改憲の必要性が判らない
あの大戦で、多くの国民が亡くなり、国土が焦土となることを経験した私達日本。日本だけでなく世界中の人々が戦争はもうこりごりで、世界の恒久平和を希望したはずです。
日本は戦後、戦前の反省から世界的にも画期的な積極的平和主義を打ち出し、憲法にも盛り込まれました。
私は沖縄に生まれ、戦争を生き抜いた両親や祖母などを通し、戦後の米国支配下での経験を介して平和とはどれ程貴重であり、それを維持するのは戦争より困難であることを肌を通して分かっているつもりでいます。
第二次世界大戦を経験した世界中の殆どの人々は敗戦国であれ、戦勝国であれ、もう2度と戦争はしたくないと考えたはずです。
しかし、人間はまだまだ未熟です。記憶が薄れ、自分で経験しなくなると、悲惨な戦争を想像できずに、少しでも他者が自分の意に反すれば力ずくでねじ伏せようと考える人が出てくるのです。
世界が混沌とする中で、政治家が他国と比べて自国の優越性を訴えると、私達も優越感に浸って引きつけられてしまうのです。次第に冷静さを失い、盲目的にそのような訴えを信じてしまうのです。
戦争は為政者同士の交渉の失敗によって起こります(もちろん狂人的な支配者に因っても起こりますが)。 憲法は偽政者が勝手な判断が出来ないための大きな足かせとなります。 自衛隊についても多くの国民に認知されていますし、存在を否定する方は少ないと思います。 自衛隊を明記するために憲法改正が必要なのでしょうか?
変える必要もない憲法に対して、戦後他国から押し付けられたからとか、制定後時間が経っているとかで「変えないといけないような雰囲気(空気)」に飲み込まれている気がしています。
何故いま憲法を変えないといけないのでしょうか? 本当に変えないと不都合があるのでしょうか? この憲法のお陰で、私達の生活で何か不自由なことがあったのでしょうか?
新しく取り入れたいことがあれば立法で足したら十分成り立つのだと思うのです。
政治家にとっては不自由さはあっても国民からこの憲法は不自由なのでしょうか? 政治家のための改憲なら必要ないと思うのです。 改憲よりもっとやることが山積している日本の現状だと思えるのです。
今一度、改憲の議論の前に、憲法の重要性を考えないといけないと思う「憲法記念日」です。
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コメント
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omoromachi様、こんばんは。
私も同意見です。実は数年前までは
時代にあわせて憲法も変えるべき
だと漠然と考えていました。
今日もニュースで、若い女の子が
「時代にあわせて憲法も変わるべき」と
言っていました。実は同じことを
私の職場の若い人が言っていたので
どうしてと聞いたら「何となく」という
返事だったのです。
おそらく改憲してもいいと考えている
中で、omoromachiさんが書いてあるように
「GHQが押し付けた憲法だから」「戦後
71年も変えていないのは時代にあわない」
と答えている方が多いように感じています
私も含めて本当の憲法も知らないのに
何となく世の中の空気で変えることを
考えているように思えました。
いまはどちらかと言うと、具体的に何処を
変えないといけないのか、普通の法律で
対応出来ないのかということに意識を
持って考える様に変わりました
本当に国民生活の中で変える必要が
あるのかどうかの勉強が国民にとって
必要かも知れません。まだまだ改憲の
前の段階でしかないと思います。
投稿: ツクシンボ | 2018年5月 3日 (木) 21時52分
ツクシンボさん、こんばんは。
ご賛同頂きありがとうございます。私もツクシンボさんと同じことを感じたことがあります。街角のインタビューでも、自民党の改憲論でもGHQから押しつけられた憲法だから変えべきとの意見があります。いいものだったらフランスの憲法だろうが何処かの国の憲法だろうが取り入れたらいいと思うのです。 こんな何となくみたいな感じでもの凄く大切な憲法を変える根拠にして欲しくないと考えます。
私もインタビューのかなで特に若い世代ほど、「時代にそぐわないから」という意見が多いように感じています。横一列で同じ意見を並べている気がしてならないのです。 この子達が実際に憲法を読んで「今の自分達や国際社会とでは○○は合わないよね」と具体的に自分の意見として議論を深めて欲しいです。
私自身はなにがなんでもの護憲派ではありません。必要があるならやったらいいし、必要もないのに、外国から押し付けられたとか時間が経ったからと曖昧な根拠で話をして欲しくないのです。
現憲法を厳格に守ることが出来ない方がもしも改憲しても意味がありません。憲法は国の根幹なのですから、まだ国民的な議論の入口にも立っていない気がしています。
投稿: omoromachi | 2018年5月 3日 (木) 22時42分
おはようございます
ごもっともな意見だと思います。モリカケ問題、財務省や防衛省の隠蔽問題
沢山の問題が山積していますし、この根っこの部分に首相がいるのは
誰が見ても判っているとおりです(しかし賢い人ほど上手くこの事実から逃れる
手段も持っているものです)
私も今何故改憲議論をしないといけないのかと思うのです
おそらく首相は自分が叔父の岸首相を超えるためのレガシーを
残すために、今こそ数の力で改憲の発議をしようと考えていたのではないかと
想像しています。しかし余りにも政府に対する国民の不信感が出て
結果的には昨年よりも改憲論議が後退した感があります。
戦後直ぐ生まれた私にとりましては、若い世代が余り物事を
熟考せずに回りに流されている気がして心配です。
憲法は若い世代ほど自分のことと感じて勉強して貰いたいです。
このような話題をブログに載せて頂き、影ながら応援致します。
投稿: 信州の隠居老人 | 2018年5月 4日 (金) 10時01分
信州の隠居老人さん、こんばんは。
余り政治的なことは書かないようがいいのかも知れませんが、お祖父さんや中学・高校生だった叔父さん達を戦争で亡くした私としては、この平和が続くことを願って記載することにしました。
余りにも政治家や官僚の腐敗と言うか不誠実さが目立ってきています。 今の憲法でなにが出来ないのでしょうか? 自衛隊が今あることを違憲と考えている人は殆どいないと思います。 それよりも地球の裏側まで行って他国と戦闘行為をすることの方が違憲です。 自衛隊を憲法に盛り込まなければ自衛隊員が可哀想だと言う論調ですが、実は海外派遣をしやすくするための口実にしか思えません。
そもそも、憲法は簡単に変えるべきではありません。もちろん不具合が出たら変えるべきだと思います。 でも実際いま憲法を変える必要度が高いのでしょうか?
信州の隠居老人さんが書いてありますように、次第に若い世代が戦争について無頓着になってきている気が致します。
戦争になったら将来ある若者が死んで行くのです。私も彼らが戦争に行かないですむ日本であって欲しいと願っているだけです。
このようなコメントを頂きありがとうございます。
投稿: omoromachi | 2018年5月 4日 (金) 20時31分