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2020年2月12日 (水)

血液脳関門の存在について

寒い時期には寒冷刺激によって、交感神経が反応して血圧が高めの状態となります。 またこの時期には昼夜や室内・室外で1日なかで温度差が極端になり、血圧が安定しません。そのため今の時期に脳卒中が増加する傾向があります。 
今日のFM「いきいきタイム」は脳卒中について話をしました。このブログでも以前に「脳卒中の病態、罹患率、予防法など」について書いています→http://omoromachi.cocolog-nifty.com/blog/2018/01/post-2cb0.html
これまで何度か脳卒中については説明しましたので、総論を下記にまとめましたのでご覧下さい。
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この番組で脳細胞は他の体の細胞と比べて、「過保護なお坊ちゃま」と話をしました。脳細胞の栄養源はブドウ糖だけで低血糖になるとするに意識消失を起こしてしまいますし、血液が途絶えたら3〜4分で直ぐに死んでしまいます。心蔵は20分停止しても戻りますが、脳は全く駄目です。

人間の体の中でやはり1番重要なのは脳細胞なのです。実はそれを守るために私達の身体の中では色々な仕組みがあります。見た目にも判り易いのは脳を守るために常時ヘルメットを被っていますね。そう頭蓋骨です。

Th__20200212162001 内部からもこの脳を守るために、血液の循環システムにも脳独自のシステムが備わっています。これが血液脳関門(BBB:Blood-Brain Barrier)というものです。きっと一般の方は余り聞いたことのないシステムだと考えます。

私達の体の細胞は血液の中から全ての栄養分や酸素などを供給されて生きています。しかし血液の中には栄養素や薬物、更にエネルギー産生で出来た不要な物質、有害な物質まで一緒に流れています。体を循環しながら肝臓や腎臓で代謝をされ無害な物質へと変えられ体外へ排出することで生命を維持しています。

脳細胞は単位当たりでもの凄い量の酸素とエネルギーを消費しています。それだけ凄い仕事をしているのです。その脳細胞の負担を少しでも減らして必要で安全な血液だけを脳に送り込むシステムがあるのです。これが血液脳関門です。

血液の成分を全て通すのではなくて、脳に必要なものを通して、必要でないものを通さない関所が脳細胞の入口には備わっています(実際は血管を流れる血液の中から脳の血管内皮細胞を主体として機能して、脳細胞に必要なものだけを通すシステムです)。

どのように分けているかと言うと(専門の先生方からは怒られそうですが、大まかなイメージです)

①大きさがあります。酸素やブドウ糖などは単純で小さい物質ですのでそれは通ります。おおよそ分子量で500Da(ダルトン)前後で分けているようです。①の基準を満たして、

②もう1つは油に溶けやすいかどうかです。脂分の多い脂溶性物質は脳関門を通り易くなります。

①、②があるために、例えば細菌などはここを通りません。多くの栄養素や毒物や代謝産物あるいは多くの薬物も通りません。

・・・ここであれと思う方がいたら凄い方です・・・・睡眠薬や向精神薬、あるいは全身麻酔薬などは何処で効いているのでしょうか??  このように脳細胞に直接作用させる薬などは開発の段階から、①②の条件を満たすように開発されているのです。

今、多くの認知症としてアルツハイマー型認知症の脳内への異常産物の蓄積が指摘されています。脳の中へ薬を調達させる為には薬の有効性だけでなく①②の関門をクリアしないといけないのです。 この様に薬の開発にも血液脳関門の理解は重要となっているのです。

 

・・・そう!あなたの大好きなアルコールも分子量が小さいので脳細胞に到達して麻痺(ほろ酔い気分)を味わわせてくれるのです😊

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医療」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。
初めて伺う血液脳関門!
脳は色々と大変な任務?をこなして、
私達の体を守ってくれているのですね。
私は高血圧症と高脂血症あり!なので、
油断できません。
お薬の助けを頂いて、どうにか?
日々を過ごさせて頂いていますが、
一日も早く認知症のお薬の開発を願っております。
この頃、ちと?物忘れが〜!

今日もありがとうございました。

マコママさん、こんばんは。

脳が実質私達人間を作っているわけですので、血液を全身に送り続けている心蔵よりも3倍もカロリーを消費しています。それだけ凄い事をこなしているのです。

血液脳関門は余り聞き慣れないと思いますが、凄く重要な役目があります。全身の他のところには届いても脳の中には届かない薬もあるのです。まさにアルツハイマーなどの薬の開発はこの脳関門を如何に通ることが出来るかも開発で重要な点となっているのです。

それまでは生活習慣病を予防しながら、脳に負担をかけないように待っておきましょう💖

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