骨の構造と役割とカルシウム
今日のFMレキオは骨の構造や役割について話をしました。
骨は硬くて石みたいに変化のないものと感じていると思います。しかし骨も新陳代謝し、破骨細胞(骨と溶かす)と骨芽細胞(骨を作る)により、常に新しい骨が作り上げられています。
骨の構造は鉄筋コンクリートのビルにたと
えられています。コンクリートの塊と思えるビルも基本は鉄骨でくまれた土台に、コンクリートを流し込んで作られています。 私達の骨も線維やコラーゲンと言った土台の上にカルシウムが付着した構造となっています。 ビルと違うのはこのカルシウムも破骨細胞と骨芽細胞にて気がつかないうちに生まれ変わっているのです。
では骨の役割って何でしょう?
まず①私達の体の「骨格を作り支える」役割があります。私達の体の大きな構造を作り、体重を支え、姿勢を保ちます。骨がなければナメクジやクラゲなどの軟体動物のようになります。シャキッと出来るから「骨のある奴」と言われるのです
②大切な臓器を保護する作用があります。例えば脳はヘルメットのような頭蓋骨で守られ、心臓や肺や肝臓は12本の肋骨で囲まれ保護されています。 ③体に必要である栄養素であるカルシウムを蓄える役目があります。全身のカルシウムの99%は骨(と歯)の中にあり、血液中や筋肉、神経などの様々な細胞内のカルシウムが不足すると少しずつ骨からカルシウムが溶け出して量を調整します。 ④骨の中心部分に骨髄があり、この骨髄から血液が作られます。
②で述べたように人間の体のカルシウムの殆どは骨や歯にあり、このカルシウムを「貯蔵カルシウム」と呼んでいます。血液や筋肉などに存在ずる残りを「機能性カルシウム」と言います。 機能性カルシウムは食事などで摂ったカルシウムは血液の中に入ります。 この血液の中のカルシウムを骨や歯に蓄え、一部は細胞の中に取り込まれ生命維持に欠かせない微量元素として機能します。 大さっぱに言うと血液の中のカルシウムの濃度を1とすると、骨には1万倍となり、逆に細胞の中のカルシウムはごく微量の1万分の1の濃度となります。
この微量のカルシウムですが細胞にとって重要な役割があります。まず(1)カルシウムは神経の伝達を助ける働きがあり、不足でも過剰でも神経の伝達が上手くいかず痙攣、筋力低下、集中力低下などが起こります。 (2)筋肉を収縮させる時に用いられ、心臓も筋肉ですので心臓の鼓動を一定に保つ作用があります。不足したり過剰になると不整脈を起こし、重症では心臓が停止します。 (3)細胞膜に必要不可欠な成分で、過不足で感冒、潰瘍などの粘膜疾患、内臓・筋肉の内出血を起こし易くなります。
(4)血液の凝固作用、蛋白質の代謝、ホルモン分泌など様々な生命維持に欠かせない作用があります。
私達の体は本当に微妙なバランスの上で維持されています。 骨のカルシウムの濃度に比べ、血液のカルシウムはその1万分の1のレベル、更に細胞の中のカルシウムは血液の中の1万分の1のレベルの単位でバランスを取っているのです。1万分の1の単位でもこれがひとつでも違うと体は機能しなくなるのです。 人間の体は本当に素晴らしいのです![]()
(2015年3月4日のFMレキオ「いきいきタイム」はこちらから視聴出来ます
http://www.stickam.jp/video/182415878 )
« 他人を尊敬出来る人を育てる | トップページ | 知らぬ間に危機が訪れる »
「医療 FMレキオ」カテゴリの記事
- ジカウイルス感染症:ジカ熱について(2016.03.30)
- 地震、災害時の医療トリアージ(2016.03.23)
- 高齢者では男性も骨粗鬆症に注意(2016.03.09)
- 日本人の体型は良くなったのか?(2016.03.02)
- 人間はなぜむせてしまうのでしょう(2016.02.24)


院長先生
今晩は。骨の仕組みやカルシウムのお話、
まだ漠然とですが少し理解できました。
有難うございました。
心臓もカルシウムの恩恵?に預かっているのですね。
知らなかった事です。人間の体は凄い!
私の心臓もカルシウム不足?なのですね。
現在「骨粗鬆症」のお薬を服用中です。ビタミンDも・・・。
検査の結果では同年齢と比べると110%ほどなのですが・・・。
歩かないからですね。
投稿: マコママ | 2015年3月 4日 (水) 22時13分
omoromachiさん、こんばんは。
本当にわかりやすくためになる
ブログですね!
カルシウムというと、私なんかは
骨や歯に必要な栄養素。
という漠然とした
イメージしかありませんでしたが、
神経の伝達や筋肉の収縮、細胞膜など
他にもいろいろな働きがあるのですね
今までは何となく
「別にカルシウムなんて少しぐらい足りなくても・・・」
と思っていましたが、改めないといけませんね。
せめて牛乳を必ず毎日飲むよう、習慣づけたいと思います。
投稿: monna | 2015年3月 4日 (水) 23時00分
マコママさん、こんばんは。
カルシウムと聞くと骨を思い浮かべますし、おそらく固い骨は変化しないと思う方が多いと考え、今回ブログに書きました。
マコママさんの心臓もカルシウムと関わりが強い臓器ですね。 不整脈は大まかに刺激生成異常と刺激伝導異常でおこりますが、低カルシウムも高カルシウムもこの異常を誘発しすくなります(カリウムもそうですが)。
女性ホルモンは骨を破壊する破骨細胞の働きを抑える作用がありますが、閉経後は急激に女性ホルモンが低下するため、骨からカルシウムが抜け出す量が増えます。その為閉経後に骨粗鬆症が一気に進むことがあるのです。
現在は骨粗鬆症の治療薬が色々と出ていますので、一番あった服用法を選ばれたら良いと思います。かかりつけ医に話せば教えて頂けると思います。
いつもコメント頂き、本当に有難うございます。
投稿: omoromachio | 2015年3月 4日 (水) 23時45分
monnaさん、こんばんは。
そうなんです。カルシウムは骨と歯と思っている方は多いと思います。 骨の量に比べると細胞の中のカルシウムの量はほんの僅かですが、その僅かの量のバランスの上で生きることが出来ます。
若い時から骨について考えていた方がよいとされています。若い人でも無理なダイエットや偏食、運動不足により骨密度が低下している方も多くなっています。
日本人の多くが必要量のカルシウムをとっていない事があります。食事が一番の基本です、牛乳もしっかり飲んで下さいね。
カルシウムの吸収にはビタミンDが重要ですし、マグネシウムやビタミンK,ビタミンCも骨代謝に影響を与えますので、同時に接種を心がけて下さいね。 それに運動によって骨量は増えますので、適度な運動も骨を強くします。
やはり健康美人になるためには努力が必要です
投稿: omoromachio | 2015年3月 4日 (水) 23時58分