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2019年2月13日 (水)

息苦しい(呼吸困難)の定義は?

今日のFMは肺炎などの呼吸器感染症について説明しました。 その中から「息苦しさ」について書いてみたいと思います。

 

 

まずその定義からみた場合に、呼吸困難は「呼吸をする時に感じる息苦しさや努力感などの不快感を総称した自覚症状」を示します。自覚症状ですので「息苦しい」「息切れする」「胸が苦しい」「息が吸えない」「呼吸が出来ない」「酸素が足りない」などの訴えがあります。      

 

これに対して呼吸不全は実際の体の中の酸素濃度(量)が低い(動脈血酸素分圧PaO2が60Torr以下:低酸素血症)と言う客観的な数値に対して使用します。 その意味では呼吸困難と呼吸不全は必ずしも同じ病態ではないことになります。                                                     Th__3

 

 

       

 

 

 

・・・・少し専門的になりますが、これも最近では多くの病院でも簡単に測定できるので行っていることも多く、皆様方もやったこと(やられたこと?)があるのが経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)というものです。               

 

 

 

 

簡単に指先につけたら、大凡の酸素の値を示してくれます。先ほどのPaO2は通常の採血の静脈血ではなくて、動脈を実際に刺して採血して分かる検査手段です。痛いですし簡単にも頻回にも行うことが難しいこともあり、この機器は大活躍します・・・・・

 

 

・・・またまた専門的になりますが、PaO2とSpO2は同じ値とはなりませんが、大凡の換算表がありますので、下記に記載しておきます。(看護師さんや医学部の学生や初期研修医のレベルですので、難しいですが許して下さい)

Th__20240328083201
 息苦しさは、長らく続いている慢性のものから急激に悪化や突然出現のケースもあります。慢性的なものでは、COPDに代表される慢性呼吸器疾患、慢性の心不全などがあります。   

 

 

 急激に呼吸困難となる場合は、COPDの急性増悪、気管支喘息の重積発作、急性肺炎、肺塞栓症、気道閉塞、気胸などの肺疾患、急性心筋梗塞、重篤な不整脈、薬などのアレルギー症状などを疑い、直ちに検査や治療が必要な場合も多くあります。

 

 

息苦しさは、ストレスや不安などでも感じますし、過換気症候群でも起こります。その場合はSpO2の低下は殆どありませんので、冷静に原因を探って対処する必要があります。      

 

 

 

・・なるべく簡単にと考えている私のブログとしてはちょっと専門的過ぎましたので申し訳ありませんでした・・

 

 

 

 

 

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医療」カテゴリの記事

コメント

院長先生
 こんばんは。
ちょっと難しいですが、今日もありがとうございます。
 夫も私も時々、息苦しさを感じております。
それぞれ心臓や肺に起因するものと思われます。
主治医にお話しても心配ないとおっしゃられます。
ストレスも原因の時もあるように感じておりますよ。
指先につけるのは何度か経験しております。
 

マコママさん、こんばんは。

やはり難しかったですね。私も書きながら難し過ぎたなと反省しておりました。

息苦しさは、肺や心臓のことが大部分を占めます。ご主人は肺由来でマコママさんは不整脈を以前お持ちでしたので心蔵由来だったのかも知れません。 もちろんストレスや緊張で息苦しくなる場合もあります。

今では指先につけて測定出来るパルスオキシメータは簡易でやれますので有用です。 私の研修医時代は大学病院に1台あるかないかの超高価な機器でした。 本当にはじめて触れた時には感激しました。

omoromachi先生、ご無沙汰しておりました。

以前は看護学生の時にこのブログによらせて貰いました。
お陰さまで、東京にて1年目の新米看護師として
どうにかやっております。はやり現場は大変です

PaO2とSpO2の違い分かりやすかったです
看護学生向きの本を出して貰いたいぐらいです。

判らないことだらけですが、どうにか1年乗り切れそう
です。2年目に向けてこれからも頑張ります

akazukinnyaさん、こんばんは。

無事国家試験も通り、看護師としてスタートしたのですね。大変な時期と思いますが、ぜひぜひ頑張って患者に寄り添う人になって下さいね。 これから沢山の壁にぶつかって行くと思いますが、もしも愚痴をこぼしたくなったら、このブログに寄って下さい。

今回はakazukinnya向けの話になったのでしょうか? SpO2が95以下は気をつけて、酸素を投与しても90を切るようなら重症と考えドクター管理にして下さいね。

こらから長い看護生活と思いますが、何かあれば相談下さい

こんにちは。永らくご無沙汰してました。茨城寒いので
「コタツムリ」になってました。今回の話で、長年の謎がとけました
あの指先につけるやつ、呼吸の番人だったのね。私は付けたことないけど
病院でよく見かけました。生命にとって大事なものと想像はしてたけど
血圧でもはかるのかな?と思ってました。ところで私も町の検診で「高血圧」
と言われてしまいました。まさか!いつもは低めだったのに…
近くのお医者さんにいったら、セロハンみたいな体に貼る薬を処方されました
それから毎日血圧を測ってます。

フーミンさん、こんばんは。

茨城はまだまだ山からの吹き下ろしで寒さが厳しいのでしょうか? 「コタツムリ」になられていたのですね。 寒い時にはコタツから出たくありませんよね。 学生時代を思い出しました。

最近病院でも簡単に看護師さんなどがパルスオキシメーターを患者さんの指に挟んでいる光景を観ることがありますね。 酸素の値と脈拍をチェックしているのですよ。

血圧は年齢と共に高くなって行くことが多いです。 検診で高血圧を指摘されて治療を行っているのですね。最近は降圧剤も「貼付剤(セロハンテープのようなもの)」の剤型が出てきていますね。 後は狭心症やぜん息の治療薬なども貼付薬が出てきています。

血圧は季節や、時間帯によっても変動します。 毎日血圧を測定し、これを血圧手帳などに書きとどめて薬の中止や量の変動にも対応出来ます。 頑張って続けて下さいね

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