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2017年12月13日 (水)

アルコール性脂肪肝

お酒飲む機会が増える12月ですので、FM放送では毎回12月は飲酒による健康被害について話をしています。

今回は脂肪肝とくにアルコール性脂肪肝について書いてみたいと思います。

人間ドックなどによる脂肪肝は多くの方が指摘されたことがあるのかも知れません。

人間は必要以上に食べたエネルギーを無駄にしないように、余ったエネルギーは細胞の中に脂肪として蓄える能力を有しています。逆に食事がなかなか入って来ない場合は、この脂肪を燃やしてエネルギーに変えて生活しています。    Th_687571

一番貯めやすいものは皮下脂肪などの脂肪細胞ですが、肝臓の細胞も脂肪を貯める能力が高く、食べる量が消費するエネルギーより高いと、肝臓細胞に脂肪が蓄積して来ます。おおよそ肝臓の細胞の中の30%以上に脂肪化している状態を「脂肪肝」と呼んでいます。

定義はそうですが、肝臓の細胞を取って調べるのは一般的ではありませんので、エコー検査で脂肪肝の有無を簡易的に調べてお伝えしています。 超音波検査(エコー検査)では正常なら、肝臓と隣にある腎臓の写り方はほぼ同じレベルとなります。肝臓に脂肪がつくと脂肪は超音波が反射しやすくなり、白っぽくなります。同じ人間でも腎臓は脂肪がつきにくいので肥っていてもほぼ同じエコー輝度です。 

そのことを利用して、エコー検査をして、腎臓と比べて明らかに肝臓が白く写っている場合(専門用語で肝腎コントラスト陽性と呼んでいます)を肝臓の脂肪が多いと判断して、脂肪肝と伝えています。人間ドックの受診者で20〜30%の方が指摘されています。

では脂肪肝の原因は?  

Th_767287 脂肪肝の原因として大きくアルコール性と非アルコール性に大別しています。アルコール性は文字通り飲酒ですが、非アルコール性の原因は肥満、糖尿病、高脂血症、一部の薬剤(タモキシフェン、ステロイド、テトラサイクリンなど)、栄養障害、運動不足など様々です。

脂肪肝は放置して良いのか?

多くの場合は皮下脂肪と同じ様に肥満と同じで直ぐに治療ではありませんが、一部で問題となる場合もあり、脂肪肝も侮れません。

よくB型とかC型といわれる肝炎ウイルスによって、感染→慢性肝炎→肝硬変→肝癌へと進行することがいわれていることは皆様方もご承知と思います。

実は脂肪肝でもこの様なことが起こる危険があるので注意が必要です。脂肪肝も→脂肪性肝炎→肝硬変→肝癌へと進行することもあるのです。 この場合も上記と同じ様にアルコール性と非アルコール性に分かれます

①アルコール性脂肪肝炎(ASH:アッシュ)  飲酒が原因でアルコール脂肪肝となり、その一部の方が肝臓細胞が炎症を来すアルコール性脂肪肝炎へと進行します。肝細胞が炎症により急速に死んでしまい(壊死)、更に壊死後に線維化が起こって肝硬変の状態となります。更に飲酒を続けると肝癌へと伸展してしまうケースがあるのです。

②非アルコール性脂肪肝炎(NASH:ナッシュ)  日本人の肥満度が上がるにつれて、お酒を飲まない人にも肝炎になることがあります。肥満が持続することで一部の方が上記と同じ様に肝細胞が炎症を起こし(肝炎)、その後肝硬変、肝癌へと進行することもあるのです。

アルコール性ならまず禁酒が一番です。NASHの方は減量、それもいきなり絶食ではなくて低カロリーで栄養バランスのよい食生活と適度な運動が勧められています。

人間ドックなどで指摘される脂肪肝。既に日本人で100万人がNASHになっているとも言われていますので、肝炎ウイルス陰性で飲酒歴がなくても肝硬変、肝癌となる場合もありますので留意が必要です。

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