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2016年9月28日 (水)

尿路結石が出来やすい原因と対策

今日のFM「いきいきタイム」は尿管結石について話をしました

ブログでは尿管結石が男性に多い理由や、原因や対策について書いてみたいと思います(泌尿器科医ではありませんのでおおよそです)

私達の尿をつくり、体外に排出する組織は,泌尿器系と呼ばれ、腎臓、尿管、膀胱、尿道から構成されます。尿を実際に作るのは左右にある腎臓で、腎臓以外の尿管、膀胱、尿道は尿を体外に排泄する通路ですので、ひっくるめて尿路と呼んでいます。この尿路に石ができたのを尿路結石と呼んでいます。

Th_ 尿路結石が出来る場所により、腎臓・尿道など上部尿管結石、膀胱や尿道などの下部尿路結石に分ける場合があります。 尿路結石は95%は上部尿管結石で殆どを占め、膀胱や尿道に出来る場合は前立腺肥大や尿道の狭窄など特殊な場合に出来、症状も強くありません。

私達の尿は腎臓で血液を濾過して造られます。尿路結石の原因として、尿の成分が結石(結晶)を造りやすい状態になっていることが上げられます。 

尿管結石は人種間で発症率に違いがありませんが、逆に食生活とは大きな影響があると言われています。日本人の尿管結石は増加の一途を辿っていますが、それは食生活の欧米化にあるとされています。

尿に溶ける成分が必要以上に高くなると、石の元となる、微小な結晶が出来ます。脱水になると尿は濃縮しますので、結晶が出来やすくなります。これが夏場に尿管結石が起きやすい原因となります。

尿管結石の成分はシュウ酸カルシウムが圧倒的に多く、その他リン酸カルシウム、尿酸などがあります。 男性ホルモンは結石の成分のシュウ酸を増やす作用があり、女性ホルモンは結石を出来にくくするクエン酸の増やす作用があります。これが中年男性に結石が多い理由となります。また閉経後の女性は男性と同様な頻度で尿管結石が起こりやすくなります。                                       Th__2

動物性タンパクは尿中のカルシウムの増加、尿の酸性化、尿中尿酸の増加を来します。また塩分や糖分を多く摂っても尿中のカルシウムの増加を来します。

食事を分解吸収する腸の中の過程でシュウ酸はカルシウムと結合し便として体外に排出されます。しかし脂肪分の多い食べ物は消化管の中でカルシウムと結合しやすくなり、結果としてシュウ酸の吸収を増加させ、尿中のシュウ酸を増やして尿管結石の増加の原因となります。

この様な原因を考えると対策を取ることが出来ます。男性が女性に変身するのは可能ですが一般的ではないでしょうから・・・対策としては、水分を多めにとる、食生活を見直して、脂肪分、動物性タンパク、塩分、糖分を控えるとなります・・・・

何となくメタボリック症候群の予防と同じ気になりませんか。

尿管結石は日本国民の10%程度の方が持っています(必ずしも症状が出るわけではありません)。もしもこれまでに結石の痛みを経験したことのある方は予防に心がけて下さいね。七転八倒した痛みの原因がオシッコと共に出てきたら米粒ぐらいだったと記憶されている方も多いかも知れません。尿管結石の向こうにメタボリック症候群が潜んでいるかも知れませんので御注意下さいね(ちょっと脅かしすぎましたでしょうか・・・

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