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2020年4月11日 (土)

人の制限は保証を伴って初めて実効性を担保できるのでは?

寝ても覚めてもコロナウイルスに翻弄されています。今の政府の危機意識の無さに現場の医療界は悲鳴と落胆と絶望感を覚えています。 ワクチンや治療薬の開発までには長い期間かかります。そのような中で確実に言えることは「新型コロナウイルス」は自分では自由に動けないことです。風に乗って飛んで移動する訳でもありません。渡り鳥に乗って世界中に行く訳でもありません。

人が人へと移して行くのです。治療法やワクチンがない中で、やれる唯一のことは「人の接触や移動を制限」することしかないのです。 余りにも危機感のない政治家は未だに経済をどうするかを考えているようです。

不要不急以外の人の動きを直ちに止めるしかありません。しかし皆、生活がかかっています。「自粛と所得保障」はセットでないと意味がありません。 今でも沢山の方が電車に乗って通勤しているニュースがありました。

保証のない中でお願いしても人の動きが「超満員電車」から「満員電車」になったぐらいの効果しかないのです。それでは感染防御は不可能です。

政治家の1部は「医療崩壊」の意味を理解していません。単に病院が潰れると思っているのかも知れません。医療崩壊が起これば日常の生活が失われ、感染者が町中に蔓延する中で、お店や会社を開けることが出来ると考えているのでしょうか? ・・否です。 経済活動なんか出来ないのです。 医療崩壊が起これば、確実に「経済崩壊」が起こるのです。 経済が多少ガタついても医療崩壊を防ぐことが出来れば、多くの国民も命を落とさずに復帰が可能です。赤字国債でも乗り切れます。感染が終息に近づけば社会生活が戻り、経済は回復します。

実行力と決断力がリーダーには求められます。逆に言えば自分の責任で部下を納得させることが出来るのがリーダーの資質なのです。 遅れれば遅れるほど感染を制御出来なくなります。 医療現場は一刻も早い決断を望んでいるのです。

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。
 本当にそう思います。
医療崩壊が一番怖い!
その前に人の動きをいかにして止める事でしょうか?
 働かざるを得ない方々への支援がしっかりすれば、
動かずにすみますね?
布マスクも必要かも知れませんが、
それよりももっと必要な使い方があるように思います。
 遅きに失した感、大です!!
今日の日経新聞夕刊にWHOの緊急事態対応を統括する
「マイク・ライアン氏」の記者会見の記事が載っておりました。
「日本はクラスターを非常に体系的に調査している」と評価。
患者の5人に1人しか他人にうつしていない事が判明したという。
二次感染は2割から!
一方で東京の現状には懸念!対策の強化が必要になるとの認識を示した。
感染源が特定できない人が増えていることは「良くない」と警告!
一部の都道府県では対策を一段と拡充する必要があるかも知れない。
と述べたと載っておりました。(抜粋)

 院長先生もお立場から大変ご苦労と存じます。
患者のためにも宜しくお願い申し上げます。

omoromachiさま

本当に 本当に 政治家は何を考えているのでしょう!!
昨日も医者の友人が「毎日毎日ひやひやしながら診療をしている」と言っていました。
娘婿も勤務医で単身赴任をしていますが、娘(次女)はハラハラしています。

私たち世代は今の政治家の姿勢に厳しいです。皆モンクたらたらです。
国民のための施政を望みます。
手柄は欲しいけれど、失政の責任は取りたくないのが本音のような・・・
この大事に政治家の覚悟を感じません。

一日も早い収束を願っています。
わかりやすいご説明を有難うございます。

マコママさん、こんばんは。

現実に大都市東京でも医療崩壊の波が押し寄せています。皆生活がかかっていますので、自粛させるなら、生活保障もしっかりと打ち出さないと効果はないと考えています。 しかし、いま医療崩壊が起こると、社会生活どころではなくなり、会社自体の存続も不可能となります。

日本のクラスター対策は数が少ない場合には非常に有効な手段です。東京都では189人に感染確認がなされました。そのうちの2/3近くは感染源不明です。こうなるともうこれまでの手法では駄目なのです。

本来は3月の連休の前に制限をかけないと行けないのが、随分と遅れて、尚かつまだ「政府は責任を避けて、国民の我慢要請」で乗り切ろうとしているのです。

決断できないトップをもつことへの苛立ちが募る医療現場なのです。

お黒ちゃんさん、こんばんは。

これまで日本で外国のような感染爆発が起きていないのは、海外と比べてハグやキスの文化がなかったこと、戦後の手洗い・うがいなの公衆衛生対策が世界一高かった分と、たまたま花粉症などでマスクをつける国民に違和感を感ぜずに多くの方が日常からマスクをつける習慣があったことが挙げられます。
そして保健所を中心としたクラスター対策も功を奏していました(今後は感染源不明が増加すると有効ではなくなります)

日頃は「私の判断で行います」と声高らかに「いかにもやった感」を演出するトップが、責任論を問われると逃げ腰です。
もう一つ可笑しいのは、このような感染症に対して、経済産業省が前面に出ていることです。本来なら厚生労働省がリードすべき問題です。この辺りもこの政府の姿勢が見えて残念なのです。

手遅れになる前に決断を、決断できなければトップになれる資格はありませんので「早くおやめなさい」です。

お黒ちゃんさんの娘婿さんも私と似て心配でならないと考えています。コメントありがとうございます。

夜中からこんばんはです。
私も本当に同感です。京都でも増加の一途です
京都も政府に緊急事態宣言に指定して欲しいと
要望しているのに、通りません。
本当に可笑しいことです。国は及び腰で
都道府県の長の危機意識の開きがありますね。
医療現場を預かるomoromachi様が訴える
ほどですので逼迫した状況だと想像します。
弱いものには強くでる安部首相ですが
大きなものには決断力がありません
こんなリーダーを選んだ私達の責任
ですのですが・・・😢

お体を大事にして奮闘されることを
本当に願っています。私も自分のやれる
範囲で予防をしてゆきます。
いつもありがとうございます。

ツクシンボさん、おはようございます。

朝の回診を終わってこれから帰る所です。賛同頂きありがとうございます。
京都も大学生からの感染を機に増え、その後は全国同様に感染経路不明の患者が増加していると考えます。
日本の現状を見ていると、本来トップが責任を持って行うべきことを、地方に丸投げ、更に病院や、保育園、会社など末端に責任を押しつけています。現場はこれまで以上に疲労が蓄積する中で精神的にも厳しい状況に追いやられていると考えます。
ツクシンボさんが書いてあるように、いつもは高飛車に言うトップが待ったなしの大きな問題の決断が出来ないで、時間だけが過ぎていってしまっています。 悔しいですが、これを選んだのは国民なのです。

みんな大変ですが、これを乗り切らなければ明日はありません。お互いやれることをしっかりと行っていきましょう。

先生、こんにちわ。

医療崩壊は大変恐ろしい事と日々不安感を持って過ごしております。
生きていてこそ、何でも出来ますし、命がなければなにも出来ません。
だからこそ、命がある事に感謝を忘れてはなりません。

命あっての物種とよく言いますが希望と可能性を秘めたことわざです。

マスクを何百億もかけて、配布するくらいなら、医療関係に回して欲しかったと
思います。
毎日、沢山のお医者様が悲鳴をあげて、現状を訴えているにも関わらず
政府はなかなか耳をかしません。
このままでいけば、間違いなく経済も破綻するでしょう。

医療に携わっている方々がどれほど私達にとって大切な存在なのか、政府は今一
わかっていないようで、落胆しています。

医療関係者、そして将来のある若い方達が亡くならない事を祈るばかりです。

ガルボさん、こんばんは。

沖縄もそうですが、東京では今まさに医療崩壊が始まろうとしています。怖いです。
沖縄の諺でも「命(ぬち)どぅ宝(命こそが一番の宝物)と言われています。
生き延びることが出来れば、次があるのです。
布マスクの配布に500億円かえる予算があれば、直ぐにでも休業補償に使って欲しいです。
私は医療者として、自分達だけを守って下さいと訴えているわけではありません。医療崩壊が進めば、社会不安が起こり経済も破綻してしまうのです。 
政府は確実性のある手段を選ばずに、予測不能なチャンスに賭けている状況です。失敗すると怖いです。

ガルボさん、コメントありがとうございます。今は私も祈りたい気分です。

こんばんは。

どうも国の対策は経済優先のように見えますが、
医療崩壊を招けば元も子もないですよね。
生活を保障して貰えないなら満員電車で通勤し働かなければならない。
そういった事で感染拡大を防げず、医療崩壊になれば本末転倒。
先生の仰る通り国民にとって有効な所得保障なくして自粛は出来ないですよね?
他の国に出来て何故日本で出来ないのでしょう。
多くの国民が失望していると思います。
確かに厚生労働省が主導しないのは妙な話。
政府はこういった矛盾を是正してくれるのでしょうか?
それが期待出来ない場合はやはり負担は医療従事者や私達に来る訳ですね。
少なくとも今は私達が感染しないよう気を付けるしかないですね。

sharonさん、こんばんは。

どうもこの国の感染症に対する危機意識の低さが災いしていると考えています。この事態は厚生労働省が主体で、その政策を進めるために、経済的な側面を担うのが経済産業省となります。 ウイルスを押さえ込む方が優先ですのに、経済を後退させないための配慮が先に来ています。

今の危険な状態は国民も判っているはずです。しかし働かざるを得ないのです。満員でも電車で会社に行かねばならないのです。

このままでは日本もイタリアやニューヨークのようになってしまいます。外国と違いハグ文化でなかったこと、日本国民の衛生教育が世界と比べて高かったこと、フリーアクセスで病院を受診できる環境があったことがこれまで政府が無策でもある程度押さえ込むことが出来たのだと考えます。

もう明らかにフェーズが変わっています。このままでは日本は危険な状態になります。

私達にやれることは、基本な手洗い、マスクしかありません。病院では無症候性の患者や軽症で訪れる方もいると考えます。その方々から院内感染が起こらないことを祈るしかないのです。 

お互いにやれることを行って乗り切ってゆきましょう。

先生、本当にお疲れ様です!
記事中の文字に、青や赤が増えてきて、先生の憤りを感じます。
さまざまなことが、矛盾していて、本当に疲れました(-_-;)。

保育園も、休園とニュースに出ている23区がありますが、
少しだけ子どもが少なくなったそうですが、開園していると友人が言っています。
ニュースでは、「自粛要請」と言っていますが、裏では続けるように言われ、
うちの学童も続けることになっています。ウソなわけです。
多くの看護婦さんや病院で働いている母親の為に、続けるしかないようですが、
様子みて、私は行かないようにしたいと思ってます。スミマセン…。

由津子さん、こんばんは。

私達医療者の努力、国民の努力のみに頼る姿勢にいらだっているのです。 保証を絡めないと不安で仕事を止めることが出来ない方も多いのです。 私のブログでも3月29日書いた様に、総合的な対策を出来る司令部がいないのがこの国の悲劇でもあります。
私達の病院でも学校が休校になり休まざるを得ない看護師さんもいます。明日からは人間ドック・健診業務を中止にし、胃カメラや呼吸機能検査なども緊急以外は中止としました。

発症前で症状のない方もいますので、如何に感染を病院に持ち込まないかに苦労しますし、それだけ1人辺りの負担も医療者にはのし掛かって来ます。 最後の砦ですが、院内感染が起これば、職員も患者さんも同時に巻きこんで恐ろしいことになってしまうのです。

omoromachiさん、ありがとうございます。今大変な時にこうして情報を教えていただきご意見を聞かせてもらってありがたいです。実際医療現場でどうなっているのかどんな思いでいらっしゃるのかわからないままに情報が飛び交っていましたから。 先生のご意見を真摯に受け止めることができました。その任にある人が責任をもって対処していかないとそして連携していかないと目に見えないこの敵はなかなかやっつけられそうにありません。一番責任を持って対処しなけれならない人が及び腰で何の力もない田舎のばあちゃんが気をもんでいます。そしてただただomoromachi先生には感謝しています。

はるかさん、おはようございます。

21世紀は「感染症との戦い」とうことを、むかし小雑誌で読んだことがありましたが、まさに今は見えないウイルスとの戦いとなっています。 感染しても症状が現れにくい人から、数日単位で重症化する方もいる捉えどころのない難しいウイルスです。 
病院では、無症状の方でも定期の受診に訪れる方もいるでしょうし、この時期の普通の風邪やアレルギーの方も混在しており、簡単にPCRなどの検査も出来ない状況でストレスが溜まってしまいます。 怖いのはやはり入院患者さんに影響を及ぼす院内感染です。 これを防ぐ為に色々な対策を立てて臨んでいます。

普段は「私が決めています」と高飛車な方が、このようの重大局面では指導力を発揮しませんし、責任逃れをしています。
私もはるかさんも、自分のやれる範囲で感染防いで行きましょう。頑張って生き抜いて行きましょう💖

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