世界を夢みて 19: 英国の街並みの落ち着き(暗さ?)
英国旅行は30年前、20年前、今年で3回目でした。初めてのヨーロッパはウィーンとロンドンとその近郊でした。その後他のヨーロッパ諸国を廻る機会がありました。 20年前の2回目に英国旅行の時に北から南へ縦断した時に漠然と英国の風景は落ち着いていると言うか
暗いというイメージを持ちました。
その年は例年になく寒くて雨も多かったそうで、その為に特に寒く暗く感じたのだろうと思ったいました。 しかし今年の旅行は天気もよく、比較的温かでした。イギリスは他のヨーロッパ諸国と比べて落ち着いた印象があり、3度目の旅行で初めてその理由がわかった気がしました(あくまで私の印象です)。
英国をはじめヨーロッパの大部分は氷河期に非常に厚い氷河に被われ、地上の柔らかい土の部分は氷河と共に海に流されてしまいました。その後氷河期が終わるとヨーロッパの大地は石の多い土壌が残られます。 ヨーロッパの多くは肥沃な土地は少なく畑を耕すとすぐに石っころだらけとなります。
ただ他のヨーロッパ地方と比べて英国は平たく加工しやすい石が多く(このため建設資材や石垣として使われました)、また石の色が茶褐色なのが特徴です。
英国は都会では一軒家の個人住宅より長屋、集合住宅が多く、同じ色使いの同じ形式の建物が軒を連ねれています。
田舎に行っても建物だけでなく、今度は畑の石垣も同じ石で囲われていることも多く、全体として単色(茶褐色の暗いイメージを持ちました。 また寒い地方ですので、部屋が暖かくなりやすいように天井も低く、窓枠も余り大きくないのが特徴となったそうです。そのことがイギリスの街並み風景を形作っていて、気候と共に暗く重いイメージを抱かせるのだと考えてしまいました。
しかしこれこそが英国スタイルとして人気が高いのでしょうし、天気のよかった今回はその落ち着いた雰囲気の良さがわかった気がしました(ちょっと大人の雰囲気です)。
英国はイタリアやフランスの明るい感じはなく、寒々とした印象はぬぐえないかも知れません。しかし厳しい自然環境に耐えたこの落ち着いた雰囲気、派手さはなくても素朴で愛らしい村々が点在する英国の旅は人々を魅了して止まないと改めて思ったのです。
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