしゃるでしょう。

検査は大きな問題がなさそうですので良かったと思います。甲状腺は追加で検査を受けて下さいね。 いつもありがとうございます。

ツクシンボさん、おはようございます。

返事遅れて済みません。 恐らく一般の方と医療者の私達では「ショック」に対するイメージはだいぶ変わると考えてイラストにしました(イラストの絵は使用可能なものです)。

ショックでも色々なタイプがありそれぞれ対応が違います。

ツクシンボさんのように読んでくれる方がいて私も嬉しいです。いつもありがとうございます。

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