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2018年4月22日 (日)

微笑むこと

「微笑む」ことに関して、おそらく誰も否定的な意見はなく、自ら微笑むことで相手に対してもよい効果が得られるのだと信じているはずだ。

ただ微笑む行為にも幾つかの違いがあるのだろう?

何も考えずに、何時でも微笑んでいたら、異常としか思えない。場違いな所で微笑まれても、こちらも困惑してしまう。

対価を求めて微笑む場合もあるのだろう。相手に嫌われないため、物を売るため、恋愛対象者に気に入って貰うための微笑みがあるのだろう。

Th_img_0824 自然に微笑む行為もあるだろう。母子の関係など、小さく、愛おしい者への愛情として。

対価ではなく更にプロフェッショナルとなった領域での微笑みもあるかも知れない。訓練に訓練を重ね、状況を判断して,次第にこれが身についた人々の微笑みも。

その中で最強の微笑みは、打ちひしがれ、心に重りを背負いながらも、相手を愛しむ微笑みではないかと思う。

この最後の微笑みにかなうものはないのかも知れない。深く慈愛に満ち、相手の心の中に達し、その人の苦しみを和らげる微笑み。

私には無理だと分かっていても、医療人として何時の日かこの微笑みを手に入れたいと願っている。

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コメント

ドクターの微笑み。それはとても有り難い事です。
 診察のとき あれこれの検査結果を説明されながら、少しくらい正常値より高い 低いがあっても「これは ほぼ横ばいですから 大丈夫でしょう。」と微笑んで下さると、とても安心なのです。
 私も「どうですか。」の返事に「おかげさまで おおむね元気です。」と言ってから、気になるところを話すようにしています。そして日常の・・例えば個展などの案内状をドクターに渡しつつおかげさまの毎日を報告して「先生も お元気でね。」と微笑みが出ます。
 苦しかった闘病や手術の日々を助けていただいたことをいつも思い、大切に生きようとすれば、少しのことでもありがたく、自然に微笑みが出ます。
 仕事場のアトリエでは、小さい人たちの微笑み満載。
 大げさかも知れませんが、そのようなことこそ生きるチカラだと感謝しています。
 人は人を微笑ませる為に存在するものだと 確信しつつやっております。

アトリエトトロさん、こんばんは。

患者さんは色々と心配して病院に来られるわけです。検査値が悪くても、次回頑張りましょうと励ましています。 怒っても自分で良くなることに意識を向けなければ決して上手くゆきませんね。

アトリエトトロさんは大病されて何度も手術をして今があるのですね。そのことに感謝しながら生きて行けるなんて本当にアトリエトトロさんは強い方だと感じております。

私もトトロの子供達から沢山の励ましと勇気を貰っていますよ。このような子供達に囲まれてトトロさんは幸せだと思います

omoromachi様、ご無沙汰しております。

今回はお医者さんの話と言うより仏教の説法を聞いているように思えました。
以前、菩薩の微笑みの法話を聞いている時に、色々な修行をされた後に、皆に接すると時には美しい微笑みを耐えさずに話すことが重要であると説いていました。 

今日の話で医療だけでなく宗教的にも、微笑むことは病気や心配ごとに悩む病人や信者を癒すことが出来るのという道に繋がっているものだと確信しました。

omoromachi様は人として医者としてより高みを目指していることが分かり、これまで書かれたブログの内容が優しさに溢れていることが私の心の中にストンと落ちてきました。

ご多忙と存じ上げますが、どうかこれからも微笑みを絶やさない医療を継続して頂きたいと願っております。

信州の隠居老人さん、こんばんは。

仏教の世界にもこの様なことがあるのですね。私の場合はこの様な高尚なことではなくて、自分が出来ないために、目標としていることを書いただけのことです。

確かに医療も宗教も人々の苦しみからの解放を目指しているのかも知れませんし、出来なくても寄り添う気持ちを持つことだとも考えています。

今回は(今回もでしょうか)偉そうなことを書いていますが、実際の私は全然理想に近づいていません。
この様なコメントを書いて頂き、今後の励みにしたいと思います。 有り難うございます。

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