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2016年12月

2016年12月31日 (土)

2016年も有難うございました。

いよいよ2016年の大晦日となりました。私に取っては何をやっているのか判らないような長い1年でした。年齢と共に1年の間隔が短くなるはずなのですが、今年は小さな変革が沢山あり、プレッシャーの方が多かった1年でした。 皆様方にとってはどのような1年だったのでしょうか?

日本や世界に目を向けると、楽しめることよりも不安の方が多い年だったと感じてしまいます。 6月のイギリス国民投票でのEU離脱、11月のアメリカ大統領戦でのトランプ氏の当選。 これまでの私(達)の常識では考えられないことが次々と起こってしまった気がします。 世界は理想を求めるより、自分の置かれた現状への閉塞感や不満のはけ口として変化を求めているように思えます。 
この様な変化の先に、少数派や弱者への弾圧に繋がる事態が起こるのではないかと心配でなりません。 日本でも7月に相模原障がい者施設殺傷事件の惨事が起こりました。 この世で誰も人の優劣を勝手に決めることは出来ないはずです。

Th_dsc07426 どうか人類は、国家、人種、宗教、地域、性差、社会格差を乗り越えて、互いに寛容であって欲しいと願っています。

歴史上、人間は知恵で幾多の困難を乗り越えて来ました。私達が生きる小さな時間軸の単位では悪いことも起こるのかも知れません。しかし私達の希望は私達の頭の中にあるのです。よりよい世界を求める心がある限り、来年もきっと良い年になると信じています。 

もう少しで2017年となります。今年も私の稚拙なブログを読んで下さった皆様方に感謝致します。ブログを始める前には全く想像したことのない多くの方々と交流が持てました。本当に感謝致します。願わくばまた新しい年もお付き合いして頂きたいと願っています。

来る年の皆様方のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げますheart04

2016年12月28日 (水)

世界を夢みて 41:リガの夜景(ため息の出る美しさ)

エストニアの首都タリンから南下して、ラドビアの首都リガに入りました。ラドビアは面積は九州の1.7倍で、総人口は230万人の共和国です。他のバルト三国同様1991年にソビエト連邦から独立しました。人口比ではラトビア人が62%、ロシア人が27%を占め、バルト三国の中では最もロシアと関係が深いとのことですが、急速に欧米と接近しています。

ラドビアの首都リガは人口70万のバルト三国随一の大都市です。ラドビアは「世界一美しい国」とも言われ、特に世界遺産のリガ歴史地区は300棟以上のアールヌーボー調の建築物が立ち並らび、その美しさは旅行雑誌からも高い評価を受けています。

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リガは1201年にブレーメンの僧正がこの地に要塞を築いた頃より発展し、その後は帯剣騎士団が結成され、リガはドイツ人によるバルト地方征服の本拠地として発展します。

13世紀にはハンザ同盟に加入し、交易にて発展しますが、その頃の教会や商家が現在も保存され、バルトのパリと称されるほど綺麗な街並みが広がっています。

世界遺産の旧市街を眺めるダウガヴァ川の対岸に私達の泊まるホテルがありました。夕食を済ませた後にホテルに入ったのですが、寸暇を惜しんで直ぐに行動開始です。

この川の岸辺に立ち、次第に夜のとばりが降りて、対岸の旧市街の灯りが鮮やかになってゆきます。 ゆっくりと深呼吸をします。 なんで素晴らしい景色なのでしょうshineflair 旅行前からリガの地図を頭に入れておきます。どのルートで散策したらいいのか、この角を曲がるときっと教会がみえるかも知れない、おおよそどれぐらい歩けばいいのかとシュミレーションしておきます。

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治安がいいとはいえ、初めての夜の街並み、自分で出来る可能なだけの身支度はしながら、ワクワク、ドキドキしながらの散策開始です。

ホテルの前のダウガヴァ川の対岸から旧市街の尖塔をみながら、 Akmens橋の歩道を渡り旧市街地に入ってきます。この頃には少しずつ日が落ちて、よりいっそ街の灯りが輝き出しました。

Th_dsc03674_3 雄大に流れダウガヴァ川の岸辺には、ナイトクルーズを楽しめる船が人々を待っています。その横を通り抜けると、ブラックヘッド会館が見えて来ます。決して大きくはないのですが、なんと美しい広場でしょう。この美しさに暫く立ち止まってしまいました。 ブラックヘッド会館は、ギルド同盟に加わったドイツ商人の中で未婚の若手の集会場として建立された会館でした。中には豪華な大ホールがあります。 しかし第二次世界大戦でドイツ軍の爆撃で破壊され、1948年にはソ連軍によって解体されてしまいます。1999年にリガ建都800年周年を記念して当時の状態で再建された歴史を持つ建物です。

 建物の形、壁面を飾る装飾、建物の煉瓦の色どれを見ても繊細で美しいです。 奥には高い尖塔をもつ市庁舎が接しています。この会館の広場にはリガの保護聖人、聖ローダンドの像があり、聖剣デュランダルを携えてる姿はまさしく神々しく輝いていました。

このローダンド像からブラックヘッド会館、市庁舎が見渡せる広場は、本当にため息が出るほどの美しさでした。今回の旅行の中でもお気に入りの場所となりました。またいつの日か訪れたいですgood

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(次回はリガの街並みを紹介致したいと思います)

2016年12月25日 (日)

クリスマスに思うこと

このクリスマスの頃には心を暖かくしたいといつも思っています。

子供の頃は貧しい中でも楽しいクリスマスを送っていました。周りの雰囲も賑やかになり、テレビやラジオで流れる音楽もワクワクするようなクリスマスソングが流れます。

高校まで沖縄を出たことがなかった私が、初めて大都会、東京の予備校に通うため上京しました。私の育った村には塾などもなく、皆と同じように公立の高校生活を楽しく送っていましたし、高校三年まで畑仕事なども手伝っていました。

東京でどんなに勉強しても全然太刀打ち出来ません。予備校生の中には沖縄から来た私を見下す方もいました。しかし、予備校では人間性や社会常識などが人の評価にはなりません。全ては成績、張り出される点数が全てなのです。

東京は沖縄の田舎と比べると何百倍も人が溢れています。それなのにとても孤独なのです。12月になると周りは更に光に溢れてきます。皆が晴れやかに通り過ぎ、笑い声が響いて来ます。 初めての寒い冬の中で私の心の中も寒々とした孤独に覆い被さるようでした。

Th_ 家族や仲間達の期待に応えなければ・・・でももうこれ以上頑張れない、助けて欲しい・・・とずっと心の中で叫んでいました・・・何度も何度もあきらめかけていました。

心が折れることを最後までとどめてくれたのは「これまでの記憶」でした。田舎で過ごした日々、おばあちゃん、両親、兄弟、友人達・・・沢山の思い出、記憶が私を支えてくれました。

東京の大都会の孤独ほど辛いものはありませんでした。しかし最後に気づいたのは「1人じゃない」ことでした。 私は生きている。 生きているのは沢山の人々の関わりがあったからなのです。

12月は周りが輝き、人々が忙しく動いているほど、孤独を感じる方もいらっしゃるかも知れません。 どうか「1人じゃない」ことを忘れないで欲しいと願っています。

多くの皆様の心に暖かい風が吹くことをお祈りしていますheart04

2016年12月23日 (金)

今週の生け花(平成28年12月第4週)

クリスマスが近づき、師走の街はいっそう賑わっていると思います。私の方は12月に入りこれまでにない程の忙しい日々を送っています。Th_img_5335

クリスマス近くだと言うのに沖縄は例年以上に暖かく感じます。何となく南半球のクリスマスではないかと思える程ですcoldsweats02

今週も2階のいつもの場所に、生け花クラブの皆様がお花を飾ってくれていました。見た瞬間に疑う余地もない程happy01の、季節感溢れた飾り付けです。

お花の世界もクリスマスシーズンらしく賑やかです。
真っ赤な花器と合わせたかのようなストックの赤い花々があり、赤い枝が上方に伸びていて、それにクリスマス用の飾りが施されています。まだ青い丸い実をつけたのはアメリカヒイラギは独特な葉形でクリスマスに飾られる有名な花材となっています。 元々ヨーロッパではクリスマス時期に飾られていたのはヨーロッパヒイラギだ そうですが、アメリカ大陸にはないため米国ではこれを代用して使っているとのことでした。

Th_28124_2 先が黄色みがかったのが針葉樹のヒバでこの様に花材としても利用しているのですね。白い大きめな花はカラーのクリスタルブラッシュ(だと思います?)で冬場から春にかけて生産されています。クリスマスのこの時期に似合う清楚な花です。

残り僅かな2016年ですね。私の方は公休日の今日も朝から病院で残りの仕事をしています。今年いっぱい予定が詰まっていますので、余裕は持てなくても楽しいんでいければと思っていますheart04

<花材:ストック、アメリカヒイラギ、ヒバ、カラー、着色木>

2016年12月18日 (日)

酒と泪と男と女

12月は忘年会などでお酒を飲む機会も多いと思います。先日のブログの中でもお酒に関しての強い弱いの話をいました。

私自身がお酒に弱い部類に属するのと、特に好きでもないこともあり、飲んで呼び出された時に夜中にタクシーを捜すのが面倒くさい等の理由で殆どお酒を飲むこともなく人生を送っています。
酒好きの友人からは「お酒のない人生なんて」と言われますが・・・私には私の人生があるよとノンアルコールビールで付き合っていますcoldsweats02

音楽に関してもお酒にまつわる曲は枚挙がありません。ウイスキーなら古い曲にみなみらんぼうさんの「ウイスキーの小瓶」「ウイスキー・ドリーム」が思い出されます。最近ではCMで有名になった「ウイスキーが、お好きでしょ}があります。 
ワインなら、井上陽水さん、安全地帯の「ワインレットの心」斉藤哲夫さんの「甘いワイン」 小田和正さんの「ワインの匂い」、今や悪い意味で時の人となったチャゲ・アスの「恋人はワイン色」などの曲があります。
Th_oo 日本酒(酒)に関しての曲はどちらかと言うと演歌系ならそれこそ沢山ありますが、私が唄える曲は殆どありません。唯一、日本酒(焼酎)に合う曲と言えば、酒好きの友人がカラオケでいつも歌っていた河島栄五さんの「酒と泪と男と女」があります。

河島栄五さんのこの曲がヒットしていた時は、余りに河島さんが男気が強すぎて退いてしまいもっぱら友人が歌う河島栄五さんの曲を聴くだけでした。

以前「冬が来る前に」を唄った時にギターをピッキングで弾くと声を張り上げないといけませんでしたので、指弾きしてしまいました。「酒と泪と男と女」はビックで弾いても声を張り上げればギターに負けないかもと思い、挑戦してみました。

私も年を取ったせいでしょうか? 河島栄五さんの「酒と泪と男と女」「時代おくれ」「野風増」など男気の強い曲も受け入れることが出来るようになりましたscissors

いつものように動画にしてみました。宜しければ、お聴き下さい。

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2016年12月16日 (金)

今週の生け花(平成28年12月第3週)

今年も残す2週間余りとなりました。街にはクリスマスのイルミネーションが輝いていると思います。きっとあのデパートの前では街路樹に色々な形や色とりどりのランプが飾られて、あのショッピングセンターには大きなクリスマスツリーが飾られているのだろう、その前できっと恋人達が写真を撮ったりしているのだろうかと・・・色々と想像しています。

私の方は忘年会や結婚式で会場にタクシーで向かい、Th_img_5313 終わったら直ぐにタクシーで帰る状況で、街歩きをする時間がありませんでした。でもきっと上記のような状況が今年も繰り広げられているのだろうかと、少しワクワクしながら目を閉じて思いを寄せています。

今週も2階のいつもの場所に生け花クラブの皆様が、お花を飾ってくれていました。街の喧騒とは全く違った楚々とした静寂がここにはありました。

写真を撮りながら、綺麗な花々に心が奪われそうになります。不意に職員から声をかけられ、ちょっと照れくさい想いをしながら引き上げました。12月は本当に忙しいですね。幾つものことが同時に進行していて、今自分が何をしようとしているのかつかめずにフリーズしてしまいそうですcoldsweats01
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変わった形の花器に、アルストロメリアの花が前方を飾り、花器の上から、雪冠杉の清々しい枝が伸びています。薄く恥じらうようなピンクのガーベラが顔をのぞかしています。 2本のサンゴ水木の枝が空に向かい伸びているお陰で、生け花自体が縮こまらずに済んでいるようです。

2016年もあと少しです。気を抜かずに頑張って行きましょうheart04

<花材:サンゴ水木、ガーベラ、アルストロメリア、雪冠杉>

2016年12月14日 (水)

エネルギーの供給源ミトコンドリアの不思議

今日のFMは疲労について話をしました。

慢性の疲労は活性化酸素などが貯まったために起こる現象の1つとも言われています。そのため抗酸化作用のある物質を取る方がいいと・・・巷では言われているのです。

私達は酸素を細胞内で燃焼させてエネルギーを作りだしています。この時に過酸化酸素も発生しますが、通常は抗酸化物質により処理されて消失します。この均衡が破れるのが疲労となるのです。

恐らく、多くの方は酸素を燃やしてエネルギーを造っていると何となく理解出しているつもりでいると思います。では肺で酸素を燃やしてエネルギーを造っているのでしょうか?・・・この辺になると「???」マークが付くことになるのではないでしょうか?

肺では酸素を取り入れて、二酸化炭素をはき出しています。その取り入れた酸素は血液に入り全身をくまなく流れます。 この酸素は私達の体にある60兆以上という細胞の一つ一つにに取り入れられることで生命を維持しています。

生命を維持するためにはエネルギーが必要となります。実はこのエネルギーを造り出しているのは、皆様方も聞き覚えのある「ミトコンドリア」という細胞の中にある非常に小さな器官なのです。

Th_ 私達の細胞の一つ一つの中に、沢山のミトコントリアが入っていて、細胞に必要なエネルギーを酸素と化学合成(もの凄く沢山の工程がありますが私も詳しく知りません)をすることで、細胞のエネルギーを絶えず造り出しています。

食事や水を飲まなくても直ぐに命は付きませんが、酸素が止まる(呼吸が止まる)と数分で細胞の中のミトコンドリアでエネルギーが造れなくなり、細胞が死んでしまうのです。

私達の何兆もある細胞の一つ一つに数十から何十万のミトコンドリアが存在しており、単独の組織としては最大で人間の体の10%を占める強大なエネルギー産生工場なのです。体重60Kgの方ならミトコンドリアだけで6Kgあるのですcoldsweats02

さて、私達の細胞の中には両親から受け継いだDNAが入っていて、それによって分裂などを行うのですが、実はミトコンドリアにも自身をコピーするDNAがあるのです。

細胞の中には両親から半々に受け継いで、私達の体を作っているDNAがあります。一般的に遺伝情報をもっている細胞核のDNAはこのことを指します。しかし、ミトコンドリアは独自のDNA(ミトコンドリアDNA)を持っているのです。 何となく細胞の中に細胞があるようなものです・・・普通は考えられません。 

これは、地球上の生物の進化の中で、ミトコンドリアのDNAが私達の細胞の中に紛れ込んで共生した状態となったからなのです。

地球の始まりは、酸素のない状態でした。30億年前に、酸素を造り出す生物が現れることになります。酸素が出来ることで地球の環境は一変します。しかし酸素は実は生物にとっては有毒となる危険なものなのです。 ミトコンドリアの祖先はその環境の中で酸素を水に変え、酸素を利用してエネルギーを生みだす力を備えました。

ある時にウイルスと同じ様な形で地球の生物の細胞に入り込んで来たのです。酸素のある環境で進化しなければならない地球の生物の細胞は、危険な酸素を利用してエネルギー造り出すミトコンドリアに場所を提供することで、彼らの造ったエネルギーを利用するという、win-win の関係が生まれたのです。 

Th_img_4353 ミトコンドリアは私達の体を乗っ取るのではなくて、ひっそりと主張せずに共存していったのです。ですから私達の細胞の中には種の遺伝子情報以外に、自身の遺伝子を持っているミトコンドリアが存在することになったのです。

面白いことにミトコンドリアの遺伝子は母方の遺伝子だけを引き継ぎます。そのことを利用して人類の祖先を辿ってゆくと、アフリカを起源とした1人の女性に突き当たります。これをミトコンドリアイブと呼んで、私達全ての人類の共通の母親だと言われているのです。

エイリアンのようなミトコントリアは実にユニークな存在なのです。

2016年12月11日 (日)

世界を夢みて 40 : 聖ニコライ教会 死のダンス

Th__3 聖ニコラス教会内に世界的に有名な「死のダンス」と言う絵画があります。エストニアのタリン観光のガイドブックにも必ず入っているほど有名な作品です。

タリンの旧市街の市庁舎広場を通り抜けるとその裏手に聖ニコラス教会がでてきます。12世紀半ばにドイツ商人によって建てられた教会です。この教会を世界に知らしめたのはその中にある作品群でしTh__4た。一つは15世紀後半のリューベック出身のベルント・ノトケの作品の「死のダンス」で、もう一つは正面の主祭壇を飾るヘルメン・ローデの作品の木製の祭壇です。

実は「死のダンス」はノトケがリューベックの教会とこの聖ニコラス教会(こちらは模写)に納めていました。 しかし第二次世界大戦でリューベック教会は完全に焼失します。この聖ニコラス教会も爆撃を受けたのですが、全長30メートルあったこの絵画の約4分の1の縦1メートル60センチ、横7メートル50センチが辛うじて戦火を免れて現在展示されているのです。

この絵画に描かれているのは法王、皇帝、皇女、枢機卿、国王という当時の上流階級の人々の間にそれぞれぼろ切れのまとった骸骨が一緒にダンスを踊る姿が交互に描かれています。消失した残りの部分を含めると当時のあらゆる階層の人々が50人以上描かれた大作だったそうです。

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この絵画は画法的に優れているかどうかは分かりませんが、その絵の背景にあった時代を写している作品として貴重な絵画だと言えるのかも知れません。


14世紀にヨーロッパで黒死病と呼ばれたペストが大流行した時に、教会や墓地に「死の舞踏(ダンス)」と呼ばれる壁画が描かれるようになったそうです。生きている人物と死者(骸骨やミイラ)が一対になって描かれています。

Th__6 当時、貧しい者も富める者も、宗教心の強さにかかわらず、周りの人々がペストで死んでゆきます。 原因も判らず対策もありません、明日は我が身と皆が考えていた時代です。 その時代背景がこの「死のダンス」の作品を描かせたのです。 当時ヨーロッパは既にキリスト教の社会だったはずです。その中で次々と死んで行く人々をみて「王様だろうが低層の人々であろうが信仰心が強かろうが死は誰にでも訪れてる」という無常感やあきらめにも似た気持ちがヨーロッパ社会を支配していたと思うのです。一時的に教会や王様の権威が喪失した時代だったかも知れません。

その後このペストの大流行や戦乱が収まると、宗教改革などを通してまた教会の権力が復権してゆきます。その頃になると、この死のダンスも権力者にとっては忌々しい思想だったと考えられます。 権力者によってその後は各地にあった「死のダンス」として描かれた作品は破壊されたり、その上から漆喰が塗られてほぼ消失したと言われています。

Th__7 その意味でも聖ニコラス教会に僅かに残った作品が世界的に注目されていると言われています。

数年前に観た映画「キングダム・オブ・ヘブン」と言う映画の中で、生けし者とミイラが対となった「死の舞踏」が壁に描かれたシーンが出てきます。

これを観た時になぜこの様な絵画が描かれているのか意味が分からなかったのですが、今回の旅行で謎が解けた気がしました。 この映画は十字軍の時代のエリサレムを巡る宗教対立による戦争や和平を描いたいる作品です。監督は「エイリアン」「ブレードランナー」「グラディエーター」などを手がけたリドリー・スコット監督です。この映画の本質が実は「死のダンス」だったのだと今気がついたのです。(お時間があればこの映画をご覧になり、「死のダンス」の場面を見つけて下さいね)

誰にも死は訪れます。私自身、宗教を知りません。死後があるとも考えませんが、死ぬ前によりよく生きようと思うのです。結論は出ませんが、恐らく自分自身のために恥ずかしくない人生を歩みたいと思うのです。 この絵を見ながら色々と考えてしまいました。

2016年12月 9日 (金)

今週の生け花(平成28年12月第2週)

街にはジングルベルの音が聞こえる季節となりました。行き交う人々も忙しそうに早足で歩いています。                 Th_img_5297
私の方は忘年会続きでバテ気味ですが、診療は待ってくれませんので気合いを入れて取り組んでいます。皆様方はお疲れはございませんか。

今週も2階のいつもの場所に、生け花クラブの皆様がお花を生けてくれていました。先週の生け花はしっとりと落ち着いた感じでしたが、今回は落ち着いた中でもガーベラアルストロメリアの花が目立つせいか、全体的に明るい雰囲気です。

Th_28122 下方だけみると石のような花器とグニユーカリの緑の葉の組み合わせは旧家の石垣のようで日本的な印象を持ちます。 しかしながら中段のアルストロメリアの花は元気に左右上下に咲き乱れ、ガーベラの深紅の花が誇らしげに開いています。とても勢いのあるお花たちです。
さらに上方に黒文字の葉を落とした枝が真っ直ぐに伸びている姿はまるで太陽に向かっているかのようです。

慌ただしいなか、2階のこの場所で生け花がみられて少し心が落ち着きます。どんな時でも心静かに生きてゆきたいものですheart04

<花材:黒文字、ガーベラ、アルストロメリア、グニユーカリ>

2016年12月 7日 (水)

お酒の強さと縄文・弥生人・・さてあなたはどちら?

今日のFM放送は12月の忘年会にかけて、お酒と肝障害について話をしました。 日本人で肝臓病と言えば、これまでC型、B型などの肝炎ウイルスによる肝炎、肝硬変、肝臓がんが多いのですが、日本人のアルコール消費量の増大とともに、アルコール性肝障害が増えています。戦後日本人の一人当たりの飲酒量はここ数年は横ばいかやや低下にありますが、それでも戦前と比べると5倍ほど増えています。 おおよそ日本人の1人当たり純アルコール消費量は年間8〜10L程度と言われいます。

飲酒習慣のある男性は35%、女性は8%だそうですが、その量に関しては結構偏りがあります。上位20%の人が国内の飲酒量の70%を消費しています。


Th_img_1947 アルコールは胃と小腸から吸収されて肝臓へと運ばれ、アセトアルデヒドへ分解され、さらにアセテートへと分解、代謝され、最後は炭酸ガス(息として)と水(オシッコ)になって排出されます。

このアルコールの分解能には個人差も人種差もあり、遺伝で決まっています。欧米人に比べて日本人はアルコールに弱い人が多いのです。日本人ではアルコールを分解、代謝する酵素の能力が高い遺伝子を持つ人が5〜6割、低い人が3〜4割、分解能力がない完全な「下戸(げこ)」が1割だといわれています。

人類はアフリカを起源として生まれます。黒人から世界中に移動する中で環境に合わせて白人、黄色人種へ変化してゆきます。元々人類はアルコール分解酵素を持っていました。 数千年前のシベリア地方から東アジアの何処かで黄色人種の1人に遺伝子変異が起こり、アルコールを分解する酵素を作れない人間が生まれてきました。 当時アルコールを飲める飲めないが生死の決め手にならなかったために、その子孫が増えて東アジアに定住し、やがて日本にも弥生人として流入してきます。元々の縄文人は分解酵素を持っていたのが殆どでしたので、弥生人が増えるにつれて、お酒に弱い日本人も増えて行ったのです(弥生人が全てアルコール分解酵素が弱かった訳ではありませんが)。

日本には縄文人が先に住んでいたのですが、朝鮮半島などを経由して西から稲作文化と共に弥生人が入って来ます。そのため日本の南北では縄文人の血を継く方が多く、お酒も強い人が多いのですが、弥生人の割合が多い、関西や近畿などではお酒が弱いタイプが増えています。

私の方は母方が下戸で父方は飲めましたので、縄文と弥生が混ざった丁度中間の弱い人間になったようです。お酒は飲めるのですが、直ぐに顔が赤くなりますweep

人類が世界に広がる過程で、アルコール分解酵素をなくしてしまった黄色人の先祖が出現したため、私達日本人の中にはお酒の弱い方が出てきたのです。黒人、白人は皆飲める方々です。下戸の方は人類史上まれなタイプ、実に貴重な少数派なのですheart04

2016年12月 4日 (日)

議論しない国、異を認めない国

国民が選んだ選挙の結果で予想はついていたのですが、いまや余りに巨大与党となりすぎて、議論しない、議論を深めない、異を認めない国が出来上がってしまったようです。

丁重な議論や説明が国会では重要と思うのですが、国民に取っても生活に直結する話題についても審議が深まらないまま、国民が分からないまま、制度が次々と変更になってしまっています。

Th_ TTP、年金にしてもカジノにしても、マイナス面を丁重に検討して、少しでもプラス方向に動くようにするのが大事だと思うのですが・・・余りにも拙速で、国民は置いてけぼりのような気になります。

まるで金に目が眩んだ亡者のようです。政治家は余程、利権に目が眩んでいるのでしょうか? 人の豊かさは金だけではないと思うのです。 ギャンブルで稼いでも心が荒む人も多いのです。 ラスベガスのような不夜城が健全なのでしょうか? 少なくとも議論をして欲しいのです。

もっと大切なことがあると思うのですが・・・制御不能な原発も推進・・・私は「自分だけよければ本当にいいの」と思ってしまう師走を迎えています・・・次の世代に負の遺産は渡したくありません。

2016年12月 2日 (金)

今週の生け花(平成28年12月第1週)

いよいよ十二月に入りました。まだまだ暖かい沖縄ですが、街はクリスマスのイルミネーションで輝いています。何となく心がワクワクとして来ますbellflair

Th_img_5271 街の喧騒とは別に病院ではいつものように色々な方々の思いを乗せて時間が過ぎてゆきます。

先週は生け花クラブの活動がなかったので、いつもの場所が主を失ったかのように寂しげでした。今週は生け花クラブの皆様のお花が飾られていましたheart04
今回の生け花はしっとりとした落ち着いた大人の雰囲気です。 雲竜柳はその枝が,曲がりくねって炎のような情熱を放つことが多いのですが、今回は全体的に穏やかに調和しています。

花器や雲竜柳の変わった形状にニューサイランTh_28121 葉が柔らかく巻き付き、小さなパステルアスターの紫の花が優しく咲いています。

いつもなら存在感が際立つバラも橙色のせいかひっそりと咲いているように感じてしまします。

12月の慌ただしい中で、今日の生け花を観ながら心穏やかに過ごせそうですconfident

<花材:雲竜柳、薔薇、ニューサイラン、パステルアスター>

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