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2021年2月24日 (水)

唾液の分泌量と役割

このブログの記事をまとめたホームページを作りました。見て頂くと嬉しいです😃(ニライの夢:https://dreams-nirai.com/)。

 

1日に唾液はどれぐらい出るか分かりますか?・・・・・1日おおよそ1リットルから1.5リットル1500ccも出るのです。

唾液には、食べものをかんで食べるのを助けるさまざまな働きがあります。デンプンを分解する役目のβアミラーゼなどの消化液としての役割がありますが、唾液は、咀嚼することで、大きな塊を砕いて、食べものが口から食道へ下りやすいようにかたまりにまとめる役割があります。唾液がないと歯でかみ砕いてもバサバサするだけで飲み込めなくなります。 さらに、食べものを溶かして味わいやすくしたり、食後の口の内をきれいに浄化する働きもあるといわれています。

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また、唾液は口腔粘膜を保護し、歯のミネラル分の消失を防いでいます。さらに唾液は細菌が出す酸を中和するだけでなく、抗体や酵素など、細菌、酵母、ウイルスを殺すさまざまな物質を含んでいます。

しかし口腔粘膜では食事、歯、入れ歯などによる刺激や、食物などで汚れやすいことからばい菌やウイルスによる感染をおこしやすく部分でもあります。

よくこの季節に外来をやっていると高齢の患者さんから、体調はいいけど喉がカラカラするとか乾燥すると報告を受けることがあります。多くの場合はこれは気候的、生理的な原因で病気とは関係無いと考えています。

まず気候的なことを言いますと、空気中の水蒸気は暑い方が多く含むことが出来ますが、冷えると空気中の水蒸気の量が減ります。要するに空気が乾燥する訳です。息をしているわけですから、空気が乾燥する冬場は喉の潤いも少なくなります。もう一つは加齢です。加齢と共に唾液を出す分泌腺の活動も落ちますので、唾液量が少なくなり、喉が乾燥して来ます。時に更年期以降の女性は急に唾液量が減る傾向があります。

病的なことで乾燥する場合はドライマウス(口腔乾燥症)の状態となり、唾液が出にくく、喉が乾燥し、飲み込みにくい、会話がしづらくなるなどの訴えが多くなります。また口内炎にもなりやすくなります。疾患としてはシェーグレン症候群が有名ですが、パーキンソン病、糖尿病でも、抗うつ薬や降圧剤の副作用でも起こりやすい場合があります。

このようなことに関しては、まずやることは、こま目に十分な水分を補給することが大切だと考えています。皆様方も空気が乾燥する冬場は口の中の乾燥にも気をつけてお過ごし下さいね。

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医療」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。
お陰様でとても参考になりました。
私も以前に比べ乾燥していると思います。
口内炎も出ますがストレスには関係ないのでしょうか?
特に夜中に目が覚めてトイレへ行く時、
喉がカラカラです!
枕元近くに湯冷ましをおいて飲んで
寝ております。朝目覚めた時も同様!
口呼吸していると思います。
唾液が出るポイントをテレビで観て
寝る前に軽くマッサージ?しています。
院長先生のイラストにある部分ですね!
今日も有難うございました。

マコママさん、こんばんは。

実は先週も今日の外来でも患者さんから、体調はいいのですが、喉が渇くので異常なのでしょうかと質問を受けました(2人とも検査結果の異常はありませんでした)。
今日のブログのような説明をしたら納得されていました。 気候と年齢で喉の渇きは違いますので、こま目に水分を補給するようにされて下さいね。

おたふく風邪で有名なのが耳下腺ですので皆様方もよく場所もご存じだと思いますし、ネット上で唾液腺のマッサージについても記載している方も多いようですので参考にされて下さいね。この効力については私ははっきりしませんが、少量こまめな水分摂取は有効なようです。

私こそいつもありがとうございます💖

こんにちは。
やはり、この季節、皆さん口が渇くのだな、と納得しました。
私も、枕元にお茶のボトルを置いて寝ていますが、
本当に乾燥するので、なんども起きて、口を湿らせます。
口をあいたまま寝ているのかな、とも思います。
暖房はやめられないし、マスクをして寝るのは苦しい…
なかなか難しいですね。
喉をいためるのか、痰のからんだような状態になったり、
治ったりしているうちに、春になるような気がします。

ふうちゃん組さん、こんばんは。

暖かい沖縄でも冬は喉が渇くと訴える患者さんが増えます。やはり寒いと空気中の水分が減りますし、暖房などもかけますので更に湿度が低下してしまいます。 
ふうちゃん組さんがやっているようにこま目に水分を取るしかないかも知れません。保湿用のマスクもあるようですが、なんとなく寝苦しいですよね。
春になればふうちゃん組さんの喉の状態も改善するのでしょうか。あと少しの辛抱ですね。

こんばんわ・・・
本当に人間のからだは無駄なく作られているのですね・・・たかが”唾液”なんて
考えると大変なことになるのですね。その唾液も年齢とともに、少なくなるようで
その補完にはならないでしょうが、俺は食事前には水を飲むようにしています。
それにしても1日あたり、1~1.5ℓの唾液とは驚きです。

でんでん大将さん、こんばんは。

人間の身体は本当によく出来ていると、医者になっても驚かされるばかりです。分かっているようでも人間の身体の解明まだ入口付近かも知れません。

唾液がなければ、恐らく食事を取るのにはとても苦労するでしょうし、水分を多く含んだ流動食しか食べれないかも知れません。 唾液腺は年齢と共に分泌量が落ちてゆくようです。少しづつ意識して水分を補充するしかありません。

恐らく唾液の量に関しては1日200ml程度と思っている方が多いと考えています。大将さんの想像以上に出ているのではないでしょうか・・・私もその狙いで書いてみました。

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