大型連休明けの5月病に注意。
今回のような10連休は国民に取っても経験のないことでした。例年この時期に急に学校に行きたくない、仕事に行きたくない、辞めたいと思う方が増えてきます。一種の適応障害の範疇にはいりますが、日本ではこの時期に多くなることより5月病と名付けています(医学的な病名ではありません)。今年の10連休がどのように響くのかは今後検証が必要かも知れません。
日本の場合は4月が年度初めで、大学進学、新入職や職場異動などが新しくはじめる時期となり、その1ヶ月間は多くの方が非常にストレスを感じる期間となります。 そして1ヶ月程度すると、少し慣れるとともに、希望や努力してやっと入った学校や職場に対して「そんなはずじゃなかった、目標と違っていた、こんな人間関係ではなかった」など違和感やギャップが出てくる時期ともなります。 疲労感や集中力の欠如、食欲の低下、不眠などが出やすくなってしまいます。そのようなサインが出たら「5月病」かも知れないと考えた方が良いかも知れません。 これはうつではなくて、いわゆる適応障害の範疇に入る症状です。 この時期にストレスを貯め込まないでリフレッシュしたり、同僚や家族に今の心境を話したり共有することが出来れば一番良いと思いますし、専門のカウンセリングや心療内科などの専門を訪ねるのも良いかも知れません。
長期的に休みを取れた方は仕事始めは辛いと感じると思いますし、特に5月病になりかけている方はもっと辛い状況だと思います。今は慌てることなく、まずは生活のリズムを取り戻すことにして専念して、頑張りすぎないことです。 本人が一番辛いのですから、職場や学校の関係者、家族もサインを見逃さないように声をかけて欲しいと考えます。 周りと自分との関連性において一過性の適応障害(5月病)を長期的なうつ状態(自分が悪いとか能力がないと内向的あるいは自虐的に落ち込んでしまう)にしないように早めにチェックして欲しいと願います。
5月病になりかけた新人の皆様には、禿げた老外科医からのアドバイスとして「人生には無駄なことも、回り道のことも多いのです、急いで結果を出さずに構えてほしい」と訴えたいですね💖
« 世界を夢見て(129); アントワープヒルトンホテル | トップページ | 今週の生け花(令和元年5月第2週) »
「医療」カテゴリの記事
- 「バテる」とはどのようかことか?(2024.09.04)
- 尿管結石が出来やすい条件とは(2024.08.28)
- アニサキスの食中毒(2024.08.14)
こんばんは。
長い連休を楽しんだ方やお休みがなかった方々など
様々だっと思いますが、休み明けに色々な形で?
5月病の疑いがでる方もいらっしゃるのですね?
一人で悩まず、ご家族や友人にご相談なさり、
解決の糸口が見つからない時は
omoromachi院長先生のような方に診て頂きましょう。
きっと力になって下さる事間違いなし!と思います。
投稿: マコママ | 2019年5月 8日 (水) 22時07分
マコママさん、こんばんは。
日本ではどうしても4月が新年度の始まりで、初めての学校だったり仕事先だったり、あるいは職場の異動などもあります。 自分が想像していた内容と現実が違ったり、もっと出来たはずだのにと落ち込むことがあります。 このような時期に日本ではゴールデンウィークが訪れます。 その時にリフレッシュ出来れば良いのですが、一度落ち込んだ気持ちを休み明けに復活するのは時間も気力も必要となり、更に状態を悪化させることもあります。 それが5月病のきっかけになる場合も多くあります。
このような時に一人で悩まずに、他人に愚痴を聞いて貰えるだけでも立ち直れることもあるのです。
・・・私のような外科医に相談されても、「何処か切りましょうか」と言われるのがオチです(^0^)。 私をみたら逃げるようにと話をしています(笑)。
投稿: omoromachi | 2019年5月 8日 (水) 22時21分
ハイサイ、先生(^_^)♪
この時期タイムリーな五月病に関するアップ有難うございます。
特に日本はいい意味で四季があり移りゆく季節毎に自然の素晴らしさを味わう事が出来ますが反面、一年を通して体調を維持するのは難しいものですね。
多分先生と近い世代?の私も歳を経るごとに体調管理が大変になって来ました。
仕事や家族の事などいろいろと悩みは尽きませんが、出来るだけストレスを溜めないよう趣味や軽い運動を続けて行きたいと思います。
今週のラジオオンエアは所用で拝聴することが出来ませんでした。残念。
次回(第4水)のオンエアを楽しみにしております。
有難うございました。
投稿: mosa | 2019年5月 9日 (木) 18時23分
omoromachi先生初めまして。
時々綺麗な写真や旅行記のブログを読まさせて貰っています
今回の内容は私の娘にも当てはまり他人事ではありませんでした
昨年大学に入学したばかりの娘がボーとしていることが
多くなり、家族も心配でした。 学校に行くのがとても
苦痛のようで、これまで比較的手間もかからず真面目な子
でしたので、うつ病ではないかと家族で心配しました。
その後夏頃からはいつもの頑張り屋の娘に戻り、今は
学部の2年で昨年の今頃が嘘のように元気に過ごしています
先生はご専門ではないとは思いますが、うつ病と5月病を
素人でも見分ける手段はあるのでしょうか?
初めてですのに、ぶしつけな質問を致しますが、
よろしくお願い申し上げます。 mimi.
投稿: mimi_saito | 2019年5月 9日 (木) 18時40分
mosaさん、こんばんは。
仰るように、日本は四季の変化があり、それぞれんの季節を楽しむことは出来ますが、特に季節の変わり目は気温も湿度も目まぐるしく変わることも多く体調管理が大変ですね。
お互いに年をとると色々とガタがくるようで、体調管理には気をつけにないといけませんね。体力が落ちたと言うより回復力が低下したと言うことを感じます。 精神的にも肉体的にもストレスを貯め込まないようにしたいです。
いつも遠くよりラジオ放送も聴いて頂き感謝です。第3週の水曜日は運営会議があり私が出られないために他の職員が担当しています。1.2.4.5の水曜日は私が放送しています。
また次回4週目の水曜日も聴いて貰えたら嬉しいです。ありがとうございます。
投稿: omoromachi | 2019年5月 9日 (木) 18時51分
mimi_saitoさん、こんばんは。
初めまして。
昨年、娘さんが入学後に落ち込むことがあったのですね。これまで手間もかからず真面目な子となると、5月病の素質((^_^)がありますね。今だから笑えるのかも知れませんが・・・・真面目な子供は理想と離れていても、周りにあわせようと努力しすぎて空回りしてしまう場合も多く、外から見ると大きなことでなくても凄く落ち込むこともあるのです。
私は外科医で精神科の専門ではありませんので、五月病とうつ病のちがいについは断言は出来ません。ただ一般論を言うと、うつになると内向的な思考しか出来なくなり「自分が悪い」「出来ないのは自分のせい」と自分を責めてしまい、思考も停止してしまいがちです。
うつの場合は長期化することが多いので、娘さんが夏頃には自然に元の元気な子になって行ったことより、うつ病ではなくて5月病の可能性の方が高かったのではないでしょうか?
済みません、ちゃんとした答えになっていないかもしれません、ご了承下さい。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
投稿: omoromachi | 2019年5月 9日 (木) 19時01分