何度も繰り返される悲劇
また凶悪事件が発生した。何度も何度も繰り返される事件。沖縄で生まれ育った私としては、またかとの思いと悔しさと悲しみと虚しさと多くの想いが入り交じって心の整理が出来かねる事件です。心の奥底に眠る不信感や怒りをどのようにすればいいのでしょう。
事件が起こるたび、日米両政府は「とんでもない事件、2度と起こらないようにしたい」とコメント、米軍は「綱紀粛正を徹底する」・・とコメントします。いったい何度この言葉を聞けば、何度尊い命が奪われ、何度人権が踏みにじらる行為を繰り返せば止めることが出来るのでしょうか?
恐らく本土に住まわれている方と私の感覚はきっと違いがあると考えています(非難しているのではありません)。 復帰前までは、沖縄で米兵の殺傷事件や交通事故で県民が死んでも、殆ど裁判もないまま処理されて容疑者は米本土へ帰還していました。沖縄では殺され損、犯され損の状況が長らく続いたのです。人として平等でないことへの怒りが少年だった私の中にもありました。 それでも米国人を恨むのではなくて、犯罪を犯した人間や、米国の支配に反撥していたのです。これは今でも変わりません。どの世界でもいい人もいれば悪い人もいるのです。
人権が無視された米国の支配から復帰して、日本憲法の下で守られることを期待したのです。日本国憲法は法の下の平等を謳い上げています。しかし本土復帰しても基地はほとんど減りませんし、米兵が銃剣とブルドーザーで強制窃取した普天間飛行場に関しても、日米両政府とも普天間が嫌なら辺野古に基地を造れと言う姿勢です。もう一つ、米軍属には「日米地位協定」が適用せれています。沖縄では日本憲法が通用しない部分が歴然としてあるのです。
私はただ平等であって欲しいと願っているいるだけです。これは過激な発言では在りません。沖縄の問題の根底にある見えない差別がなくなることを祈っているのです。
何度も何度も繰り返される凶悪な事件。若者の死を無駄にしない方法はあるのでしょうか。悩んでしまします。
(読んでくれた皆様に申し訳なく思います。もっと楽しいことを書きたいと思ったのですがどうかご了承下さい)
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先生こんにちは。
今回の事件報道には、本土に居る私も悲しく重い気持ちです。
41年前の沖縄海洋博へ行った父が生前「戦争体験者と知らない者は、沖縄旅行しても感じ方は違う」と、話していたことを思い出します。
多くを語らない父でしたが、沖縄ではありませんでしたが戦地での体験・戦死した弟のこと・・・胸中は複雑だったことでしょう。
基地問題等沖縄の事件は、本土のマスコミ報道では一時のニュースで終わってしまいます、今回の事件も「G7」の陰になってしまわないか心配です。
2度と起こらないように」と、気持ちの籠らないコメントに悲しくなります。
平和呆けしている私たちも反省しなければ。
正直なところ、私も息子が沖縄に居住するまでは「遠~い話」でした。
こんなコメントしか出来なくってごめんなさい。
沖縄は梅雨、くれぐれもご自愛ください。
投稿: 神戸のomoroおばさん | 2016年5月22日 (日) 16時16分
これは酷い話です。
こんな事があっていいはずがありません。
犯人は日本の裁判を受け、刑罰をうけるのが
あたりまえではないというのは、本当に不平等な話です。
私も一人娘の親。
何の落ち度もない、可愛らしい亡くなられたお嬢さんの
ご両親の心情を思うと、
怒りを禁じえません。
(犯人は妻と、自分の子供たちの未来も
潰すような事をしてしまったわけですよね・・・。)
オバマ大統領が来日するので、
日本は強く訴えて今後このようなことが
ないよう、日本の法律で裁かれるよう
頑張って欲しいと願うばかりです。
投稿: monna | 2016年5月22日 (日) 17時01分
神戸のomoroおばさんさん、こんばんは。
お父様の話、大変分かる気が致します。政治の世界でも戦争を体験した方は沖縄に寄り添って考えてくれていました。今の政治家は戦中、戦後の沖縄が果たした過酷な役割を知らない、あるいは面倒くさくて知らない振りをして考えようとしなくなってしまいました。
今回ブログに書いたのは、政治家の方々が「このタイミングに(G7の前に)このような事件が起こって迷惑」的な話をしていたことにありました。
1人の若い女性が乱暴されて殺されたのです。1つの命が無謀にも失われて、その原因の一端が自分達の政治のせいでもあることを全く理解していません。つい何ヶ月か前にも那覇市内で女性が乱暴されてた事件が発生したばかりです・・・このたびに同じようなコメントが出ますが、何も解決されていません。
このようなブログを書いて、心を痛めた方も多いと思います。重ねてご了承下さい。
投稿: omoromachi | 2016年5月22日 (日) 18時41分
monnaさん、こんばんは。
本当に嫌な事件です。今回は明らかに時間が夜中で公務外であったとのことで比較的早く沖縄の警察が動くことが出来ました。
私が書いたのは、沖縄で生まれ育った私にとっては、本当に何度も何度も繰り返された事件だったからです。いつも同じようにコメントを政府や米軍が行います。でも差別的な日米の地位協定を変えようとはしません。 地位協定はドイツなどでもありましたが、今では日本のような差別的な条項はなくなっています。
私達日本人は米国の属国ではないのです。米軍だろうが何だろうが、日本で住んでいる以上は日本の法律が適応されるべきことだと思います。
オバマ大統領にも分かって欲しいです。しかし本来は自国の国民を守るために、不平等な条約は日本の政府が真っ先に撤廃する交渉をするのが筋だと思えます。
このような凶悪事件は東京でもmonnaさんの北海道でも起こるでしょう。しかし沖縄は過度にこの種の事件が多いのです。ある記事に「小さな器に沢山の卵を入れすぎるから、卵か溢れて落ちるのだと」書いていました。
何も罪のない素敵な若い方がこのような事件で命を奪われるのを目にすると本当に辛くなります。
投稿: omoromachi | 2016年5月22日 (日) 18時56分
今から10年程前に、映画「ひめゆりの塔」を観てから急に沖縄へ行きたくなり行って来ました。
何故なら、ひめゆり学徒隊の慰霊塔や今でも残っている防空壕に手を掌せたくて。
こんなに狭い穴の中に担ぎ込まれた負傷者達、そこでは懸命なる「ひめゆり学徒隊」の看護がなされ幾多の尊い命が消えて行く、そこに追い打ちを掛けるような米兵からの火炎放射器、今思い出しても涙々の言葉にならない出来事でした。
那覇市から糸満市に入ると米軍基地が広がり、どこの国に迷い込んだのだろうと錯覚する程で、まず驚きました。
また、平和記念公園では幾多とも知れないほどの慰霊碑に刻まれた戦死者の名前を見て思わず胸が詰まる思いをしました。
首里城にも行きましたが、帰りのモノレールでは所々途中下車し、フラフラと散策。
沖縄らしい風景を満喫する中でも米軍機は頭すれすれ状態の飛行を。
これでは、生きた心地のしない原風景が目の前にあり驚きの連続でした。
今回の事件も、米軍基地があるから生じるんだと、マイクを向けられた方がインタビューに答えていましたが、同感です。
基地のない平和な土地を返して欲しい、私もそう思います。
投稿: yasu | 2016年5月24日 (火) 16時17分
omoromachi先生、こんばんは。
子供の給食の件で以前コメントしました、大○達○です。沖縄に暫く住んでいましたが,今は生まれ故郷の北九州市に戻って生活をしています。沖縄で住んで初めて解ったことも多く、友人も出来ました。しかしながら沖縄の友人達も余り基地のことについて話をしませんでした。話したくなかったのかも知れません。
数ヶ月前に、那覇市内で旅行者が米兵にホテルで襲われた件があり、私の住んでいた所の近くのホテルで人ごとの様に思えませんでした。それから何も改善されないまま、今回は最悪の事件が起こってしまいました。先生のブログを拝見していつも人間味に溢れ、人として平等である事の重要性を説かれていましたので共感を持って読まさせて頂いておりました。
今回のブログに関しても、沖縄と本土の感覚の差はやはりあると実感しております。しかしながら人としての平等であることに関してはどこに住もうと同じでないといけないと考えております。沖縄で楽しい思いをさせて頂いた私はどのように沖縄に対して恩返しをしたらよろしいのかと私なりに悩んでおります。
いつも貴重なお話有り難うございます。
投稿: 大○達○ | 2016年5月24日 (火) 18時44分
yasuさん、こんばんは。
10年前に沖縄の戦跡をご覧になったのですね。今の高校生のような若い女の子達が突然徴収さらて、にわか看護師として戦火の中を働いたのですね。想像を絶する体験だったと思います。
私の叔父さん達も今の中学・高校生の時にいきなり「鉄血勤皇隊」なる軍隊に仕立てられ、若い命を失いました。自分が親となり自分の子供達が叔父さん達と同じ年齢になった時に改めて、2度と戦争をさせてはいけないと考えるようになりました。
今回の事件はこれまで多くの事件・事故が沖縄では繰り返し起きていました。何度も繰り返されるのに何も変わらない状況にいたたまれなく虚しさを感じたのです。
本土にお住まいのyasuさんのような方も多いとわかっています。本当に有り難いと感謝致します。 沖縄だけでなく沢山の命が無慈悲に失われる事件がなくなる事を祈りたいです。
投稿: omoromachi | 2016年5月24日 (火) 20時12分
大○達○様、こんばんは。
以前コメントを頂きまして有り難うございました。福岡で民生委員をやって来られて私達の病院の近くにお住まいでしたね。あの時も実家に帰るとコメントしてありましたので、今は故郷に帰られたのですね。
沖縄の私達でもこの様な基地に関わる問題は避けたいと思っている方も多いですし、実際にあまり口に出さない話題かも知れません。
大○達○様も実際に沖縄に住まわれて如何でしたでしょうか?恐らくこれまでと違う印象や基地の加重負担がわかったのかも知れません。沖縄はなにも青い海と青い空だけではなくて、負の部分も多いのです。
今回の殺人事件はこれまでの日米両政府の怠慢によって起きたとも言える事件です。いったい何度再発防止だといっても、口だけで根本的なことを解決しようとはしていなかったからだと思うのです。
私は沖縄をえこひいきしようとは思っていません。でも住む所や宗教やものの考え方で差別されてはいけないと思うのです。どこに住んでも同じ基準で判断出来る世の中になって欲しいと願っています。
投稿: omoromachi | 2016年5月24日 (火) 20時23分