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2019年10月23日 (水)

中性脂肪とコレステロールの基礎? 動脈硬化の危険度は?

このブログの記事をまとめたホームページを作りました。見て頂くと嬉しいです😃(ニライの夢:https://dreams-nirai.com )。

 

今回のFM放送は中性脂肪について説明をしました。

ブログでは極簡略してコレステロールと中性脂肪の性質の違いと動脈硬化との関係を書いてみたいと思います(専門家からは怒られそうですが、疑問に思っても老外科医の意見ですのでスルーして下さい😵)

Th__20191023154801

何かと嫌われ役(?)の中性脂肪の本来の役割は、エネルギーの備蓄場所です。私達の単純なエネルギー源は糖分(ブドウ糖、炭水化物)ですが、食事を取らないと枯渇してしまいます。その時に中性脂肪は分解されエネルギーをして消費されます。いらぬ皮下脂肪も実は寒さから身を守る緩衝材の役目や何かにぶつかったり転んだ時のショックアブソーバーとなって、内臓や筋肉・骨を守っています。

一方コレステロールは私達の細胞膜を生成する脂質で、男性ホルモンとか女性ホルモンとかの色々なホルモン、更には脂肪の消化を助ける胆汁酸の材料になります。

・・・さて上記の①、②から推測すると、中性脂肪もコレステロールも低すぎると問題が起こることが分かるはずです。エネルギー源の枯渇は「疲れやすさ」「体力の回復の遅れ」「寒さ暑さに弱い」など、コレステロールの低下は細胞機能の低下やホルモン産生の異常を来します。

 

ではでは、中性脂肪もコレステロールも高いという方が多いでしょうから、そのことについて書いてみます。

コレステロールの中で悪玉とか善玉とか聞いたことがあるはずです。ところが善玉の中性脂肪、悪玉の中性脂肪は聞いたことがないはずですね!


Th_344541 (A); コレステロールを勝手に私達が「悪玉」「善玉」に分けていますが、どちらもなくては人は生きてゆけません。 血液の中を流れるコレステロールは食事から摂ったものは20%で残りは肝臓から主に合成されます。 ここで問題なのは、血液中のコレステロールが必要以上に多いと、血管の内皮細胞を傷つけ、動脈硬化を進めることにあります(ここでは詳細は省きます😅)。

「人間は血管とともに老いる」と言われます。そのため動脈硬化を抑えることが重要となります。 日頃からやたらと「高血圧」「糖尿病」「高脂血症」「肥満」などを指摘されて、ドキドキしながら人間ドックや外来を受診されていると思います😅😊

・・・余計なことを喋りそうですが、話を元に戻します。

(B);同じコレステロール(総コレステロール)でも、重さで分けるとLDLコレステロール(軽い方)とHDLコレステロール(重い方)の2つがあり、その作用が違うことが分かりました。  LDLは肝臓で生成されたコレステロールを体の隅々まで送り届ける作用があり、一方HDLは血管や組織の余ったコレステロールを肝臓に運んで再合成させる役目があったのです。

→となると結果的には、LDLは血液中のコレステロールを上昇させ、HDLは血液中のコレステロールを下げる役目となります。すなわちLDLが高いとより動脈硬化を進めることになります・・・これまで沢山書いていますが、皆様方ついて来ていますか(^0^)

(C);ここで中性脂肪の説明です

・・・コレステロールと違い善玉や悪玉はないのに・・・何故に嫌われる💥⁉

中性脂肪はエネルギー源ですが、必要以上に多くなると、総コレステロールの産生を増加させますが、LDLとHDLに分けると増加するのが反比例することもありやや複雑となります。

(C)-①中性脂肪が増加すると→LDLコレステロールは上昇↑・・HDLコレステロールは低下↓

(C)-②中性脂肪が低下すると→LDLコレステロールは低下↓・・HDLコレステロールは増加↑

 

・・・上記のことを理解すると・・・中性脂肪の増加↑により・・・LDLコレステロールの上昇↑ およびHDLコレステロールの低下↓が起こり・・・動脈硬化を進行させる因子となるのですね・・・・分かって貰えたでしょうか?

このことから、皆様方が人間ドックや外来での採血のデーターを観て貰えると、「LDLコレステロールが140mg/dl以上」「HDLコレステロールが  40mg/dl 以下」「中性脂肪が150mg/dl以上」のいずれかがあれば「脂質異常症」と診断され、指導を受ける訳です。

(高血糖は中性脂肪やLDLコレステロールの増加作用の他にそれ自体で血管を傷つけますので、動脈硬化を進展させます)

***参考までに**

「肥満、高血圧、高脂血症.、糖尿病の4つの危険因子を持っていない人が虚血性心疾患になる確率を1としますと、肥満、高血圧、高脂血症.、糖尿病のうち2つを持っている人が狭心症や心筋梗塞になる確率が「5.8倍」高くなり、3ないしあるいは全部持っている人は、全くない人に比べ、「35.8倍」心臓病になる危険が増加します。これは私の経験では無く、日本人の12万人の検診のデーターから明らかになっていることなのです。

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医療」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。
 少し難しいですが、参考になりました。
ありがとうございます。
 一番最近(4月11日)の血液検査の結果はHDL-C・65 LDL-C・149
中性脂肪・137は高いですね。
毎朝、体組成計で測っておりますが、
内臓脂肪は少ないのですよ。
皮下脂肪がたっぷり!!
心疾患の危険因子も・・・。
寒さにも向かい血圧にも気を付けないといけないと思っております。
最近は気温差が激しいので怠かったりです・・・。

マコママさん、こんばんは。

難しかったですか? まあ参考値にして下さい。

採血の結果は正常範囲内でよかったですね。皮下脂肪は多くても問題ないのですが、内蔵脂肪はよくないので、マコママさんはこのまま維持されたら宜しいかと思います。

これからの季節は朝晩の温度差や日によっても温度差がでる季節と思いますので、健康管理気をつけて下さいね。

いつもありがとうございます💖

はじめまして

非常に分かり易い内容で素人の私でも理解できました。会社の検診で体重オーバーとLDLコレステロールの異常を指摘され病院で再検査を受けました。今回は様子見ましょうとのことで済みました。3ヵ月後再検査予定です。
体重オーバーでも中性脂肪は上がらないこともあるのでしょうか?

図は難しいのですが文章を読みながら理解可能でした。素晴らしいブログ記事です。ありがとうございました。

Sasasaki さん、こんばんは。そしてはじめまして

読んで頂きありがとうございます。私の患者さんや周りでも、中性脂肪とコレステロールは同じものと考えている方が多かったために今回のテーマにしました。 
分かって頂けたら嬉しいです。

Sasasaki さんは体重オーバーと高LDLコレステロール血症なのですね。この二点でも心筋梗塞の確率は増えますので要注意です。

中性脂肪は意外と検査前日の食事でも結構上下します。例えば肥満でも検査前の食事を制限していると余り上がりませんし、痩せた方でも前日の夜にクリームたっぷりのケーキを食べただけでも急上昇することがあります。 ですので体重オーバー=高脂血症とはならない場合もあるのです。 いずれにしても今後注意が必要かも知れませんね。 頑張って下さい。

このようにコメントを頂き嬉しく思います。またお寄り下さいね💖

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