イビキと睡眠時無呼吸症候群の危険度
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今日のFM放送はイビキに関しての注意点や睡眠時無呼吸の話をしました。 以前にも記載したことがありますので、重複する部分が多いです😅
日本時においては毎日のようにイビキをかく方は全人口の20〜30%で、中年以上になると50%以上になるそうです。
イビキは咽頭部が呼吸による空気の流れによって振動する振動音のことです。咽頭部は舌などの筋肉組織などで構成され、周りが硬い骨で固められていないために、息を吸うと吸い寄せられて狭くなります。狭くなるとそれだけ空気の流れも速くなり振動が起きます。ですのでイビキの多くは息を吸う時に起きます。 日本人は欧米人と比べて顎が小さい方が多く、肥っていなくても元々咽頭部が狭い方もいらっしゃり、痩せていてもイビキをかく方がいます。
肥満になると、口の中にもお肉がはみ出して、内腔が狭くなります。ですので肥るとイビキをかきやすくなり、更に進むと睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まります。
イビキはうるさいだけなら、周りの迷惑はあっても本人にとっては問題もありません。イビキをかく人の中で、規則正しいイビキではなくて、時々呼吸が止まることがあります。長い時には1分以上止まることもあり、側にいる方が静かになったはいいも、呼吸が止まるのではないかと心配にもなります。 分かりやすいように図に書いてみました。
この様な睡眠時無呼吸を放置していると、正常者と比べて、高血圧で2倍、狭心症・心筋梗塞が3倍、脳卒中は4倍高くなると言われています。日中の眠気により、交通事故は7倍増加します。
中等症・重症の睡眠時無呼吸症候群は重度に死亡率が大幅に上昇します。厚生省研究班の調査では、睡眠1時間あたりの無呼吸数や低呼吸数が20回以上おこる場合の5年間の死亡率は16%と報告されています。8年で死亡率40%という報告もあります。これは平均寿命にして約7年短くなると言います。死因は脳梗塞、心筋梗塞など。睡眠中や朝方に死亡する例が多いとされています。
睡眠時無呼吸症候群と診断された場合には、もしも肥満なら減量をして、横向きに寝るなどの指導をします。治療としてはスリープスプリットと呼ばれるマウスピースを睡眠中にくりに装着して気道の閉塞を防いだり、医療的治療としては鼻マスクによる持続陽圧呼吸(CPAP)を用いて、睡眠時の無呼吸を防止します。 見た目は大変そうですが、それをやることで日中の眠気や疲れが取れ、生活の質が向上するだけでなく、心臓病や脳卒中の合併症を防ぐ手段となります。
先ずは上の図のような睡眠パターンがある方は、病院の呼吸器科外来などで相談されてみては如何でしょうか。
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こんばんは。
イビキと無呼吸症候群の違いが分かりましたが、
夫は以前から比べるとイビキをかかなくなりました。
でも時々、出ますので気をつけないといけませんね!
現在、3ヶ月毎に呼吸器科で定期検診を受けておりますが〜
今日もありがとうございました。
投稿: マコママ | 2019年11月 6日 (水) 20時52分
マコママさん、こんばんは。
イビキは多くの方がかきますが、それが直ぐに悪いことではありません。しかしながら睡眠時無呼吸になると身体に様々な悪影響を与えてしまいます。
ご主人さんは昔は企業戦士だったようですので、バリバリ働いてガ〜と寝るタイプだったのかも知れませんし、今の方が昔より痩せたのかも知れませんね。
これからも呼吸器科を定期で受診された下さいね💖
投稿: omoromachi | 2019年11月 6日 (水) 21時27分
先生、お疲れ様です。
疲れてる夜には、お隣のイビキの音に悩まされます。
枕の形を首の部分より頭を少し高くしてみますが、効果ないようです。
そのうちに、静かになっていって、なんとか寝れています。
睡眠時無呼吸症候群は怖いですね。次回観察してみます!
今日もありがとうございました。
先生に胃の薬のことで、お聞きしたいことがあるのですが、
コメントくださっていたメールを消してしまいました(-_-;)
もし差し支えなければ、私へ空メールしていただけるでしょうか?
投稿: 由津子 | 2019年11月 7日 (木) 22時23分
由津子さん、こんばんは。
イビキは多くの場合は、その本人よりも隣の方にとって大きな問題となりますね(笑)。
イビキは寝ている時に舌を含めた咽頭部の筋肉が緩んで、吸う時にお互いが引き寄せられて狭くなるために起こる事が多いです。
口腔部で1番大きな筋肉は舌ですので、これが仰向けでは落ち込みやすくなります。ですので仰向けよりも横向きの方がかきにくくなります。枕を高くしても仰向けなら同じですね。
これから由津子さんのメール宛に送ってみます。
投稿: omoromachi | 2019年11月 7日 (木) 23時06分