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2018年9月26日 (水)

減塩と腎臓病

今日のFM放送は尿検査と慢性腎臓病について話をしました。
腎機能障害の予防の大きな柱が高血圧の対策と減塩、水分の適切な管理です。              
夏に汗をかく場合に塩分摂取の必要性が言われていますが、多くの日本人では塩分は取り過ぎていますので気にかける必要はありません(もちろんスポーツや屋外の作業などで多量に汗をかく場合には摂取が必要ですが・・・)。 Th__2
 
 そのこともあってか日頃減塩で味気ないと感じている方が「先生、夏は汗をかくので塩分を多めにとっても大丈夫ですよね」と期待を込めて質問をしてくることが時々あります。      
高血圧と減塩は密接に関連があります。血液の浸透圧の柱となるのが血液の中のナトリウム(食塩=塩化ナトリウム)です。食事の塩分が多いと、血液流のナトリウムが増える結果となります。ナトリウムが高いと、血管の中に水分を引き込みます。それによって血管の圧が高くなります。これが高血圧です。         
 戦後、日本人の塩分摂取量が高いことに対して、様々な啓蒙活動が功を奏して少しは下がっています。戦後日本人の1日当たりの摂取量は12g程度でしたが、現在は全体で9.9g(男性10.8g、女性9.2g)と減少しています。若い人ほど塩分摂取量は少ない傾向がありますが、特に60代は男女とも1番高い摂取量で男性で11.4g、女性で9.8gとなっています。        
Th_1179269 血圧が高いと直接循環器系に影響を与えますので、脳卒中や心臓病の危険度が上がりますし、腎臓の血管系や腎臓のネフロンにも悪影響を与え腎機能低下や腎結石も増加します。 それ以外にも胃がんの増加もあります。
 現在厚生労働省は男性で8g/日以下、女性で7g/日以下を目標にしています。さらに現時点で高血圧のある方は6g以下を推奨しています。
日本人は塩分の高い食事になれていますので6g以下の食事は味気なく感じることも多いと思います。ここは慣れるしかありません。                                   
何故かと言うと人間が生きてゆく上で必要な塩分量は1日1〜2gで十分なのです。
私のブログでも熱中症対策でまず水分、次に食塩、その次にカロリーを摂ることを書きましたが、それは汗には塩分が含まれているからです。 しかし多くに方は必要以上に塩分を摂っていますので、極端に汗をかかなければ無理して塩分を摂る必要はありません。        
以上のことより夏場でも高血圧の方は減塩の方が正しいことが多いのです。

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コメント

院長先生
 こんばんは。
台風24号の進路が気がかりですね?
いくらかでも逸れて欲しいです!

 減塩と腎臓病、拙宅のじじがまさにこれです!
減塩は以前に比べてかなり?よくなりましたが、
高血圧に腎臓病にもなり(片方しかないのに)お薬を
服用しております。禁煙も未だにダメ!です。
今更、もう遅し!です。
お醤油とお味噌は減塩をお塩も「やさしお」を使用しています。
私も高血圧症なので特に気を付けたいと思います。
夏場の塩分補給は特に必要ないのは存じませんでした。
ありがとうございました。


マコママさん、こんばんは。

台風24号は速度が遅く、進行方向が掴みにくい台風です。今回は沖縄本島も大きな影響を受けそうで心配です。

ご主人さんは、生活習慣病としてなかなか手強そうですね。
日本食で使う醤油や味噌はどうしても塩分が多くなりますので、減塩を選んで、薄味になれることも必要です。

私の患者さんからも夏は塩分を多めに取ってもいいと誤解している方が多かったので今回のブログの記事にしました。

いつもコメント頂きありがとうございます。

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