フォト
2024年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

« 世界を夢みて 31 :ストーンヘンジ | トップページ | 今週の生け花(平成28年6月第2週) »

2016年6月 8日 (水)

卵とコレステロール血症

今日のFMレキオの放送は中性脂肪・コレステロールについて話をしました。その中から卵とコレステロールについてブログには書いてみます。

よくコレステロールが高いから卵は食べないようにしようとか、逆に卵は完全栄養素だから1日何個食べても体によいと言う方もいらっしゃいます。どちらが本当でしょうか? 私は難しいことわかりませんが、いつもの姿勢で「バランスよく」が一番と答えています。   Th_0913bf3733bc7b8ca2c422eeced8723b

現代は過食のため、糖分が高くなる糖尿病、中性脂肪が高い高脂血症、コレステロールが高い高コレステロール血症(特に悪玉と言われるLDLが高い高LDLコレステロール血症)が増えています。これらは人間の体にとって重要な血管の動脈硬化を促進します。人間は血管と共に老いると言われるぐらいで注意が必要です。

糖分や中性脂肪は食事の摂取量と直接関わってきますが、コレステロールは体の中で合成される量が多く、食品が直接関わっているのは20%程度と少ないのです。

日本ではよく「卵は1日1個」なんて言っていました。今と比べて卵が高かったことや、これ以上食べると高コレステロール血症となって体に悪いと言われていたからなのです。 実はこの根拠になっていたのは100年前のロシアの実験で草食動物のウサギに卵の成分を与えたらコレステロール血症となったことに由来しているようです・・・そりゃ、草食動物に卵食べさせたらいけないでしょう・・・と思います(そう言えば牛の場合も狂牛病が問題になりましたね・・・自然の摂理の食事をさせた方がいいのでしょうね)。

Th_4faf1d6896aba93d290b4efb2529b389 さて話を戻してと。 卵1個は根拠がないとしても、でも卵だけ食べていればいいのかとなります。殻の中の栄養だけでヒナが孵るわけですから、ある意味完全栄養食と考えられます。それでは卵だけ食べればいいのでしょうか・・私の答えはNoです。私の体はニワトリではないからです・・(なんの根拠にもなっていませんが・・

私達の体は非常によくできています。色々な食べ物を食べて体を維持しています。体の栄養素として糖分、中性脂肪、コレステロールは重要ですので、それらはお互いに融通し合って、過不足分を補い合っています。

卵はコレステロールの高い食品です。血液の中のコレステロールは食事から入って来るのは全体の20%で他は体の中で合成されています。ですから卵を食べたからすぐにコレステロールが高くなるわけではありません。

では他の食事の摂取量や運動なども変えずに卵を沢山摂りすぎたらやはり、コレステロール値が上昇します。沢山摂ってもコレステロール値に影響がないと示す方もいますが、その場合は糖分や中性脂肪の摂取量、運動などの消費の問題も絡んだデーターとなりますので、厳密なものでないことが多いです。

まあ、栄養学を知らない私の結論としては「バランスよく食べて下さいな」と言うことしか言えません(悪しからず)・・・お前は医者かと言われそうですが・・まあ私のレベルはこんなものです

« 世界を夢みて 31 :ストーンヘンジ | トップページ | 今週の生け花(平成28年6月第2週) »

医療」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。

何となく卵はコレステロールが
高いイメージがあり、一日1個を心がけて
きました。
でも卵=必ずしもコレステロールという
わけではないという事ですね。
先生のお話からバランスの良い食事が
オススメという点から考えると、やっぱり一日1個ぐらい
のままでも良いのかなという気もします。

それより、コレステロールは体の中で合成される量が多く、
食品が直接関わっているのは20%程度
という事には、びっくりしました。
し、知らなかった~勉強になりますね。

monnaさん、こんばんは。

卵自体はコレステロールの高い食品になります。ただし、糖分(炭水化物)や脂肪と違い、私達のコレステロールの80%は体内で合成されます。そのため卵を食べてから直ぐにコレステロールが高くなるわけでありません。

卵がコレステロールに影響を与えることに対して、専門家?でも過小評価する方と過大評価する方に分かれる場合もあるようです。

食事に関連する糖分(炭水化物)、脂質、タンパク質などに関しては私達の身体の中でお互いに影響し合っています。肥満による脂肪細胞の増加などはコレステロールにも血糖にも影響を与えることが分かっています。

何か1つを考えるよりも総合力で身体のことを考える必要があるかなと私自身は考えています。

こんにちは✿
私は高コレステロールでお薬を飲んでいます。
ある年齢から急上昇しました
主治医の話では体で作られてるそうで、あまり食生活や運動と関係がないようです。
コレステロールが高いからと言って卵を食べない、という極端な考えはまったくなく、大事な蛋白質源として1日1個ぐらいはちゃんと食べています。
先生のおっしゃるように、何でもバランスよく食べ、体を悪くしない程度の運動が一番だと思います(゚▽゚*)
でも登山は激しいのよね(>_<)
いつもためになるお話ありがとうございます<(_ _)>

こんにちは(^_^)
卵のコレステロールのお話は とても興味があります。
以前 卵白にはコレステロールを下げる働きがあると聞いたので
毎朝 卵を食べていましたが
栄養士さんに 年齢とともに コレステロール値は上がるので
卵は なるべく控えめに…と言われました。
栄養士さんは きっとそのことをご存知ないんだわ~と思いつつ
社内健診前の私は 卵を食べるのを控えています(笑)(^^ゞ
何事も「バランスよく」は基本なのですね
院長先生の記事を読んで
自分に合った 食事バランスを考えていきたいと思いました。
他に控えるべきところが いっぱいあるもので…(^^ゞ

らるごさん、こんばんは。

女性がある年齢からコレステロールが上昇するのには訳があります。女性ホルモンのエストロゲンには悪玉コレステロールを肝臓に取り込む作用があるのですが、このエストロゲンが減少すると、血中のコレステロール特にLDLコレステロールが上昇してしまいます。

LDLは動脈硬化を促進しますので、高い場合はお薬を飲んだ方がよいと考えています。

生活習慣病は食生活と運動が基本ですね。余り偏らずに行って下さい。
らるごさんの好きな登山はハードでしょうけど、あの雄大な景と美味しい空気が吸えればストレスの解消になりますでしょう。いいことだと思いますよ

モカラテさん、こんばんは。

卵の摂取量に関しては諸説沢山ありますね。卵に関しては黄身はコレステロールが沢山含まれていますが、白身は殆どありません。

白身は良質なタンパク質ですのでボディビルなどを行っている方は白身だけを食べることもあるそうです。
だからと言って、黄身を捨てるのは勿体ないですし、折角の食べ物を無駄にするよりその場合は量を減らせばいいだけと思います。

コレステロールだけのことを考えたら卵の制限ではなくて食事全体の摂取カロリーを制限した方が良さそうです。

モカラテさんもそうですか、実際にドックの検診者も検診の前は食べるのを控えるとよく聞いています。ささやかの抵抗でしょうが、予防の意味ではいいことではないような・・・

こんにちは~

卵は必須アミノ酸が全部バランスよく揃っているので、アミノ酸に関しては完全栄養だと聞いた事があります。
卵だけでなくエビとかもコレステロール高いと聞きました。

卵もエビも大好きなので、ついつい食べ過ぎてしまいます。
1日ドカ食いしても、毎日食べなければ大丈夫ですよね?

yuukiさん、こんばんは。

仰る通り、卵は完全栄養食と言われていますね。このことより医者の中でも卵を食べていれば大丈夫と言う極端な方もいます。そんなことはないと考えた方がいいと思います。実際に外来にて、高脂血症気味の方が卵はいいと進められ、1日6個程度食べていた様です。私の外来での測定では中性脂肪もコレステロールもかなり高い値となっていました。

卵やエビもコレステロールやプリン体なども高いので食べすぎには注意が必要でしょう。時々どか食いもしたくなるでしょうからその後はバランスを取って野菜を中心にしたらいいのではないかと思います。

いつもとても勉強になります。ありがとうございます
卵は子供の頃から大好きです。
卵を食べると元気になるのは、(気のせいでなく)
何か即効性があるのですか?

由津子さん、こんばんは。

卵大好き少女だったのですね 卵は日本人にはなじみも深く、安くて庶民の味方ですね。

即効性については余り詳しくないのですが、良質なタンパク質を含んでいますのでそのあたりが関連しているのかも知れません。由津子さんの身体を使った実験で効果があったと言うことですから、きっと効果があるのですよ

ナイスなメッセージありがとうございました。

由津子さん、こんばんは。

「ナイス」と言って頂き嬉しいです

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 卵とコレステロール血症:

« 世界を夢みて 31 :ストーンヘンジ | トップページ | 今週の生け花(平成28年6月第2週) »