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2018年10月14日 (日)

世界を夢見て 97 ;サグラダ・ファミリア:受難のファザード

バルセロナのサグラダ・ファミリアはこの街の象徴的な建造物で、世界中の教会の中でも異色の姿を見せています。建設当初は300年かかると言われていましたが、技術の進歩や世界中からの寄付にてスピードが次第に早くなり、ガウディ没後100年の2026の完成予定となっています。 今度で3回目のバルセロナでしたが、30年前は後100〜200年後の完成とのことで完成をみることは不可能、24年前はあと50年後となり、運が良ければ可能はゼロではない、今回では、運が良ければ観れるなという段階までなってきています。

前回は東側の「誕生のファザード」を書きましたので(http://omoromachi.cocolog-nifty.com/blog/2018/10/post-b413.html )、今回は西側の「受難のファザード」の外壁の特徴を書いてみたいと思います。

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ガウディが生前に造られた「誕生のファザード」は緻密な彫刻で埋め尽くされた側面です。 これに対して反対側の「受難のファザード」はカタルーニャ出身の彫刻家のスピラッチ氏によるもので、キリストの最後の様子をモチーフにしています。こちらは誕生のファザードとは違い、全てをそぎ落としたかのようなシンプルな線で描かれています。

Th_dsc01161

誕生のファザードと受難のファザードに関しては、その内容も彫刻もまるっきり違うと感じてしまい、素人の私には同じ教会を見ているとは思えないほどです。色々なことが言われていますが、教会が完成後には誕生も受難のファザードも繋がっていて喜びも悲しみも1つの世界で在ることが示されるようです。

誕生のファザードと違い、こちらは彫刻自体に装飾がなく、シンプルであるが上にキリストの受難をよく表していることも感じられます。何となくその意図が伝わってきます。

Th_

こちらの作品群も「最後の晩餐」から「イエスの埋葬」までの場面が経時的に刻まれています。丁度向かって左下から右上にS字を書くように観て行くと判るそうです。

Th__2

①:弟子のペテロは護身ためイエスとの関係を否定する場面で顔を下に向けています。イエスの預言で「鶏が鳴くまでにあなたは私のことを3度知らないと言う」ということを示す、3人の女性と傍らにニワトリが描かれています ②:イエスがゴルゴタの丘に十字架を背負い歩くシーンで、聖ヴェロニカはイエスに汗をふくようにベールを差し出します。汗を拭いたベールにはイエスの顔が浮かび上がります。真ん中には聖ヴェロニカがイエスの顔の残るベールを広げている場面を表しています。③:馬に乗ったロンギヌスの像で、ゴルゴタの丘で貼り付けにされたイエスの脇腹にヤリを突き刺した兵士です ④イエスが十字架に架けられた時、その衣装を賭けてサイコロを打っているシーンです ⑤:磔にされ死んだイエスを脚ものと骸骨が示しています。その傍らにはヨハネに慰められる聖母マリアとマグダラのマリアがいます。 ⑥布に包まれたイエスを埋葬するヨセフとニコデモと、その後ろには打ち拉がれた聖母マリアがいます

ヨーロッパの教会に入ると、ステンドグラスなどにその物語が描かれたりしていますが、このサクダラ・ファミリアも壮大な物語を巨大な外壁に著しているのですね。

Th_dsc01167_5 左側の入口、丁度裏切り者のユダがイエスに接吻をするシーン(接吻はイエスを売るための行為で、ユダが接吻する相手がキリストであることを伝えるためのものです)の横に何やらパズルのような番号が書いてありました。何故?って思ったのですが、縦、横、斜めのいずれも足し算をしたら、イエスが死んだ年齢の「33」になる数字だそうです。

さあ、次回はこれまでの2回のサグラダ・ファミリアとは全く雰囲気が変わった内部について書いて見たいと思います。

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コメント

院長先生
 こんばんは。
きちんとしたご説明とお写真でよく分かりました。

私が行った時にはどちらも完成していたと思いますが、
ホームページの画像を観ましたら、まぁ、簡単に・・・。

 次回も楽しみに拝見させて頂きたいと思います。

マコママさん、こんばんは。

私も意味が分からなかったために調べた範囲で書いてみました。この壁の彫刻にも意味が込められていて、物語が出来上がっていたのですね。 

このようなことは多くの教会の絵画やステンドグラスなどでもキリストの生涯や聖書の物語が描かれていて、言葉を知らなくても理解出来るようになっていたことと同じだったのですね。

私の方はなんとなく彫刻については知っていましたが、今回は数字の「33」の発見がありました。

いつもコメント頂けて光栄です。

omoromachi様、こんにちは。

今更ながらですがcoldsweats01、勉強になりました。
受難のファザードの彫刻にこの様な意味があったのですね

私の方は漠然と全体像しか写真に撮りませんでした。
この様なことを知っていたら一体一体綺麗に写真を
取っていたと思います。

ましてやもの33さんの数字のレリーフは存在さえ知りませんでした
折角いっても私の目は節穴だらけのようですweep

次回もたのしみにしていますheart04

SmidareQueenさん、こんばんは。

これまで緊急の手術があり、今しがた部屋に戻って来ました。お返事遅れてすみませんでした。

サクダラ・ファミリアは見るだけで圧倒されて、細かな意味合いは考える余地さえ残されていないと思います。ただただ凄いと思うばかりではなかったでしょうか? 私の方は3回目でやっと冷静にこの建物を捉えることが出来るようになっています。

「33」の数字のプレートについては今回初めて気がつきました。以前からあったのでしょうか? 

次回はこれまでになかったステンドグラスが入った内部の紹介をしたいと思います。これからも宜しくお願い致します。

先生、こんばんは。

確かに先生のおっしゃる通り、繊細な彫刻が施された誕生のファザードと
簡素化された受難のファザードとでは歴然とした違いがありますね。
でもこういった細部に気がつかれるのは、先生がリピーターだからこそですね。
初めて訪れた場合、きっと感動と目に入る情報が多過ぎて、
説明を受けても恐らく頭に入って来ない気がしますcoldsweats01
先生の事細かな説明は予習としてとても勉強になりますnote
ありがとうございますheart04

shoronさん、こんばんは。

教会のこの両面は全く違う印象ですし、今のままでイメージが繫がりませんが、完成後はどのようになるのかとても楽しみです。

おそらく最初にこのサクダラ・ファミリアをみたら、sharonさんが書いてあるように、この建物の情報量に飲み込まれると思います。きっと口をぽかんと開けた状態になるのかも知れません。

sharonさんもいよいよスペイン旅行が視野に入ってきたのでしょうか? sharonさんの様に、料理やホテルなどに造詣が深い人が行けばスペインは私と違う視点で楽しめると思いますよ。 是非行かれた際にはブログにアップして下さいねscissors

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