今週の生け花(平成28年9月第5週)
9月も最後となりますが、またまた台風が発生し、来週そうそう沖縄にも近づきそうです。その後、本州への上陸も危惧され心配です。
今年は日本各地とも雨が多い年でした。沖縄もそうでしたが、本土にお住まいの方も雨に悩まされたかも知れません。実りの秋にも影響を与えてしまいそうです。
今週も2階の角の空間に生け花クラブの皆様がお花をいけてくれていました。この場所は目立つ場所ではありませんが、患者さんやドックの受診者が時々気がついて立ち止まって見てくれたりしています。
鈍感な私も癒されるぐらいですので、きっと皆様の気持ちをホッとさせてくれるのではないかと期待しています。
今週の生け花は大作です。花器を2個使用し、空間をめいっぱい使った立体的な作品です。
今回の花材の中では蔓梅擬(ツルウメモドキ)が主役ではないでしょうか。2個の花器を跨ぎ、面白い形をした茎の先には小さな丸い実が連なっています。
ツルウメモドキは日本、中国原産の雌雄異株の落葉性のつる性低木で、沖縄を含め日本各地に生息するそうです。私の方は沖縄で自生したこの蔓を見たことがありませんでした。
花は殆ど目立たなく開花は5〜6月だそうですが、
実の方が観賞用として重宝され、10月から12月に実をつけます。この時期に実をつけた枝ごと花材として流通するようです。10月頃に緑色の実となり、次第に黄色くなり、更に熟すると赤い種子へと変化するようです。今回の生け花の実はまだ緑と黄色、少し赤らんだ部分も出てきています。こらから秋・冬への変化を迎えているのでしょう。
モンステラの大胆な葉が全体を引き締め、その周りに紫のリンドウ、そして黄色の糸菊が配置されています。秋を感じさせてくれます。
明日から10月ですね。最も秋らしい季節を迎えることでしょう。季節感の少ない沖縄ですが、小さな秋を見つけてみたいと思っています
<花材:蔓梅擬、糸菊、りんどう、モンステラ>
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