世界を夢みて(113); Moco美術館でBanksy(バンクシー)作品を堪能
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アムステルダムの美術館広場には世界的にも有名なアムステルダム国立美術館と(http://omoromachi.cocolog-nifty.com/blog/2018/11/105-cab0.html )、ゴッホ美術館(http://omoromachi.cocolog-nifty.com/blog/2018/11/106-f735.html )があります。私もこの2カ所は日本でチケットも購入し、その為ホテルもこの近くに取りました。 前日に何度か美術館広場を通りながら、貴族の一軒家みたいな建物と遊具のようなものが庭にある建物がありました。

一体どんな建物だろうと、覗いてみると小さな看板にMoco Museum と書いてありました。その日は夜の運河クルーズも終わりホテルに戻ることに。 翌朝、ホテルで朝食を済ませて、1日アムステルダム観光を予定。 多くの場所は10時からの開館となることが多いのですが、もったいないので、ホテルを出て美術館広場を散策。
この広場にはもう1つ大きなアムステルダム立美術館がありました。Moco美術館とどっちにしようかと思ったのですが、大きな美術館は昨日堪能したので、Moco美術館に入ることに。
前日に調べたら、Banksy作品やDali(サルバドール・ダリ)作品も置いてあると。やはり気になるのはBanksyでしたので、時間つぶしにと入ったのですが、凄く良かったです。くじ引きが当たった気分
。

旅行から帰って来て暫くすると、このBANKSYが日本のテレビのニュースで連日みることに。
ロンドンのオークションハウス「サザビーズ」で彼と作品「風船と少女」が1億5000万円で落札直後にバンスキー自身がその絵の額に仕掛けたシュレッターで絵が裁断されたのです。この動画が世界中を駆け巡りました。 その瞬間の現場の驚きの表情にバンクシーがにんまりしたのではないかと想像してしまいます。
バンクシーは自分のインスタグラムにピカソの「破壊の衝動は創造的でもある」と言う言葉を添えてオークション会場の動画を載せています。
Banksyはロンドンを中心に活動する覆面芸術家と呼ばれていて、生年月日や素性など公表されていません。 主に町中の壁などにステンシル(型紙)を使って反資本主義・反権力などの社会風刺画を描くグラフィックアーティストです。彼について余り知らなかったので、急いで本を幾つか買って読みましたがかなり強いメッセージが込められているようです。
彼の作品は芸術なのか落書きなのかというそもそもの論争抜きには語れないかも知れません。 芸術性やメッセージ性が高いから億単位で売れるのでしょうが、なら誰もが、街の他人の壁などに落書きされたらたまったものではないはずです。 善し悪しはそれぞれで判断すればいいことでしょうから、これ以上は突っ込まないことにします

今回のMoco美術館でのバンクシー作品を載せたいと思います。

バンクシー作品の中でも人気が高い「風船と少女」シリーズで、色を変えたり、アレンジを変えたりと沢山描かれています。赤い風船は希望や愛の象徴かも知れません。 バンクシーはこのシリーズをイスラエル西岸地区の分離壁にも描き、シリア戦争に対する反戦キャンペーンの為にも描いているようです。
.
石(憎しみ)ではなく花束(愛)を投げ合えば衝突ではなくて平和になるのにと考えてしまいます。 相手を許す気持ちさえあれば戦争や分離壁なんて必要ありません。そのような思いで見つめていました。
戦争や銃社会への反対を訴える作品も多く描いています。子供や動物が爆弾を持つことの不気味さを感じさせる作品です。
トランプンプ大統領後の米ドルによる世界の支配に対抗する作品も多く描いています。1国主義ではいずれ人類が繰り返した戦争を避けることが出来なくなることを早く世界は知って欲しいと願っていますが・・・
今でも世界には大きな力で翻弄されて、支配され続けています。それでも人々は自由を求めて、夢や希望を捨てずにこれからも生き続けてゆくと思うのです。この様な作品を観ると救われる気がします。
庭にもアート作品が並べられています。固い壁から親子が外界に出た作品です。檻の中から自由にこの親子は生きることが出来るようになったのでしょう。 なかなか衝撃を受けたバンクシー作品でした。
アムステルダムの旅行の際はこの美術館もチェックして下さいね。
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院長先生
こんにちは。
私は例の?サザビーズの落札で初めて
バンクシーを知りました。
先生はなんとアムステルダムで彼の作品を沢山、
ご覧になられていらっしゃったのですね。
そして日本にも彼の作品では?と
騒がれているのが見つかりましたね。
一体、どのような方なのでしょうか?
投稿: マコママ | 2019年1月20日 (日) 16時16分
マコママさん、こんばんは。
日本でもサザビーズの落札の時の細断事件で初めて彼の名前を知った方もいらっしゃると思います。
私自身は彼の作品は観たことがあったのですが、美術館で観る作品では無いかなとも考えていました。 しかし屋外で彼の作品を見つけるには世界中を旅しないと行けません。まさかイギリスではなくて旅行先のアムステルダムで観ることが出来るとは思いもしませんでした。
先ほどの東京でも彼の作品ではと話題になっていますが、真相は不明です。
バンクシー自身の情報は伏せていますが、ある程度は絞られているようです。 それを本人が告白するかどうかでしょうか?
鋭い洞察眼のある人物なのでしょうね。楽しみにしておきましょう。
投稿: omoromachi | 2019年1月20日 (日) 18時35分
omoromachi様、こんばんは。
私もニュースを観て初めてバンクシーの
名前を知りました
それにしてもあの絵の価値が1億5千万円
なんて想像もつかない世界ですね。
それを皆の前で細断するなんて・・・
オークション会場の人々のあっけに
とられた顔が物語っていました。
いつもomoromachi様に色々と教えて
貰いためになっています。
彼のメッセージもomoromachi様が
日頃話されていることとリンクしました。
いつもありがとうございます。
投稿: ツクシンボ | 2019年1月20日 (日) 19時13分
ツクシンボさん、こんばんは。
多くの方がこのニュースを機に彼の名前を覚えることになったと思います。私も今回のことがなければ名前を知っている程度でした。
私の知識などは僅かですので、経験したことを基に書いています。私に表現が出来る語学力があればと本当に感じます。 これからどれぐらい生きるか分かりませんが、最後まで感動を忘れないようにしたいです。
いつもお付き合い頂き本当に感謝致します。
投稿: omoromachi | 2019年1月21日 (月) 00時01分
おはようございます
バンクシーさん
1億5千万円・・・
たった一人の作家のメッセージを誰かが
その価値を認め広まっての結果なんですね。
芸術の力は偉大ですね。
自称アート作品と言いはっている
迷惑ないたずら描きとは、
全然違いますね。
投稿: monna | 2019年1月21日 (月) 09時12分
monnaさん、こんばんは。
何もない所から人が描くことで作品が生まれ、その価値を認めるととんでもない値段にもなりますね。 monnaさんのような専門家に言うのはおかしいですが、絵を描くことは一般的な写真とは違い、その書いた物に画家自身のメッセージが込められていると感じます。
バンクシー作品群は一貫した鋭い洞察とその批評が込められていました。
やはり多くの作品を観ると単に落書きではありませんでした。
驚きと感動があり、この美術館を訪ねて本当にラッキーだと思いました。
投稿: omoromachi | 2019年1月21日 (月) 19時12分
omoromachi様、ご無沙汰しております。
Banskyについてはニュースで初めて知りましたが、
この様な大胆な仕掛けをする芸術家にも興味が
湧いていました。
偶然にもこのブログで紹介され、この方の
評判が分かる気が致します。
作品に込められたメッセージが心に
響きますね。omoromachi様が常々書いて
いる部分とリンクしますが、きっと
共鳴なされて楽しかったのでないのでしょうか
世界が分断されなければ良いのですが
信州の山々は雪に輝いていますよ。
投稿: 信州の隠居老人 | 2019年1月22日 (火) 19時31分
信州の隠居老人さん、こんばんは。
Banksyさんは桁が違う大胆なことを考えていますね。そうでないとイスラエルの壁になど絵を掛けないと思います。あの場所では命がけだとも考えてしまいます。
私も偶々、この美術館でBanksy作品を数多く観ることが出来ましたが、全体として見えるのは支配からの自由のような気がしました。 今の世の中は自由のように見せかけていますが、不平等や差別がまかり通っています。 もう少しそのことに世界中の人が気がつかなければならないのではと考えてしまいます。
信州の山は綺麗でしょうね。昔黒姫などにスキーに行った記憶があります。また行きたいですね
投稿: omoromachi | 2019年1月22日 (火) 21時19分