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2017年5月15日 (月)

沖縄でよかった と 思う人々

「沖縄でよかった」と言うタイトルをつけると、何かいいことのように聞こえるかもしれません。しかし今日は良いことではありません(不快に感じる方もいるかも知れませんがご了承下さい)。            

復興大臣が東北大震災・福島原発事故に関して「東北でよかった」などと馬鹿げた発言を行い、多くの国民が怒りを感じたと思います。私も怒り心頭でした。何でこんな人が大臣なのと思えたのです。                             Th_48b203384890a443aa8db121124db4f2

今日(5月15日)で沖縄の復帰45年目を迎えました。

日米同盟を基軸とする国の安全保障に関して80%の国民は了承しています。しかしそれを維持するために、0.6%の面積しかない沖縄に米軍基地が集中させることに、国民の多くは「沖縄でよかった」との思いが強いはずです。 そんなことはないとお叱りを受けるかも知れませんが、おそらく「東北でよかった」への怒りと「沖縄でよかった」への怒りに温度差があると考えています。 

先日のNHKの世論調査で、「沖縄の経済の基地依存度の質問に」沖縄県に住む方は「基地が沖縄県の経済を支えていることに対し60%の方は否定的でした。逆に沖縄県以外の方は「60%」がそうだと答えたそうです。

そこにはおそらく、沖縄県は基地があるお陰で発展し、そのための補助を貰って生活が出来ているから仕方ないと思いたいと考えるのです。 何か理由をつけなければ、自己矛盾から目をそらすことが出来ない(日米安保は重要だが、自分の所は御免だ)、ある種の弱みを抱えることになるからではないかと考えるのです。

沖縄県の基地経済依存度は昭和47年の復帰直後の15.5%から昨年度は5.7%と低下し、実際に沖縄に住んでいる私達は、巨大な基地が返還されれば跡地が発展することを経験しているのです。 私達の病院のある那覇新都心地区も以前は米軍の住宅地でした。 それが返還され巨大な商業地や巨大マンションなどの住宅地に生まれ変わって経済効果は何十倍になったと言われているのです。

Th_758954 日頃、人は平等でなければならない、人種、地域、言語などで差別をしてはならないと説いている多くの国民が、沖縄の矛盾を「基地があるお陰で沖縄県は成り立っている」とのことで心の均衡を保とうとしているのではないかと考えるのです。

本土復帰当時、中学生だった私も歳を取って来ました。 こんなことを書くお前は復帰しなった方がよかったと言っているのかと・・・そんな単純なことを問うているのではないのです。 

あんなに悲惨な戦争を乗り越えて来た先人達の苦労のお陰で、私は戦後ぬくぬくと自由を謳歌し好きなことが出来ているのです。なによりも感謝したいのです。沖縄で生まれた私は次の世代にも、相手の立場を想像し尊敬し、自分を高めることが必要であることを常に問いたいのです。

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コメント

こんばんは。
(少し本件から話題がずれてしまうかもしれないので、
掲載されなくて結構です。。。)

わたしの父方の祖父は軍医として戦地へ出向き、
遠い南の島国で亡くなったと聞いています。
当時のことを唯一知る祖母も数年前に亡くなり、
祖母から聞かされた話も、だんだん記憶から薄れつつあります。

そんなこともあり、いろいろな想いで沖縄基地問題等のニュースを
見聞きしていますが、先生のブログを拝読するようになり、
わたしの理解はまだまだ浅いものだなぁ…と省みることがあります。
沖縄の方に心寄せているつもりでも、
東京にいると知ることができない現実もおそらく多々あり、
おはずかしながら「理屈の上での理解」だったかもしれないなぁ・・・と。

こうして先生のお話をいろいろ伺うことで、
今まで知らなかった(見えてこなかった)ことも知ることができ、
大変感謝しています。
先生の声が広く発信され、多くの方のもとへ届きますように・・・。
(長々と失礼いたしました。。。m(_ _)m)

アケさん、おはようございます。

この様なブログを読んで頂き感謝致します。嫌な表現もあったと思いますが、お許し下さい。

祖父は軍医としてご苦労なされたのですね。私の父は戦争で旧満州にいました。沖縄に残った父、兄、幼い弟二人を戦争で亡くし、男は1人となってしまいました。父は戦争について何も話をしませんでした。それ程苦しい経験だったと子供ながら感じ取って生きてきました。

自分の子供が若い叔父さん達(18歳と16歳で戦争に駆り出されて戦死しました)の年齢に達した時にこんな子供をもっとも危険な通信兵として徴収する戦争はしてはいけないことだと肌で感じたのです。

北の子供じみた挑発に乗ってはいけません。冷静に何が必要かを考えないといけませんし、無関心が日本が何時か来た道(戦前)に戻すことがないようにアンテナを張って行きたいと思うのです。

アケさん、コメントありがとうございました。

omoromachi様おはようございます。

読みながら自分が沖縄について
知っていた気になっていたことに
きがつきました

20年以上前に沖縄に2年間赴任
し沖縄通と自負していたのですが
根本的なことを知っていない気が
致しました。

「東北でよかった」発言に私も怒りました
しかし、沖縄の基地の問題に関しては
心の隅に基地があるから沖縄経済
は成り立っているとの思いがありました

もう一度、人間として平等とはどういうこと
なのかを考えてみたいと感じました

この様な生の声を聴けたのは幸いです
どうかこれからも未来に向けた情報を
発信して下さい。感謝致します。

ツクシンボさん、こんばんは。

ツクシンボさんが住んでいた時分とは沖縄も随分と変わったと思いますが、基地の多くはまだ沖縄にあります。

ツクシンボさんでさえ、沖縄については分かりづらいと思います。ましてや住んだことのない方にとっては沖縄の問題は理解しづらいことかもしれません。 そのこともあって、あえてこの話題について書いてみました。 若くして亡くなった叔父さんの名前の一字を受け継いだ私自身の使命でもあると思っています。

今日本がどのように歩んでゆくかが心配です。 戦争は簡単ですが、平和の維持はもっと大変な努力と忍耐を必要とします。
 
差別や排他的なことをする前に、まず相手を理解することから始めなければならないと思っています。 沖縄は日本の変化をみる材料に事欠きません。 

沖縄について、軽々しく口にすることははばかられるのですが、
私個人としては、沖縄は大好きで、憧れの島です。
青い海、青い空、そして明るくおおらなか方々。
素晴らしい環境の中で発展した独自の文化。
一方特攻隊として散った叔父は、今でも沖縄の海で眠っております。
私も祖母からそのことについて、小さい時から聴いておりました。
ただただ、いつも最後には
「沖縄を守るために特攻したのだ」
とも、語っておりました。
いつまでも平和な沖縄であってもらいたいものです。

しげまるさん、こんばんは。

沖縄の自然や文化が大好きなしげまるさんに申し訳ない気が致します。
しげまるさんの叔父さんは特攻隊員として若い命を捧げたのですね。戦争の時に多くの若者がお国のため、そして沖縄を守るために犠牲になりました。

いま実際に戦争を体験した方々や私やしげまるさんのように直接その経験者から育てられた世代が少なくなるにつれ、戦争に対して鈍感になってしまっている気がしてなりません。

大げさかも知れませんが、大きな矛盾をはらんだ沖縄を冷静にみることで視野が広がるのではないかと期待しています。多くの国民が他人事ではなくて自分に置き換えて関心をもって社会を見て欲しいと祈ります。

本当にいつまでも平和な沖縄、そして日本であって欲しいですね。

院長先生
 おはようございます。
返還後に申し訳なかったのですが、
妹たちと観光として訪れました。
夫も誘ったのですが、とても行く気には
なれない!と断られました。
戦争の現状を少ないながらも体験していたからでしょう。
 現地にお住まいでなければ分からない事が多々あることを
院長先生のこれまでのブログを拝見させて頂き、
ほんのほんの少しだけは理解ができたかな?と思っております。
 昨日の日本経済新聞夕刊に掲載された記事をご覧になられましたでしょうか?
「沖縄医療進化に貢献」と中部病院の安次嶺馨先生が紹介されておりました。
ご参考までに・・・。
沖縄に平和が続きますように・・・。

マコママさん、こんばんは。

私は沖縄で生まれ育ち、大学時代を含めて10年間東京、福岡、山口などで過ごしていました。琉球大学に医学部が出来る前の世代でしたので、医師不足もあり、沖縄に帰るように先輩の医師から熱烈な誘いがあり郷里沖縄に戻って来ました。

昨日の日経新聞読みました。安次嶺先生は私もよくご存じあげている先生で、私より一世代前の先生方で戦後沖縄の医療の向上にご尽力を尽くされた先生方です。また安次嶺先生より前の先生方とも話す機会があり、沖縄戦の記憶があるなかで、世界の最先端の医療を米国に学びに行くことには葛藤もあったと伺ったことがあります。

戦争に翻弄され続けている沖縄ですが、私自身も何処かの国を憎んだりすることはなく、世界が平等で平和であって欲しいと願っているのです。

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