昔は心(精神)は心臓にあると考えられていた
今日のFM放送は不整脈について話をしました。以前ブログに不整脈の種類については記載しました(http://omoromachi.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/20130626fm-5a8b.html )。
旅行記の中で、生涯戻ることが出来なかったポーランドへの望郷の思いで、フレデリック・ショパンはフランスで亡くなる直前に、姉に自分が死んでも心臓はポーランドに戻して欲しいと嘆願したことを書きました。ショパンの死後、心臓はワルシャワへ運ばれ聖十字架教会に安置されています(http://omoromachi.cocolog-nifty.com/blog/2017/09/61no1-3ba2.html )。
それは当時心(精神)は心臓に宿ると考えていたからで、肉体は異国(フランス)にあっても心はポーランドの戻りたいとのショパンの希望だったのです。
古今東西において、生命の首座や心は心臓にあったと考えられたいたようです。心臓の脈は自律神経によって支配されています。私達が念じても心臓は速くなったりしませんが、走ったりすると心臓は速く動きだします。 ビックリしたり胸が躍る経験をすると心臓が高鳴り、はち切れそうになります。私達は心が動く場面で心臓の鼓動を感じることがあります。 この様なことから、心(精神)=心臓と考えられていたのです。
当時は恋をして胸が高鳴っても脳がそうしたとは考えていなかったのです。心の動きを心臓がドキドキすることで私達は心臓の存在を感じることができ、心は心臓にあると考えたのです。
もう一つ、これも古今東西を問わず、心臓が物事を記憶する場所としても捕らえられたようです。ラテン語やイタリア語、英語などで「心臓」が記憶する場所として記載されているのです。「Heart」を辞書で引くと動詞の部分で「・・・を心に銘記する」「・・・を肝に銘じる」と出てくるはずです。そして私達日本人も「心にとどめる」とか「心に残る」などの表現があるように心臓で記憶していたと考えてたのですね。
心臓より複雑で緻密な作業を行う脳の機能についてはあまり知られてなかったので、精神的なことも記憶することも心臓が行っていると考えたのも無理はないことですね。
まあ恋をして「心がときめいて」胸に手を当てて祈ることはあっても「頭に手を当てたら」熱でもあるのといわれるのがおちです。やはり胸がキュンとするのは心臓なのでしょうか?
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コメント
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omoromachi先生、こんばんは。
わたしは誰かと会話をする中でも、
例えば嬉しいと感じる話題になると、胸に手を当てることが意外と多いです。
自分でもよくわかりませんが、なにかこう「喜びで胸がいっぱい」みたいな感じに(笑)
よくよく考えれば、先生の仰るとおり脳が反応してることなので、
本当だったら頭抱えなくちゃいけないんでしょうね(笑)
形であらわせないものって、どこからやってくるんでしょうねぇ・・・ホント不思議デス(^^)☆
投稿: アケ | 2017年10月11日 (水) 22時08分
アケさん、こんばんは。
私達の脳はものすごい量の仕事をしているのですが、脳が何かしているとは実感は出来ませんね。 今は知識があるので、心臓で考えたり、悩んだりはしないと分かるのですが、実際、嬉しいことやビックルすることで反応する心臓が私達には理解しやすいですね。
嬉しいことがあると「脳がキュンとするのではなくてやはり胸(心臓)がキュンとすると思うのです。 アケさんの反応はごく自然な反応だと思いますよ。
人間の身体は本当に良く出来ていてとても不思議です。
投稿: omoromachi | 2017年10月11日 (水) 22時42分
初めまして
昨年友人と共にバルト三国に旅行に行って以来
ヨーロッパの虜です(それ以外はイタリアです)
このブログにもバルト三国の旅行記が書いてあり
読ませて貰っています
今回の記事を読んで、思わず笑ってしまいました
心臓に精神があると考えたり、記憶があると考えて
いたことが逆に新鮮でした。
ピアノを弾いていましたのでショパンの心臓のお話も
興味深かったです。有り難うございます
投稿: miki*miki* | 2017年10月12日 (木) 08時01分
miki*miki*さん、こんばんは。
miki*miki*さんもバルト三国行かれたのですね。どの時期に行かれたのでしょうか? 私は9月に行きましたので、少し涼しい程度で良い季節でした。 その後なら紅葉なども観られたのかも知れませんね。
昔は脳の機能など分かりませんでしたので、世界中の国々で直接的にドキドキしたりする心臓が精神と関与すると考えていたようです。これがごく自然な気がします。
心ときめいて頭に手を当てても訝しがられるだけと思います。
ショパンも心は心臓にあると考えて、心臓だけでも故郷に帰して欲しいと願った様です。今でも大切に聖十字架教会の支柱の中に納められています。
コメント頂きありがとうございます。もしも旅行記など書かれていましたら教えて下さいね。
投稿: omoromachi | 2017年10月12日 (木) 22時27分
こんにちは。私は心臓に毛が生えてる!とよくいわれました
そんなことはなく昔ほんとに昔好きな人と手をつないだ時
心臓がそれはそれはドキドキでした。いまと違って手をつなぐのも
勇気が必要な時代でしたから…そんなときも脳は冷静だったんでしょうネ。
ちなみに手をつないだ相手は夫とは違うひとです
投稿: フーミン | 2017年10月13日 (金) 11時53分
フーミンさん、こんばんは。
フーミンさんは度胸があったのですね。それでも昔は恥ずかしがり屋のお嬢様だったのでしょう
昔は学校でのフォークダンスなどで異性と手を繋ぐのも恥ずかしい時代がありましたね。
そうでしたか・・・手を繋いでドキドキしたのはご主人ではなかったとのですね・・・聞かなかったことにしておきます(笑)。
投稿: omoromachi | 2017年10月13日 (金) 20時41分