アオバアリガタハネカクシ(蛍光灯虫:やけど虫)による皮膚炎
今日のFM放送はゴールデンウィークにお出かけの機会も多いと思いますので、虫刺されについて話をしました。軽いものから重篤なものまで様々な状態を引き起こしますが、多くは痛みと痒みが主の症状となるようです。
虫刺されによる分類としては①刺されると痒みを引き起こす場合:蚊、ダニ、ノミ ②刺されると痛みと痒みが起こる場合:アブ、ブヨ ③刺されると痛み、ショック症状を引き起こす可能性がある場合:蜂、ムカデ ④触れると皮膚炎を起こす場合:毛虫など
沢山ありますので、それぞれの対処法を調べて置くことがこれからの屋外で楽しく凄くことが出来ると思いますので、お出かけの前にネットなどでチェックして下さいね。
さてさて、今日のブログは何を書こうかと思ったのですが、子供の頃を思い出したので、少しローカル色が強いのかも知れませんが、「蛍光灯虫」について書いてみたいと思います。
田舎に住んでいると色々な虫がいて何らかの原因で虫刺されになることがありました。
特に、朝起きたら顔などに線状の火傷のような痛がゆい水疱を造ることがあり、私の田舎では「蛍光灯虫」と呼んでいました。地方によっては「やけど虫」と呼んでいる所もあるとのことです。
この「蛍光灯虫」の正体が分かったのは医学部に入ってからでした。これは「アオバアリガタハネカクシ」と言う小さな昆虫によるものだったのです。
体長7mmほどの小さな虫で、体の上をはっても問題ないのですが、夜中に体の上で動くと無意識に手で叩いたりして潰してしまったりしてしまいます。この虫の体液は有毒物質のペデリンを含んでいます。
ペデリンは直後に痛みが来るのではなくて、数時間して(朝起きたあたりから)から火ぶくれのような炎症を起こします。大体は掻いて引きずってしまうために、この体液も線を引いたように体に残ります。 ですので朝起きたら顔や体部に線状にミミズ腫れになっていることに気が付くのです。何が原因で起こったのか分からないままなのです かなり痛いです。
今思えば、昔「蛍光灯虫」と言われていたのは「アオバアリガタハネカクシ」が原因だったのです。 決してヤモリの尿で起こるわけではありません。
アフリカ大陸以外には生息しているとのことですので、この虫による線状の水ぶくれを経験した方もいらっしゃるかも知れませんね。 上のような虫が皮膚に止まっても叩いたりしないで、そっと逃がして下さいね。
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