フォト

« 今週の生け花(平成30年4月第1週) | トップページ | 麻疹(はしか)の流行に注意 »

2018年4月 8日 (日)

世界を夢みて76: トレド観光No3:エルグレコと出会う

トレドの魅力はつきません。今回はカテドラルの直ぐ横のホテルに滞在したため、昼、夕、夜、早朝と移り変わるトレドの街を眺めることが出来ました。トレドの魅力を肌で感じながら過ごすことが出来ました。Th__3

トレドのもう1つの魅力はエル・グレコの作品群に出会えることがあると考えています。 EL Greco(1541〜1614年)と表記しています。本名はドメニコス・デオトコプーロスというギリシャ生まれの方です。何となくスペインで有名ですのでスペイン人と勘違いしている方も多いと思います。
スペインに来る前はイタリアに居たのです。イタリア語で彼は本名で呼ばれなくて、「ギリシャ人」と言うあだ名で呼ばれていました。ELは「人」 Grecoは「ギリシャ」というイタリア語で、彼はスペインに渡ってもエル・グレコ(ギリシャの人)のあだ名で呼ばれていました。 誰も本名は知らないかも知れません・・・

今回の旅行ではトレドの三カ所の教会や博物館で彼の作品を観ることが出来ました。24年前に来た時にはもう一カ所(グレコ美術館?)観ることが出来ました。

Th_dsc08600_3

今回はじめに出会えたのは、トレドのカテドラルの中です。前回のブログで書いたように巨大な教会で内部の装飾などに圧倒されます。その中に  聖職者達が着替えをする場所があります(聖具室)。それはそれで巨大な空間で、両サイドにも天井にも絵が描かれています。 しかしなんと言ってもこの部屋の正面に飾られているグレコの「聖衣剥奪」が圧巻です。 

Th_dsc08607_3

部屋に入るとこの絵が飛び込んできます。エルグレコの「赤」と言われる程、赤い色にグレコの特色があります。彼にしか出せない色かもしれません。

Th_dsc08470_3 エルグレコの最高傑作と言われる「オルガス伯爵の埋葬」を納めているのがサント・トメ教会があります。流石に有名だけ合って朝から多くの方が入場を並んで待っています。残念ながら内部の撮影は禁止ですので、Wikkpediaからの写真を載せて置きます。

Th__4 中に入るとグループ等で20〜30名の単位で区切られて、次第に絵の前列へと進んでゆきます。かなり大きな作品で教会の正面の一面を飾っています。テンペラで描かれているために絵そのものが光を放っているように感じます。ここにもグレコの赤が光っています。

この絵には色々な要素が取り組まれているとのことです。当時現存だった人々(グレコの絵を評価した人々)やグレコ本人、グレコの息子も作品の登場人物として描かれています。

二部構成からなり上方は天上界での物語、下部ではトレドの守護聖人、聖アグティンと聖エステバンがオルガス伯爵を埋葬する場面が描かれるという、現実と天上界が一緒の場面に描かれています。 エルグレコの作品は神も人も伸びきったような不均等さで描かれている作品が多く、純粋なクリスチャンでは描かないような手法をとっていることにも気がつきます。彼がギリシャ生まれだったためのギリシャ神話で描かれるように、神と人間がより近い存在だったのかも知れないとふと思えるのです。

トレドにはエルグレコの作品を多く展示したエル・グレコ美術館がありますが、24年前に行ったので今回は夕の閉館も近づいていたため、トレドの丘を急ぎ足で下って、タホ川の麓にあるタベーラ病院を目指しました。

Th_dsc08676

ここはまだ行ったことがなかったため是非訪れたい場所でした。外科を専門にしているので病院の施設見学ではなくて、その中のグレコ作品を観たいためでした。

Th_dsc08711 18時閉館と書いてありましたので、急いで中へ。受付の方が「あと30分程度だけど観る?」と・・・もちろん日本からはるばる来ました〜と。入場券を買った後、わざわざ中まで案内してくれました。

Th_dsc08687_3

中に入ると想像以上の作品群、それも私と入れ替えに最後の2人が出て行ったため、中の美術館員のみとなり、貸し切り状態です・・・もう最高です

正面の祭壇はエルグレコが唯一設計した作品です。当所、イタリアから渡ってきた彼は絵画だけでなく建築も出来ると申し出て、病院の礼拝堂の祭壇を手がけます。優しい色づかいの祭壇となっています。

Th__5自分だけの空間でこの礼拝堂でエルグレコをみれたのは一生の思い出になる経験でした。

« 今週の生け花(平成30年4月第1週) | トップページ | 麻疹(はしか)の流行に注意 »

旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

omoromachi様、こんばんは

トレドどころかまだスペインはいった
ことがありませんが、このように美しい
街に泊まれる旅をしてみたいです。

エル・グレコの名前にはビックリです
このブログは良い勉強になります

旅慣れていらっしゃるomoromachi様でも
タベーラ病院の独り占めの経験は
記念すべき日になったのですね。

私もいつかかスペインに行ってみたいです

院長先生
 こんばんは。
学会で東京からお帰りでしょうか?
 エル・グレコの絵はすぐに分かりますね?
面長な顔に赤い衣装が印象的です。
カテドラルとサントトメ教会の「オルガス伯爵の埋葬」は
私たちも鑑賞いたしました。
病院の中にもエル・グレコの絵があるのは存じませんでした。
独り占めで鑑賞されて何よりでございましたね?
続きも楽しみにお待ちいたしております。

ツクシンボさん、こんばんは。

3度目のスペインですが、トレドで泊まるのは初めてです。このような所に泊まれる利点は夜と朝の風景が見れることですね。美しい街は刻々と変化する中でも、色々な顔を覗かしてくれています。

私も以前はエル・グレコという本名だと思っていました。今ではこの名前が定着していて、本名で言われても殆ど人は判らないかも知れません。

タベーラ病院、本当に良い想い出になりました。

マコママさん、こんばんは。

今回は東京国際フォーラムが会場でしたので浜松町宿泊でした。東京も変わりやすい天気でしたし、今日は晴れていても少し寒かったですね。

マコママさんもカテドラルとサントトメ教会でエル・グレコはご覧になられたのですね。エル・グレコの作品は中期頃から次第に先が伸ばされてような画風に変わりますね。この構図と「赤」の色の出し方はグレコの特長で、直ぐにでも判りますね。

タベーラ病院はトレドの街を降りて行かなければなりませんので、余り多くの方は訪れませんが、内部は素晴らしいです。 時間ギリギリでしたがダメ元で坂を下りて見学出来ました。大変貴重な時間になりました。

いつもご覧に頂き本当に感謝致します。

おはようございます

エルグレコの伸びたような絵は、下から見上げると
丁度良く見えるように計算して
描かれていると、聞いています。
素晴らしい作家ですね!
あの場所で貸し切り状態なんて
素敵な体験でしたね


monnaさん、こんばんは。

流石にプロのmonnaさんは、絵については鋭いですし、エル・グレコの構図にも興味があると思っています。

グレコの絵は確かに下から見上げて見るのが一番かも知れませんね。天に昇るような感じでしょうか?

閉館前に息を切らして行ってよかったです。思い返してもあの場所でゆっくりとエル・グレコと出会えたことに感謝しています。

omoromachi先生、こんばんは。

エル・グレコ、
素晴らしい絵画を現地でご覧になられたのですね、
とても神聖な時間を過ごされたことと思います
(逆に時が止まる感覚を過ごされたのかも)、
わたしもブログで少しばかり過ごさせて頂きました。

画風からかもしだされるものに
やはり引き付けられますね…
タベーラ病院、「受胎告知」わたしもこの目で見てみたい…

エル・グレコ、久しくの鑑賞でした。
omoromachi先生、有難うございます。

サウスジャンプさん、おはようございます。

トレドはエル・グレコの絵に溢れていました。そしてタベーラ病院には彼が設計した祭壇もあり、これも落ち着いた色合いで見事な出来栄えでした。

一瞬、時間が止まる感覚、一体自分は何処にいまいるのかという感覚を味わうことが出来ました。

私よりもサウスジャンプさんの様に、美的感覚のある方がみたらもっと素晴らしい発見があったのかも知れませんね。

このブログで楽しい時間を共有出来て嬉しいです。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 世界を夢みて76: トレド観光No3:エルグレコと出会う:

« 今週の生け花(平成30年4月第1週) | トップページ | 麻疹(はしか)の流行に注意 »