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2018年10月24日 (水)

妊娠する前に風疹の抗体価チェックを!

2013年に続き今年も全国(特に関東を中心に)風疹の流行が注意喚起されていますので再度書いてみます。

風疹は発熱、発疹、リンパ節腫脹を特徴とするウイルス性疾患で日本では4〜5年に一度流行が起こります。主に小児期に感染することが多く、2〜3日で軽快しますので、「3日はしか」と呼ばれています(「はしか」は麻疹のことで、風疹と麻疹は全く違うウイルスです)。風疹の合併症としては血小板が減少する血小板減少性紫斑病が3000人に1人、脳炎が6000人に1人ぐらいで起こります。問題なのは妊娠中の初感染なのです。

(今年の6月に海外の旅行者が沖縄で麻疹を発症し、感染が広がり、更に沖縄への旅行帰りの方が本土に帰ってから発症したと注意勧告がなされていました。皆様方も記憶にあると思います。麻疹はもの凄く感染力が高いウイルスで、会話するだけで感染(空気感染)するほどの感染力があり、注意が必要でした。)

風疹は飛沫感染と接触感染ですので、マスクと手洗いで防ぐことは可能です(空気感染はしません)。麻疹同様にウイルスですので予防接種が重要となります。しかし風疹の問題点は感染して発症するまでの潜伏期が2〜3週間と長く、発症する前の方が他人にうつす感染力が高いことです。

Th_1040597 <特に風疹の流行に対して注意して欲しい理由には次の2つがあります>

*①1つは妊娠中に感染すると胎児に影響が出ること。日本人の妊娠可能世代に十分な麻疹の抗体価を持っていない方が多くいること。

*②日本の予防接種の狭間で、予防接種を受けている方受けていない方、予防に重要と言われる2回の予防接種ではなく1回しか受けていない世代があり、男女でも異なり、混乱に拍車をかけていることです。

先天性風疹症候群:妊娠10週までに妊婦さんが初感染すると90%の胎児に心奇形、難聴、白内障などが発症し、11〜16週までの感染で10〜20%に発症。妊娠20週以降では影響は少ないとなっています。

*②日本ではワクチンの種類、副作用、効果などによりその都度法整備が変わり、接種時期が変更となりました  日本では38・39歳以上の男性では予防接種なし、28・29〜39・40歳の男女ともワクチン接種回数の少ない低予防接種年代(免疫が十分に出来ていない可能性が高い)となっています。56歳以上では男女ともワクチンを受けたことがない世代

日本では暫く今この年齢が妊娠・出産の多い世代で抗体価が不十分な方が多い時期が続く。

どうか妊娠可能性のある方は予防接種の有無などを正確にチェックし、曖昧なら妊娠する前に抗体価を病院で調べて下さい。 妊娠中は予防接種を受けることが出来ません。周りの、パートナーや親御さんも抗体価のチェック、予防接種を行って欲しいと考えています。

Th_648身近にこの年代の方が居ましたら、風疹についてお話をして欲しいと思うのです(この年代以外でも妊娠の前に風疹の抗体価は測って欲しいと思います)

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医療」カテゴリの記事

コメント

こんばんは

タイムリーな情報ありがとうございます。
昨日のNHKのニュースでも先天性風疹症候群
の方がワクチンによる予防接種の重要性
を訴えていました。

姪っ子もこの年代なのですが、抗体価は
どの病院でも調べて貰えるのですか?
それとも産婦人科で調べるものなのでしょうか?

もし宜しければ教えて頂ければ、姉に伝えて
検査をするように勧めてみたいと思っています。

予防で防げる病気は皆で防いで行きたいですね。

舞子さん、こんばんは。

ニュースで体験者の話が伺えたのですね。
姪っ子さんについてはお姉さんの母子手帳などで予防接種の有無や回数を確認してみては如何でしょうか。2回打っていないとか曖昧なら、是非抗体価を調べて貰うようにして下さい。

比較的大きな医療機関なら抗体価は測って貰えると思います。特に婦人科限定ではありません。ただし病院での検査は保険は効きませんので実費になります。 もう一つは風疹の流行もあり保健所で無料で行うところも多いですから、最寄りの保健所に無料でやっているかを訪ねてみたら如何でしょうか?

本当に防ぐことの出来る病気は皆で防いで欲しいです。

こんばんは。
「遥かなる甲子園」を読んだ世代です。
また、風疹は予防接種ではなく、子ども頃に罹って抗体ができていると信じている”しげまる”です。
私の家には妊婦はいないのですが、心配ですよね。
今更感はあるのですが、受けておいたほうがいいのでしょうか。

しげまるさん、おはようございます。

沖縄では復帰前の昭和39年から40年にアメリカでの風疹の流行があり、その影響で沖縄でも大流行がおこりました。先天性風疹児についてはあまりられておらず、その年の妊婦さんの初感染にて400人の先天性風疹児が誕生しました。それを機に米国、WHO、日本も風疹の予防接種に積極的に取り組むようになりました。

風疹は感染力はそれ程高くないために、子供の頃に罹ってない方も多いのです。そしてしげまるさん世代も予防接種を受けていない世代だと思いますので、憶測でするより、病院で抗体価(地方によっては保健所などで無料で行っている場合もありますのでお尋ね下さい)を測ってみてはいかがでしょうか。 抗体価が十分なら予防接種も受ける必要はありませんし、風疹になることもありませんので・・・・

こんにちは。

風疹で我が子が障害を持ってしまった方の番組を見ました。
これから生まれてくる子供が大変なことになってしまう風疹、予防の方法があるのですから心して防がなければいけないと思います。

私、40代の子供たちが風疹に罹ったか否か、予防注射がどうだったのかも覚えていないのです。母子手帳を確認して対処するように伝えます。私自身は子供のころに罹ったように聞いています。


いつも解りやすく役に立つ情報を有難うございます。

お黒ちゃんさん、こんばんは。

この様な番組をご覧になったのですね。大変な辛い思いをしながら自分達のようにならない為にも防げる病気を防いで欲しいという願いで出演される方が多くいらっしゃいます。本当にありがたいことだと思います。

風疹に関しては、予防接種の曖昧さや、その罹る確率のために、大人になっても一度も罹らなかったり、予防接種の有無さえ分からない方が多いのです。

私達病院では麻疹や風疹などの抗体検査を病院の負担で全職員に行っています。私達には罹らないばかりでなくうつしてはいけないと言う責任もあるからなのです。 日本全体で風疹に罹らない、妊婦さんには絶対に罹らさない社会づくりをしないといけないと考えています。

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