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2021年6月 6日 (日)

世界を夢みて(245):オルセー美術館・ルノワール作品

フランスの旅行はいつも短い滞在ですのでもしも生きている間に時間が作れたらノンビリとパリを散策したいと願っているのです。 バリには素敵な美術館が沢山あり、時間が許せがもう一度訪ねてみたいです。

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前回はオルセー美術館のゴッホの作品を説明しましたので(→ゴッホ作品)、今回はルノワール(ピエール=オーギュスト・ルノワール:Pierre-Auguste Renoir ;1841年〜1919年)の作品を紹介します。

ルノワールは、1841年にフランス中西部の町に生まれました。13歳で磁器工場で働き始め、陶磁の絵付け職人として才能を発揮します。20歳の時に画塾に入り、印象派の絵画制作を始めます。また、1862年には国立美術学校にも入学しました。作品を出してゆきますが、しばらくは売れない時期がありますが、1879年のサロン・ド・パリでは高評価を獲得し、画家としての地位を確立します。ゴッホと違い1919年に亡くなるまでの長い期間にわたり絵画を描き続けました。


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Youg Girl at the Piano:ピアノに寄る娘たち1892年
印象派の大御所ルノワールの作品もオルセー美術館の目玉に1つです。前回のゴッホの作品の後にルノワールを載せると、同じ画家でも表現が全く違うことが分かります。どちらが優位かではなくて、絵画での人間の表現能力の可能性をみせてくれます。「ピアノに寄る娘たち」はルノワールの真骨頂ともいうべき、柔らかい光に包まれた甘くて優しいタッチの作品です。ルノワールもこの「ピアノと少女」を描いた作品を5点ほど残しています。


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ルノワール:ムラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会(1876年)
ムラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会を描くにあたり、ルノワールはこの絵の背景となる場所が見える、ダンスホールで絵を描くことにしたそうです。現在、オルセー美術館にある絵は「131×175Cm」の大きい方の作品です。実はこの絵を描く時にダンスホールのこの大きさのキャンバスを持ち込むのは困難であった為に、半分ほどのキャンバスを持ち込んで、ダンスホールで絵を描いたそうです。それを元に自身のアトリエでオルセー美術館にある大きさの絵を描いたとのことです。
ですから同じ絵が「大きいサイズ」と「小さいサイズ」の2種類が存在することになっています。
前回のブログで紹介したゴッホの「医師ガシェの肖像」の第1バージョンとルノワールの「ムラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会 」の小さい方の作品も実は1時期日本にあったのですよ・・・大昭和製紙(現・日本製紙)の名誉会長の斉藤了英氏がバブル全盛期の1990年(平成2年)5月フィンセント・ファン・ゴッホの「医師ガシェの肖像」を125億円で、ルノワールの「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会(小さい方)」を119億円で落札して話題となっていました。 その後バブルの崩壊で手放すことに・・・第1バージョンの「医師ガシェの肖像」はサザビーズで非公開のオーストリア出身の方が落札しましたが、現在実際何処にあるのか不明だそうです。小さい方のルノワールの作品はスイス人と言われる海外のコレクターに売却されています・・・両作品とも非公開のようです・・・大金で落札したでしょうが、これらの作品は人類の宝物ですので、公開するのが人としての責務だと思うのですが・・・*

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ルノワール:都会のダンス(左)・田舎ダンス(右)
ルノワールの「都会のダンス」と「田舎のダンス」は似たような構図で描かれています。この2つの絵とも画商デュラン・リュエルの家の装飾用に作成された作品です。男性のモデルは親友であった画家のポール・ロートが務めています。女性の方は違う人物です。「都会のダンス」のモデルを務めたのは社交的であったシュザンヌ・ヴァラドンで髪型や身につける衣服や装飾も都会的で洗練されています。 一方「田舎のダンス」のモデルは田舎娘のアリーヌ・シャリゴ が勤めています。 帽子や手袋や衣装で都会のそれと比べると鈍くささが残っています。 絵を描いた当時ルノワールはタイプの違うショザンヌとアリーナに心ひかれたようです。 描かれた作品を観れば、ルノワールが最終的に心を奪われた女性が分かります。 さてどちらに心を引かれたのでしょう?😊

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ルノワールは都会のダンスでは洗練されたショザンヌの後ろ姿を描いていますが、田舎娘のアリーナに関しては彼女の穏やかな表情を正面に描いています・・・そう、ルノワールは穏やかで癒やし系のアリーナに心が奪われて行きます。その後ルノワールはアリーナと結婚することになるのです。この作品はルノワールの当時の心を映し出す作品でもあったのでしょうか😊
韓国ドラマが好きな方ならこの田舎のダンスはきっと興味がある人がいると思いますので、次いでのこれも載せておきましょう😸

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韓国ドラマの「彼女は綺麗だった」で、ルノワールの「田舎のダンス」のパズルが使われます(私はこのドラマを観るまでは「田舎のダンス」のこの部分のことを知りませんでした)。男性の主人公のチ・ソンジュンがニューヨークへ旅立つ時に初恋の相手のキム・ヘジンにこのパズルの1つのピース(丁度上の写真の右側の部分)を渡して旅立ちます(いつか再開した時にこの1つのピースを繋げて絵を完成することを期待して)。 このドラマではルノワールの左隅にいる女性(=ドラマでは「のぞくお姉さん」と呼ばれています)が「ダンスをしている男性を片想いしている」と推測しています。 今回の旅行でのこの作品を拡大すると、女性だけではなくて帽子を被った髭の男性もいますので(私にはそのように見えます)、その村の男女が自分達も踊りながら憧れを持って絵の中で踊る二人をみていたのかも知れません。
・・・作品を色々な角度から想像してみるのも楽しいものですね💖

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コメント

こんばんは。
今日もお疲れ様でした。

ルノワールは大好きです!
柔らかいタッチで愛らしい女性が多いですよね?
時に?ふっくらさんも〜!
夫がママのお○りにそっくりって言ったのですよ!😭
オルセー美術館でも楽しみに観る機会があり感謝でした。

ムーラン・ド・ラ・ギャレットに大小2枚もあるとは存ぜずでした。
今度、オルセー美術館の女性館長さんが
ルーブル美術館の館長さんになられるそうですね!
凄い〜!

2年後位にコンコルドのような倍速の
航空機が飛ぶようですから、
院長先生、是非、パリへ〜!

すみません。韓国ドラマは観ておりません。

続きを楽しみにお待ち申し上げております。

こんばんは。
ルノワールの作品は日本人に特に
人気だと考えます。日本でも印象
派の展示会があると直ぐにいっぱいに
なるほどの人気ですね。
今日の作品群は私にも判るほどですので
どれも有名な絵画ですね(笑)。
前回も今回もゴッホやルノワールに
ついて色々と学ぶことも出来ました。
このブログは私にとって学びの場と
なっています。
高齢の母のコロナの予防接種時に
以前の記事がとても参考になりました
ご多忙の中定期的にアップられておられて
本当に感謝致します。

マコママさん、こんばんは。

ルノワールや柔らかいタッチで色合いも優しいですね。当時はふくよかさが女性のイメージで、そのように描いたのだと思います。マコママさんもきっと可愛いお○りだったのでしょうね😊 

ムーラン・ド・ラ・ギャレットが大小の2枚あるとのことですが、このような作品は人類の宝物ですから、公開して欲しいですね。

もう長い時間飛行機にも乗っていませんので、早く旅に出たいです。ヨーロッパは夏のバカンスに向けて着々と準備を進めているようです。早く旅行が解禁になって欲しいです💖

ツクシンボさん、こんばんは。

印象派の絵はルーブル美術館でも人気が高いようで多くの来院者が観察していました。特に日本での印象派の画家の人気は高く、その筆頭がルノワールではないでしょうか?

私も余り絵について理解出来ていませんので、ブログに記事を載せながら勉強しているのです。一緒に勉強して貰えたら嬉しいです。

私はいつも書いてあるように怠け者ですから、1度やらなくなると諦めてしまいそうですので、続けるように心掛けています。

私こそコメントを頂き、感謝致します。

オルセー美術館には行ったことがありませんが、日本で開催された「オルセー美術館展」や「ルノワール展」は行きました。
ルノワールの女性は柔らかくて温かですね。
日本では人気の作品の前はまるで1,970年代の上野のパンダ並みの流れ作業です。
ゆっくり鑑賞できる現地(海外)がぜいたくな夢のようです。
撮影可というのも「太っ腹」ですし。
珠玉の作品を日本で見られるのはうれしいのですが、折角海外に行ったのに「只今、日本へ搬出中」だったという笑えない話もあります。

韓国ドラマでパズルのピースは結構な頻度で登場するツールですね
「彼女は綺麗だった」ですね。メモφ(..)メモメモ

おたまさん、こんばんは。

おたまさんがオルセー美術館を見学していなかったのは意外でした。私の訪ねたところはおおよそ出かけていると思いましたので・・

私とは逆に日本でのオルセー美術館展やルノワール展には出かけたことがあったのですね。日本では特に印象派の作品は人気がありますので大勢の方が見学に訪れたのですね。上野のパンダ並みでしたか😊

昨年末から年始めに一気に多くの韓国ドラマをみました。途中はしょってみることも多かったのですが、ドラマ「彼女は綺麗だった」ではルノワールの「田舎のダンス」のピースが効果的に使われていました。おたまさんもきっとハマると思いますよ✌️

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