実際の脂肪肝の診断は?
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今日のFM放送はアルコールと肝臓に関して話をしました。日本では以前は肝炎など肝臓が悪い原因はB型、C型肝炎ウイルスに因ることが多かったのですが、アルコール性肝障害や脂肪肝にともなる肝炎の方が圧倒的に増えて来ています。
日本人も次第に高カロリー食と運動減少があり、余ったカロリーは脂肪として蓄積され、いざという時には消費して人間の活動を支えています。 人間の体には脂肪を蓄えるのに特化した脂肪細胞もあり、皮下脂肪や内臓脂肪として存在しています。 脂肪細胞以外にも肝臓の細胞は脂肪を蓄え易い性質を持っています。
<昨年のブログでは脂肪肝に伴う脂肪肝炎について記載しましたので参考にされて下さい→(http://omoromachi.cocolog-nifty.com/blog/2018/12/post-f73c.html )>
人間ドックで多くの方が脂肪肝と言われていますが、実際の脂肪肝の定義となると・・・結構難しいのです・・・
日本超音波医学会の「脂肪肝の超音波診断基準(案)2019 https://www.jsum.or.jp/committee/diagnostic/pdf/fatty_liver_diagnosis.pdf 」が示されています。
エコーで臓器を見ると、脂肪のない方の場合には、肝臓と隣にあり比べやすい腎臓や脾臓も同じ様な明るさに写ります。先ほど述べたように、脂肪の付き方は臓器によって差が出て来ます。肝臓は脾臓や腎臓と比べて脂肪が付きやすい臓器です。逆を言えば腎臓や脾臓は肥満度によっても変化がないことになります。
エコーでは肝臓に脂肪が付くと、キラキラとした高輝度の状態となります。脂肪肝になると隣にある腎臓や脾臓と比べて色合いに違いが出て来ます。このことを肝腎コントラストや肝脾コントラストが有りと判断して、脂肪肝と診断しています。また超音波は音波ですのでキラキラした脂肪のある肝臓では、ない場合と比べて、散乱するため、奥に進むにつれて、音波が到達しにくくなりること(これを減衰と呼んでいます)も参考にしています。この様なことを基準に見た目で大まかに脂肪肝と診断しているのです。
・・・人間ドックなどの脂肪肝の診断で、実際に肝臓の組織を取って来るとこはありませんので、脂肪肝と指摘された皆様(人間ドックの30%近くいます)はエコーの画像で大まかな範疇で言われているだけなのです。
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コメント
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こんばんは。
脂肪肝の検査は受けたことがありません。
毎朝、体組成計に乗って計っておりますが、内臓脂肪は少ないです!よって皮下脂肪がタップリです!肝臓もわかりませんね?アルコールをとらなくなって約10年経ちました!
今日もありがとうございました。
投稿: マコママ | 2019年12月 4日 (水) 21時06分
マコママさん、こんばんは。
最近は人間ドックで30%近い人が脂肪肝を指摘される事があります。
メタボの話でいつも気になるのは内臓脂肪の事で、脂肪肝も内臓脂肪との関わりが大きいのです。マコママさんの様に皮下脂肪はあったとしても健康上大きな問題はありません。
今、問題になっているのは脂肪肝の中で、肝臓が悪くなる肝炎の方が思ったより多いことで、その数はウイルス性肝炎の2倍近くとなります。 その為肝硬変や肝がんになる素因を持つ方も急激に増えることも予想されています。
マコママさんは脂肪肝もないはずですし、アルコール性肝障害も無いでしょうから良かったですね✌️
投稿: omoromachi | 2019年12月 4日 (水) 21時31分
最近はとみに酒飲みの機会は少なくなりました。リタイアするとこうも付き合いがなくなるのだと、妙に実感しています。家では元々、毎晩酒はやっていませんが、夏分になれば農作業をやると汗をかきます。それにかこつけてビールの消費になります。
これまでのツケがこののち、体に出そうですね・・・
投稿: でんでん大将 | 2019年12月 4日 (水) 22時20分
でんでん大将さん、こんばんは。
次第に飲む機会も減ってゆくのでしょうね。飲む機会もそうですが飲める量も次第に減ってゆくと思います。
大将さんはもともと飲める方で、アルコール分解酵素も多いのでしょうから無理をしていなければダメージは少ないと思います。余り飲めない方が無理して飲んでいるとダメージは大きいです。
最近は脂肪肝は単に脂肪が多いだけではなく、脂肪肝炎になる場合もありますが、その違いは解明されていません。
これからも自分にあった呑み方で楽しんで下さいね💖
投稿: omoromachi | 2019年12月 4日 (水) 23時56分