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2020年4月 1日 (水)

下痢の一般論

このブログの記事をまとめたホームページを作りました。見て頂くと嬉しいです😃(ニライの夢:https://dreams-nirai.com )。

 

今日のFM放送は下痢と便秘について話をしました。皆様方の関心事とコロナウイルス感染症と思いますが、ブログには下痢の状態の一般論を書いてみます。

便の中に含まれる水分量は70〜80%で、残りの固形成分の中で多いのは私達の食事成分よりも、実は大腸菌などの菌と菌が死んだ残渣が多いのです。 便の形を決めるのは主に便の水分量によることになります。便の中の水分量が増えて、80%以上では「泥状」となり、90%以上になると「水様便」となります。70〜80%はバナナ状の便となり、70%以下の水分なら硬いウンチ、更に水分が減ると山羊やウサギのようなコロコロ便になってしまいます

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水分が多くなると下痢の状態となります。その原因は幾つかありますので、説明して行きます。

 1番目が水分吸収障害です。これには、生まれつき消化・分解酵素が少なかったり欠損のため、牛乳や茸によって下痢が起こる場合と、手術で小腸を切ったために吸収する面積が少なくなった場合に起こります。 私は牛乳飲むと下痢するのよという方は、これに当たるかも知れません。

 2番目の原因として、腸液などの水分の分泌増加があげられます。この代表的なものは、コレラとか病原性大腸菌などによる感染性腸炎とウィルス感染によるものです。その他、特殊な炎症性腸疾患や赤痢などによる消化管粘膜障害、慢性膵炎、あるいは下剤の効きすぎもこの中に含まれます。

 3番目に消化管の運動異常があります。腸の運動を速めるものとして、下剤、感染性腸炎、過敏性腸症候群があります。逆に運動の低下を引き起こすものとして、糖尿病による胃腸機能障害が有名です。また、ストレスや自律神経失調症はこの運動異常をもたらす原因の一つと考えられています。 便の状態が海苔のような黒っぽいどろどろした便が出たら、胃や十二指腸の潰瘍から出血している可能性が高いので、すぐに病院に行くこと。

原因はともかく、ダイエット甘味料や抗生物質の濫用で重篤な下痢を生ずることがあるので気をつけましょう。

この様に下痢と言っても色々な原因がありますので、単に下痢止めを使うかというと問題になることもあります。 急性の下痢の場合は有害物質を排除するために行う体の自己防御機構との側面もあります。 つまり、毒素やバイ菌などが増えた場合、下痢をすることで、それらが体内に留まる時間を短くしている訳です。 そのことを考えると、下痢の治療は単に排便を止めることを主眼にして行うべきではありません。まず大切なことは脱水を防ぎ、下痢の原因を調べることが必要となります。

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4月1日の仕事始めで、当院でも初めての医療現場の方も10名以上いました。こんな時期に入職された皆様方は特に大変だと思いますが、頑張って乗り越えて欲しいと願っています。 私の方も新年度初日から緊急の手術もあり更新も遅くなりました。 頭のリフレッシュのために上のイラストを描いてみました。怒らないで下さいね💖

 

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医療」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。
 新年度スタートは色々と大変だった事と思います。
下痢は滅多にはしませんが、下手に止めない方がいいと
聞いた事があります。
脱水症状も怖いですね。
 私は正露丸が良く効くので海外旅行の際は
匂いが漏れないようにしっかりと包装して出かけておりました。
もう滅多に使用しておりません。

 妹は一時、仕事上でのストレスで酷い下痢が続いていました。
電車に乗っていても途中下車などしていたようです!
今で言う上司の「パワハラ」が原因のようでした。

 日本医師会では「緊急事態宣言」をと言われておりますね。
どうして宣言しないのでしょうか?
布マスク、2枚づつ配布とか?それだけでは防げませんよね?

マコママさん、こんばんは。

コロナ渦中での新年度のスタートとなりました。新人さん達は初めての現場で緊張もするのでしょうが、いつもと違いいきなり高い感染対策も求められています。二重に大変だと思います。

ええ、下痢は単純の止めればいいことではありません。一番は脱水への備えが必要となります。飲めない場合は点滴で経過をみます。

妹さんはいわゆるストレスによる過敏性腸症候群というタイプだったのかも知れませんね。昔のパワハラは凄かったです。私も若い頃激しいパワハラの世界を生きていましたので、上司になったら絶対そのようなことはやらないと誓って今に至っています。

医者としては、政治家が決断しないのが頭にきます。それをやるための政治家でしょうに医療現場に丸投げです。 ニュースでは専門家委員会や日本医師会館が危機感を訴えているのにです。 医療崩壊が始まってからは遅いのです・・・頭にきてどうしようもないのです💢

今日はお礼が言いたくてコメントしました。

今回は下痢のお話ですが、以前便秘のお話の時、アドバイスを頂き、
以来ずっとマグネシウム錠を服用しています。
おかげさまでとても体調が良いのです。
omoromachiさまのアドバイスが無ければ放ったらかしのままでした。
有難うございました。

今は下痢をすることは滅多にないのですが、かつては介護とか環境の急変とかの
ストレスで下痢をしていました。
こう見えて意外とデリケートなんです。腸だけは。

最後のカットはソフトクリームを食べる度に思い出しそうです。

お黒ちゃんさん、こんばんは。

このように言って頂けて、本当に嬉しいです。下痢よりも年齢と共に(特に女性は)便秘が増えて行きます。
余り強い下剤をかけると更に便秘がひどくなることがあります。マグネシウムは基本的には血液に吸収されにくいので安全性は高いです(それでも血液の中のマグネシウムが上昇することがありますので半年か1年に1回は血中マグネシウムの値を測られた方がいいかも知れません)

色々なストレスで下痢や便秘が起きる事もあります。お黒ちゃんさんの腸はデリケートなのですね。

最後のイラストは、私の気分転換に描いてみました。余りソフトクリームを食べる時に思い出しては欲しくありません(笑)。そう言う私もソフトクリームを食べる時に思い出しそうです😅

今回の新型コロナウイルスの件では特に医療関係に携わっておいでの皆様には
頭が下がります。俺の娘のひとりも看護職をしているのですが、現場の対応は
想像を絶するような常態かと思います。どうぞ、皆さまも感染に留意をされて
応対されますこと願っています。
さて、今回は”下痢”の話、興味深く拝見させて頂きました。俺は、この話の反対で
続いている便秘もあって、明日の検査に備え、きょうは検査食を食べています。
リタイア後は生活が不規則になり、トイレ行きも不規則。それに年齢からくると
思っているのですが、便が細くなりこの正月からは一層そうなっており、先生からは
薬を処方して頂き、少しは改善されているものの、思い切って検査を受けることに
しました。一昨年の一泊ドックでもやったことのある検査で、あの経験はしたくないのが
本音なのですが・・・頑張って受診することにしました・・・

でんでん大将さん、こんばんは。

私達の病院でも、コロナウイルス対策で仕事量が増えています。 幸い当院では感染専門の専門ナースや医師が数名いますので、彼らの指示を元に感染予防に努めています。ただ完全防御のマスクなどが手に入らない状況が続いていて、在庫がなくなることが心配です。娘さんも大変だと思いますが、頑張るようにお伝え下さい。

大将さんは下痢よりも便秘と便の狭小化が問題となっているのですね。大腸の検査は大変かも知れませんが、不安を抱えるより思い入って行った方が後々安心していられます。頑張って下さいね。

こんにちわ。

先生は弾き語りのお歌もお上手だし、イラストも最高!
愛嬌があって温かく安らぎます。病気など飛んで行ってしまいそう。

今日のお話は分かりやすく納得です。
私も長い間お薬に頼っていました。現在はたまに服用することはありますが、原因は精神的なものだったようです。私には自分は便秘症だという固定観念が原因だったようです。排便は一日一回は必ずと思い込んでいました。ある日、TVで排便は二三日なくても大丈夫、薬の飲み過ぎはダメとある先生が言ってましたので毎日の服用はやめました。一日目に排便を促すサインが無くても二日目、三日目は必ず有るのだと知った時は目からウロコ。自然にお任せです。

新型コロナウイルスはこの先が心配です。
先生方も大変ですね。
医療スタッフの方たちもご苦労なさっていることと思います。
東京は毎日二桁台の感染者が出ています。
私も外出を控え閉じ籠っていますが、早く特効薬がみつかるといいですね。


ぴえろさん、こんばんは。

いつもみて頂き本当にありがとうございます。
下痢や便秘に関しては定義も比較的曖昧ですが、便秘は日数では無くて、腹痛も起こらず、大きな症状も無ければ4〜5日にいっぺんでも問題はありません。
余り強い下剤を定期に服用していると大腸の神経叢も痛めて、本当に腸が動かなくなることも後々出て来ます。ぴえろさんはこのままでよいと思いますよ。

今、医療現場は戦々恐々として、余計に神経をすり減らしている状態です。次のブログに「緊急事態宣言」を早く出して欲しい医療現場の声を書きました。よろしければご覧下さい。

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