永遠の手術ビルロート法
今日のFMレキオは胃癌について話をしました。
現在においても(固形)がんの治療の第一は手術をして病巣を摘出することにあります。 摘出を基本にするのですが、消化器に関しては摘出後に消化管の再建という一連の操作が残っています。
例えば肺がん、乳がん、甲状腺がん、子宮がん、腎がんなど多くは摘出をすれば終わりですが、消化器は食べ物が通る臓器ですので、つなぎ直さなければ食事がとれないわけです。
1881年(明治41年)に胃癌手術で胃を部分的の取って、再建を行う手術で初めて成功した先生はオーストリアの外科医師ビルロート(テオドール・ビルロート(Christian Albert Theodor Billroth)でした。
この手術は胃の十二指腸側を切除し、残った胃と十二指腸をつなぐ手術方法で、彼の名前を取ってビルロートⅠ法と呼ばれています。
残った胃と十二指腸との距離があって直接つなげない時に十二指腸の奥の小腸(空腸)を持ち上げて、胃と空腸をつなぐ術式もビルトート先生が考案し成功したため、ビルトートⅡ法と呼ばれいます。
21世紀の今でも19世紀の手術法が胃の手術の主流です。 色々な手術方法が編み出されていますが、この術式を越えるスタンダードな手術はありません。
もう一つの胃のスタンダードな手術として、
胃を全部取った時に、一旦空腸を切り離して、切った奥の小腸(空腸)を持ち上げて、食道と空腸をつないで、下の方で切り端の空腸を空腸とつなぐ方法をRoux-Y(ルーワイ)法と呼んでいます。ビルロートⅠとⅡとRoux-Y法が胃の外科の永遠のスタンダードな術式なのです。
昔の先人達は凄いです(100年過ぎても輝いている術式です
)。
胃の役割として、食事を貯める、胃液などを出して食べ物を消化し、お粥状に撹拌し、3〜5時間かけて十二指腸に送り込んで、小腸での消化吸収を助けます。更にビタミン吸収に必要な内因子を出すなどがあります。
手術で胃が小さくあるいは全部なくなると、食べ物の貯留能が低下しますので、1度の食事で沢山とれません。 そのためにはゆっくり食べて、少量を何回かに分けて食べる必要がありますし、一気に食べると小腸が刺激されて腹痛や冷や汗などを起こしてしまいます。 人間の体は実に巧妙に出来ています。
(2014/08/27のFMレキオ「いきいきタイム」はこちらから視聴出来ます
http://www.stickam.jp/video/182354861 )







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