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2016年8月 3日 (水)

食中毒が起きやすい夏場

今年も8月になりました。この時期にいつもFMで話をするのに食中毒があります。

食中毒とは口から入って来た有害・有毒物質により、下痢や嘔吐、発熱などをきたす疾患の総称です。

Th_dsc00736 一概に食中毒といっても ①細菌性食中毒(微生物が原因で一番多い)②ウイルス性食中毒(冬場のノロウイルスなど)③化学性食中毒(ヒ素、水銀など)④自然毒食中毒(キノコ、フグなど)⑤その他 に分類され、症状の出方や原因も様々なのです。

一般の方が持つ食中毒のイメージとしては①と②で、飲食店や家庭での料理あるいは弁当などや夏の屋外でのバーベキュウ、冬場の生牡蠣などで感染することがあります。①、②で食中毒で90%以上を占めています。

ウイルスは生きた細胞の中でしか増殖しませんが、細菌(バイ菌やカビ)は水と食料があれば増殖出来ます。特に高温多湿の日本の夏場は細菌の増殖にとって快適な条件となり爆発的に増殖します(そのため冬と同じ条件の冷蔵庫で保存している訳です)。

冬場はノロウイルスやロタウイルスなどの食中毒が多いのですが、夏場はその何倍も多くの細菌が食中毒の感染菌をなって待ち受けています。

夏の食中毒に多いのは食肉を介して感染しやすいカンピロバクター菌魚介類を介することの多い腸炎ビブリオ卵や卵製品介して起こしやすいサルモネラ菌があり、夏場の食中毒の多くを占めます。 これらはしっかりと火を通せば問題ありません。

また夏場に多い食中毒菌としてウェルシュ菌があります。Th_965fcc03642a6d84b9d7cbf6b9c3e6_2 人や動物の腸や土や水中にも存在し、肉や魚から検出されます。酸素のない状況でも増殖し、熱にも強いため、カレーなどの作り置きして放置している間に内部で増殖しやすく、その後に簡単に温め直してもなかなか死滅しません。 ただしこの菌は嫌気性菌と言って酸素を嫌う性質があるため、時間をかけてかき混ぜながら空気と接触させると死滅します。 夏の時期は気をつけたい菌の一つです。

どのようにしても食中毒を完全に防ぐことは出来ませんが、やはり食中毒の予防の基本は、新鮮なものを選び 1.菌をつけない(清潔・水洗い)2.菌を増やさない(迅速・冷却・乾燥) 3.菌をやっつける(加熱)です。

これからの暑い夏を乗り切って行きましょう

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医療」カテゴリの記事

コメント

院長先生
 こんばんは。
暑い8月となりましたが、食中毒は怖いですね。
まだ一度も経験はありませんが、
教えて頂いた通りに気をつけて安心して
食事をしたいと思っております。
冷蔵庫も過信は禁物かもしれませんね。
生ものには十分気をつけて頂きましょう。

こんばんは。

食中毒・・・ではないのですが、
昨晩、突然の吐き気に見舞われ、特になにもあがりはしないのですが、
一晩中 苦しんでたところ、こちらの記事を拝見いたしました。
かかりつけ医 曰く「ウイルスがお腹にもはいっちゃいましたね~」と。
omoromachi先生の記事を読んで、
いろいろ詳しく知ることができたので良かったです。
除菌・殺菌にも気を配ってはいるのですが、
やはり最後の手段は熱湯消毒?でしょうか(^-^;

夏を健康に乗り切る3原則、守ってまいります!!

マコママさん、こんばんは。

日本の夏は高温多湿ですので細菌の増殖には適していますので、食中毒も気になるところです。

食中毒になったことがなくて良かったですね。冷蔵庫の過信は禁物だと思います。直ぐに調理して、この場で分けて冷蔵庫にしまうのならいいのですが、暫く常温で放置すると雑菌が入り込む可能性もあります。

まあ、余り気にしないで基本的なことを守って対策を講じておきましょう。

アケさん、こんばんは。

夏場はウイルス性の風邪も流行りますし、夏風邪は結構お腹に来ることも多いです。お大事になされてください。

除菌・殺菌は重要ですね。熱湯消毒もまな板とかならいいでしょうが全てやれるわけでもありませんので、しっかり洗剤で洗い、十分水洗いして乾燥させておく方がいいでしょうね。

100%防ぐことは出来ませんが、三大原則を守ることで多くの食中毒は防ぐことが出来ると思います。これから厳しい暑さの夏が続きますので、健康管理重要ですね。

こんにちは。いつもの年よりは、ちょっとだけ涼しいかな?という茨城です。
腹だけは、丈夫と長年思ってましたが、去年ノロウイルスにかかりました
3日なにも食べられず、水さえ吐いてしまう日でしたがの先生は
涼しい顏で、大丈夫です。大人は少しがまんしてください。といわれました。
2~3日で治りましたが、自信過剰を思い知らされました。でもいつ感染したか
いまだに謎です

フーミンさん、こんばんは。

フーミンさんの茨城は例年より涼しかったのです。しかしこれからかも知れませんね。

昨年ノロウイルス感染になってしまったのですね。結構辛かったと思います。以前ブログにも書いたのですが(http://omoromachi.cocolog-nifty.com/blog/2014/01/post-bd02.html)、感染力が非常に高く、通常の消毒でも撃退出来ませんので、少量のウイルスで感染が広がってしまいます。感染源が不明なことも多いのも特徴ですが、冬場の集団感染の原因のトップにもなる厄介なウイルスです。

今後は2度と感染しないことを祈っていますね。

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