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2020年9月 2日 (水)

免疫システムについて

このブログの記事をまとめたホームページを作りました。見て頂くと嬉しいです😃(ニライの夢:https://dreams-nirai.com )。

 

今日のFM放送は免疫とワクチンについて説明をしました。 もちろん私自身はこの分野は素人ですので、調べた範囲で話をしています。ブログには超簡単に(まあ毎度のことですが😢)解説したいと思います(また専門家からは怒られそうですが・・・)

私達の体は外界から入ってきた病原体(ウイルス、細菌、寄生虫、真菌など)を排除する高度な免疫システムを備えています。

免疫には大きく①自然免疫と②獲得免疫の2系統があります。

自然免疫とは、体の中に細菌やウイルスなどの異物(=抗原)が侵入すると、異物がなんであれ直ぐに攻撃を仕掛け排除するシステムのことです。1番単純で直ぐにやれるのは、白血球の中の好中球やマクロファージなどの食細胞と呼ばれる細胞が、異物をまるごと食べて殺す方法もその1つです

・・・こんなの観たことがない・・・そう皆様方も思うでしょう・・・・しかし怪我をして感染すると膿が出ることがありますよね・・・実はこの膿は細菌を飲み込んだ末に死んだ白血球の死骸が多く含まれているのです・・・だから皆様方も自然免疫システムを観たことがあるはずです😊

獲得免疫とは、同じ種類の「抗原」が2度目に体内に侵入すると、既に記憶されている免疫システムが反応します、これが獲得免疫です。ですので初回の感染ではこれが作動するまでには時間が罹ってしまうのです。この免疫システムを利用して、前もって抗体を作るのが「ワクチン」と言うことになります。

それでは、初回感染時と、2回目以降の感染時における免疫システムについて図を書いてみました(大雑把ですので細かいところは目をつぶって下さい😄)

Th__20200902115001

まずは初めての感染時には自然免疫システムが作動しますが、同時に抗原の情報を抗体を作るT細胞やB細胞に情報を与え、それにあった抗体を作るように伝令が飛びます。抗体が出来上がるまでに1〜2週間は最低でも罹りますので、自然免疫システムで退治出来ない場合は、感染して症状が出て寝込んでしまうこともあるのです。
Th__20200902115002
今度は同じ種類の抗原が私達の体に侵入すると、私達もバカではありません、1度痛み目をあっているのこれを記憶していて、直ぐに抗体を作りだして撃退します。その為に同じウイルスなどが入ってきても症状が出ずに済むのです。
・・ただ獲得免疫系にも、1度罹ると1生涯にわたって免疫力を維持できる(終生免疫)とある程度時間が経つと免疫力が殆どなくなるものもあるのです。終生免疫では「はしか、水ぼうそう、おたふく風邪、日本脳炎」などがあります。あまり続かないので有名なのはインフルエンザウイルスでしょうか。 それはインフルエンザウイルスが非常に多くの違うタイプがあるのも原因となりますが、ワクチンの効果も持続しないため、毎年流行期の前にワクチンを接種する必要ともなるのです。
ワクチンについても書いてみたいのですが、これ以上長くなっても疲れますので終わります😅 新型コロナウイルスのワクチンが早く出ることを祈っています💖

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医療」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。
台風の影響はございませんでしたか?

次の10号も心配ですね?少しでも逸れますように〜。

免疫には2種類あるのですね?
それぞれの免疫システムの図解で少し?理解できました。
傷のあとの膿が自然免疫システムとは存じませんでした!
インフルエンザが自然免疫だと助かるのに〜?
そうはいきませんね!

コロナウィルスのワクチンがいつになったら〜??

今日もありがとうございました。

マコママさん、こんばんは。

久々に那覇市は大きな台風9号に見舞われて、病院も月曜日の午後、火曜日も終日休診となりました。 直ぐに10号が来ますし、九州地方を直撃しそうで心配です。

私達の体にはウイルスを始め沢山の病原体に対応出来るような素晴らしい免疫システムがあります。今回はとても単純に書いていますが、それぞれにかなり巧妙に出来ている流れがあります。

傷の後にでるウミは白血球の死骸が殆どですので、頑張ってバイ菌と戦っていたのですね。

コロナウイルスのワクチンが早く出て来て欲しいです。それには感染していない人々に投与するのですから安全性の担保が必要なのです。

いつもありがとうございます。本当に励みになります💖

omoromahi様、こんばんは。
台風は大丈夫でしたか?
いつもながら判り易い解説で
勉強になります。
怪我をした時の傷口の膿が
自然免疫システムのそれも
白血球の死骸とは全く
想像もしていませんでした
また1つ勉強になりなり
ました。
早くワクチンができることを
願っています。
いつも本当にありがとう
ございます。

ツクシンボさん、おはようございます。

台風9号は強かったのですが、自宅も病院も大きな被害はなく経過しました。
外科をしているとその他のことの勉強がおろそかになりますので、FM放送で番組を担当して12年になりますが、その時の話題についてブログで要点をまとめるようにしています。

たまには免疫やワクチンの勉強もしないと取り残されてしまいます😅
早く有効で安全性のある新型コロナウイルスに対するワクチンが出て来て欲しいです。

先生、お疲れのところ貴重な記事をありがとうございます。
免疫力は難しいジャンルなのですね。
自己免疫を上げる…とよく言われますが、その薬はあるのでしょうか?

ところで、今月からのココログリニューアルで?マイページ、アバターとか
ポチまわり画面が見れなくなっています( ;∀;)
何かご存知ですか?

とても勉強になりました。
子どもの頃、膝をすりむいてウミが出たのはそういうことだったのですね。
がんばっていたのですね。自分。

ひとつわからないのですが
一度獲得(?)した抗原は抗体を作って「有事の際には」闘ってくれると理解しました。

私、以前帯状疱疹に掛かったことがあるのですが
その時「赤ん坊の時にかかった水疱瘡の菌が起き出した」と説明を受けました。
じゃあ。味方じゃないやん!爆弾やん!と思います。
水疱瘡に掛かったから免疫力が付いたという事ではないのですか。

コロナに感染した人に味方になってくれる免疫力が付くのか、それとも水疱瘡のウィルスのように眠れる獅子になるのかどうなのでしょう。
(何も知らないので先生に笑われるのではとドキドキしながらの質問です^^)

由津子さん、こんばんは。

私も免疫については難しく、簡単なことしか分かりません。 人間の身体の中で複雑なネットワークを作って私達の体を異物から守ってくれています。

免疫力を上げる方法ですか? 私には余り分かりません。単純に免疫力を上げる薬は存在しません。 ただし、体調が悪くなったり、大きなストレス(肉体的にも精神的にも)の状態では色々な感染も起こしやすくなりますので、免疫力は落ちていると考えます。 体調を維持することは免疫力維持にも繋がると思っています。

ココログのリニューアルですか・・・余り細かなことが分かりません。以前のリニューアルは改悪にしかなっていませんので、今度はどうなるのでしょうか・・・心配です。

おたまさん、こんばんは。

おたまさんも怪我をした時に、おたまさんの白血球も頑張って戦っていたのですよ・・・偉いですよね。

・・・おたまさん、鋭いことに気がつきましたね。
麻疹、風疹、おたふく風邪などは一度掛かると免疫が出来て次回は殆ど症状が出ませんし、治る過程でウイルスも体内には残ることはありません。

しかしながら水ぼうそうの原因となるヘルペスウイルスは血液中からは排除されるのですが、私達の神経細胞に移動して神経節に潜伏してしまいます。休眠状態で上手く神経節に逃げ込んでいて、抗体からも気がつきにくい状況にいます。 ところが、宿主(今回の場合はおたまさん)の体調が悪かったりして免疫力が落ちた時に、潜んでいた神経に沿ってウイルスが出現し悪さをします。その神経に沿って出現したのが帯状疱疹となるのです。 ですので抗体が爆弾となったわけではないのです。

コロナに関して重症化する原因の1つに免疫暴走(サイトカインストーム)と言うことを聞いたことがありますでしょうか?・・・この場合は「味方ではなくて本当に爆弾になる」可能性はありますね。

・・・私も免疫のド素人ですので・・・おたまさんから難しい質問を受けると・・・ドキドキします😊

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