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2015年11月29日 (日)

世界を夢みて 19: 英国の街並みの落ち着き(暗さ?)

英国旅行は30年前、20年前、今年で3回目でした。初めてのヨーロッパはウィーンとロンドンとその近郊でした。その後他のヨーロッパ諸国を廻る機会がありました。 20年前の2回目に英国旅行の時に北から南へ縦断した時に漠然と英国の風景は落ち着いていると言うかTh__2 暗いというイメージを持ちました。 

その年は例年になく寒くて雨も多かったそうで、その為に特に寒く暗く感じたのだろうと思ったいました。 しかし今年の旅行は天気もよく、比較的温かでした。イギリスは他のヨーロッパ諸国と比べて落ち着いた印象があり、3度目の旅行で初めてその理由がわかった気がしました(あくまで私の印象です)。

英国をはじめヨーロッパの大部分は氷河期に非常に厚い氷河に被われ、地上の柔らかい土の部分は氷河と共に海に流されてしまいました。その後氷河期が終わるとヨーロッパの大地は石の多い土壌が残られます。 ヨーロッパの多くは肥沃な土地は少なく畑を耕すとすぐに石っころだらけとなります。

ただ他のヨーロッパ地方と比べて英国は平たく加工しやすい石がTh_img_1923多く(このため建設資材や石垣として使われました)、また石の色が茶褐色なのが特徴です。

英国は都会では一軒家の個人住宅より長屋、集合住宅が多く、同じ色使いの同じ形式の建物が軒を連ねれています。 

田舎に行っても建物だけでなく、今度は畑の石垣も同じ石で囲われていることも多く、全体として単色(茶褐色の暗いイメージを持ちました。 また寒い地方ですので、部屋が暖かくなりやすいように天井も低く、窓枠も余り大きくないのが特徴となったそうです。そのことがイギリスの街並み風景を形作っていて、気候と共に暗く重いイメージを抱かせるのだと考えてしまいました。

しかしこれこそが英国スタイルとして人気が高いのでしょうし、天気のよかった今回はその落ち着いた雰囲気の良さがわかった気がしました(ちょっと大人の雰囲気です)。 

英国はイタリアやフランスの明るい感じはなく、寒々とした印象はぬぐえないかも知れません。しかし厳しい自然環境に耐えたこの落ち着いた雰囲気、派手さはなくても素朴で愛らしい村々が点在する英国の旅は人々を魅了して止まないと改めて思ったのです。

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コメント

院長先生
今晩は。
いつもありがとうございます。

イギリスに3回もお出かけとは何とも羨ましい限りげございます。
今年は何月にお出かけだったのでしょうか?
私は2回だけ(と言っても1回はロンドンだけ)でどちらも4月でした。
石造りの落ち着いた街並みですよね?
私が行ったヨーロッパの中では一番落ち着いた感じだったと思います。
個人的には「ドイツ」の家々の屋根の色に惹かれましたけれど・・・。

マコママさん、こんばんは。

私は三度とも7月8月9月の夏でしたが、それでも寒い時がありエジンバラでは耐えきれず服を買い足したことがありました。今年は9月始めでしたが天気がものすごく良かったです。

イギリスの落ち着いた石造りの街並み落ち着いていいですよね。ドイツも落ち着いた感じがありますが、ローテンブルグを代表するように少し赤みのある屋根や煉瓦づくりですので、やはりイギリスと比べて明るく感じますね。

こんにちは(^_^)
イギリスは以前から あこがれの地であります(*^^*)
と言っても 偏った情報で あまりよく知らないのですけど(^^ゞ
「クラシック プー(クマのプーさんの原作)」や「ピーターラビット」
「不思議の国のアリス」などからは とても自然の多い景色を想像していました。
ロンドンの街並みは ビートルズのアルバムや
子どもが観ていた「ハリーポッター」の映像からくらいで…
やはり 百聞は一見に…なのですね。。
石がこんなに多いということも 院長先生のお話で はじめて知りました。
雨や曇りの日が多く お日様はなかなか顔を出さないとか。。?
お天気に恵まれてラッキーでしたね

モカラテさん、こんばんは。

モカラテさんプーさんからラビット、ハリーにビートルズと沢山の分野を知っているイギリス通ではないですか・・私もこれぐらいしか知りません。ローリングストーンもいますね。

私の音楽仲間も皆、1度はビートルズの聖地リバプールに行きたいとか、行ってきたと聞くのですが、私はそのリバプールをなぜが外してしまう行程となってしまいました。ビートルズを余り知りませんが、1度はリバプールをピンポイントで訪ねてみたいです。

今年は天候に恵まれて、雨の中は半日程度でした。色々と写真も撮ってきましたので、これからまたアップしますね。暫くイギリスが続くと思いますが宜しくお願いします。

英国は平らな石が沢山あるようですね。
地殻変動で隆起した岩石が長い年月を経てそのように形成されたのでしょうか?
建築材料や石垣などに適していますね。だから同じような家の外壁や石垣として使われ同系色の街並みが出来たんでしょうか? (勝手に想像してしてしまいましたが・・)
日本では見られない光景に思わず目が留まります。

小生はコツッウオルズ地方に行ってみたいと思っていました、何故なら古びた石造りの家々が風流で絵になるからです。(今となっては叶わぬ夢かな・・?)
先生の写真や文章で旅行した気分になっております。

そうそう、病院内の電話ボックスが入る予定のスペースに素敵な生け花が時々掲載されていますね。なかなかいいアイデアでしかも雰囲気良く伝わって来ますよ。

yasuさん、こんばんは。

今回の旅行で、イギリスの街並みの落ち着きの原因が判りました。イギリスの土地は痩せていて、土を耕すと沢山、このような平たい石が出てくるそうで、出てきた石で農地を囲んだり、家の建築資材として使用されたようです。

yasuさんはコッツウォルズ地方が気に入っていたのですね。仰る通り本当に絵になる景色が続きます。その地方はコッツウォルズストーンと言って蜂蜜色をした石で建てられた家々が連なりますので、イギリスの地方でも人気が在る場所ですね。

生け花クラブの皆様が練習後に生け花を病院の受付や外来の待合場所に飾っていました。この2階の場所は暫く空いたままの殺風景な場所でしたが、ある時期よりこの場所にも飾ってくれるようになりました。あまり人が目にする場所でなかったため私のブログで紹介することになりました。 私もいつも楽しませて貰っています。

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