ピロリ菌の予防は可能かどうか?
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今日のFM放送は胃がんについて説明しました。胃がんとピロリ菌の感染との関連は認められ、除菌することで胃がんの発生が低下することも明らかにされています。
ピロリ菌の除菌が重要なら、その前に予防の方がもっも大切ではないかと・・・(この様なことを患者さんからも何回か質問されたので記載します)
・・・結論から言うと「現時点で予防方法は分かっていません」となります。
ピロリ菌の感染に関しては、多くは下水道が十分に普及していなかった時代に飲み水から感染を起こしたことが考えられています。 次第に下水道が整備されたため、年代と共に日本人のピロリ菌感染者は減少しています。1970年代では国民の70%以上がピロリ菌に感染していましたが、2010年代になると高齢者では50%を越えるも、若い世代では10%以下の感染率となっています。
もう1つの感染経路と考えられるのは、親や祖父母がピロリ菌感染者で、子や孫が幼児期に口移しで食事を与えることによる感染もあるようですが、具体的には小数であまり神経質にならなくて良いと考えます。 それよりスキンシップをとる方が子の精神面で良い影響があると思います。
・・・幼児期の期間(まだ免疫力が低い年代)でピロリ菌が口から入ってきて胃の中で感染が成立すると考えられています。大人になると感染は起こりにくく、一度ピロリ菌を完全に除菌した後は再発はないと考えられています。
ピロリ菌を完全に予防することは出来ませんが、若年者ほど感染率は低くなっています。このことより、もしピロリ菌感染が見つかった場合(内視鏡検査や抗体検査など)には、その時に除菌を考えたらいいと考えます。
・・・ということで完全な予防は出来ませんので、ピロリ菌の感染が確認された時点での、出た所勝負になります😅
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コメント
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こんばんは。
ピロリ菌の予防は出来ないのですね。私は2回の除菌で済みました。夫はピロリ菌がなかったですが?高齢者でもそう言う事もあるのでしょうか?
台風の影響が少ない事をお祈りします。
投稿: マコママ | 2019年9月 4日 (水) 21時27分
マコママさん、こんばんは。
ピロリ菌に関しては高齢者でも3割はピロリ感染がありません。幼少時期にピロリ菌が入ってこなかったのか、定着しなかったからでしょうが、ピロリ感染がない方もいます。この場合は胃がんになる確率は随分と低いと思われます。
マコママさんは、2次除菌で成功したのですね。今はピロリ菌の除菌を行う場合は、全国的に同じ様な方法で統一されています。まず1次除菌の抗生剤を使用して、これで退治出来なければ次の2次除菌、それでも駄目なら3次除菌となります。
明日から台風の影響が出そうですが、今のところ那覇市は直撃は避けそうです。気をつけたいと思います。
投稿: omoromachi | 2019年9月 4日 (水) 21時38分
こんばんは!
義弟が8月に亡くなりました。胃がんでした。
昨夏に胃がんの手術を受けたのでしたが、その時には結構あちこちに転移もあったようです。これからという年なのに、哀れなことでした。病院嫌いだったようで、検診など受けてあったのか、今にして思うのは自分が検診を嫌っても最後には家族の世話を受けるのですから、もう少しきちんと検診受けてほしかったなと思っています。
投稿: でんでん大将 | 2019年9月 4日 (水) 23時36分
でんでん大将さん、こんばんは。
そうでしたか、義弟を胃がんで失ったのですね。
日本の胃がんの死亡率は東高西低で、これはピロリ菌の分布や塩分摂取との関連が指摘されています。
私もラジオの放送や講演などでも、検診は自分の為だけでなく家族のために行って下さいと話をしますし、忙しいから検診ではなくて、忙しくいからこそ検診をと訴えています。
今後は日本でも胃がんは減少してゆくと期待されています。その代わり欧米と同じ様に大腸癌が増えています。大将さんも検査を受けて下さいね。
投稿: omoromachi | 2019年9月 4日 (水) 23時49分
先生、お疲れ様です。
私は、ピロリ菌はいない胃ですね、と言われています。
以前、omoromachiさんにも教えて頂いたように、胃酸の多いタイプの人は
なりにくいということでしたよね。それですっかり安心しています❤
その昔、塩分の多い食事で胃がんになる…と言われてた説は
今や全面的に否定されてるのでしょうか?
今日も、お忙しい中、為になる記事をありがとうございます。
投稿: 由津子 | 2019年9月 5日 (木) 21時22分
由津子さん、こんばんは。
由津子さんの胃にはピロリ菌がいないのですね。いないに越したことはありませんのでよかったです。除菌で悩む必要もありませんし、癌化率が下がります。
昔は、主に高塩分食と胃がんの関連が研究されていましたが、ピロリ菌が発見されて以来、胃がんとピロリ菌の関係に研究がシフトしています。
では、塩分と胃がんの関係はないかと言えばそうではありません。 日本のデーターではありませんが、アメリカで冷蔵庫が普及するまで、肉は塩漬けにして保存し流通していました。その当時はアメリカでも胃がんが多発していたのですが、冷蔵庫が普及し新鮮なステーキを食べるようになったころより、胃がんの発生が低下しています。
日本でもピロリ菌陽性の癌化率でも高塩分食の摂取が高いことが示されています。
ですので、今でも高塩分食を頻回にとっている方が胃がんのリスクは高いのです。
現在の胃がんのリスクは、ピロリ菌感染、高塩分食、喫煙、緑黄色野菜の不足などでしょうか。
読んで頂き、コメントも貰えて嬉しいです💖
投稿: omoromachi | 2019年9月 5日 (木) 23時22分