老老介護事故判決・・それはないのでは
老老介護をしていた85歳の妻が目を離した隙に外出した認知症の91歳の夫が電車にひかれた事故で、その妻に「損害賠償としてJR東海へ360万円支払うように」との判決が言い渡されました。
私は裁判官ではありませんので、判決はそれなりの根拠があるのでしょう。 しかしです・・・私は納得出来ないのです。
厚生労働省は2012年時点で、全国の65歳以上の高齢者のうち、認知症の人は15%で、約462万人にのぼると発表しています。国は既にどのような事態になるかを判っているのです。
認知症の介護を個人に押しつけ、その限界も本当は判っているはずです。 しかし国の無策による(言い過ぎでしょうか、国の対策にも限度があります)この様な犠牲者を悲しむ家族にお悔やみの言葉を伝えるのではなく、迷惑料まで支払えというのです。 個人としてあまりに酷なことではないかと思うのです。 85歳の老女が91歳の認知症の夫を24時間監視しなければいけないのでしょうか。 家族も頑張ったと思うのです・・・私はそんな判決、無慈悲だと思うのです。
この裁判官も24時間睡眠もしないで、介護をすることが可能と思っているのでしょうか?(判例上仕方ないのかもしれません・・私には判りません)
本来なら国として、亡くなった方の家族に謝り、JRへの事故の補償を肩代わりすべきです。 今、国の政策は認知症や老人を医療機関から自宅へ戻して、医療や福祉に税金を使わないですむ政策を進めています。 そしてその結果起こりえる悲劇も個人(私達国民)に押しつけようとしているのです。 国がやらないといけないことを、いつの間にか個人のせいにすり替えている気がします。
国は消費税を上げたのではありませんか。福祉や医療に使うために上げたと言ったじゃありませんか。 国民に負担をかける前に身を切る、大幅な議員定数削減を行うはずじゃなかたのでしょうか・・・・
この様な事故で責任が問われるようになると、
もう老老介護も家族での介護も不可能となります。年をとったら医療もしてはいけません。認知症になれば監禁して部屋から出さないようにしなければならないのしょうか。
日本は頑張って働いてきた方々を高齢で役に立たなくなったから、あるいは行き場を失った方々を見捨てろと言うことなのでしょうか。
この国はおかしな方向に進んでいます。
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こんばんは。
私は、右にも左にも向いているわけではないですが。。。
なんか違うような気がしています。
この国は、国民の生命と財産を本当に守ってくれているんでしょうか?
国民のささやかな営みすら、ぶっきらぼうに切り捨ててるように思えて仕方ないです。
消費税のアップは少子高齢化の対策???
もっと違う解決策があるのでは。。。湯水のようなODA、使わない戦車、危ないかもの原発。
なんか違うなあって、ずっと思っています。
いずれは私も家内のことが分からなくなるのかなって。
投稿: EOSのパパ | 2014年4月27日 (日) 21時19分
omoromachi様
老老介護、確かに、そうですね。
私の母親を父親と姉が介護を
しています。痴呆症はないのですが
身体が不自由で、週半分は施設を
使って、介護疲れで共倒れならないように
しています。私は週末実家に顔を出して
何か出来ることが草むしりをしたり、
頼まれ事をしたりすることが唯一できる私に
ことです。老老介護に対する補助金制度の
整備が必要だと思います。
私もいつかは介護が必要になると思います。
そのときは、どんな日本になっているのでしょうね。
投稿: nadoyama | 2014年4月27日 (日) 21時30分
EOSのパパ様、こんばんは。
この話は政治的な問題ではなくて、本当に「それはないでしょう」と思ったので書きました。後半は政治批判になってしまいました・・・すみません。
今の医療改訂は高齢化社会を迎えるにあたり、費用を抑えることしか考えていません。 限られた予算ですので仕方ない部分もあると思います。 でも行き場のない高齢者や認知症の患者さんの受け皿もつくらないうちに制度だけが先行してしまっています。
皆が通らないといけない道です。 その時にこの国に生まれてよかったと思いたいのです。
投稿: omoromachi | 2014年4月28日 (月) 01時04分
nadoyama様、こんばんは。
これから老々介護や1人住まいの高齢者が増加すると思います。その時の対策が急務です。
私はいつも思うのです。自分もそうなる可能性があると・・・
誰も望んで認知症になりたくないはずし、皆に迷惑はかけたくないと思っているはずです。 もしもそうなった時に安心出来る社会になって欲しいと思うのです。
日本がよくなって欲しいと願っています。
投稿: omoromachi | 2014年4月28日 (月) 01時14分
同感です。
裁判官は左翼が多いので、最高裁まで行かないとまともな判決が出なくなりました。以前は高裁段階で「まとも」だったのですが・・・。
どうすればいいんでしょうか。。。
投稿: 丸に橘 | 2014年4月28日 (月) 22時32分
丸に橘様、こんばんは。
今度の判決に関しては左翼、右翼という問題と言うより、思いやりや優しさとかの問題の方が強く影響するのかも知れません。
裁判については冤罪などの問題も多く、裁く側はやはり弱者寄りになった方が良いのではと感じます。 強いのは何もしなくても平気ですが、弱い場合は助けが必要と思うからなのです。
丸に橘様、が仰るように「まとも」になるヒントは自分あるいは家族がそのようになったらどう判断するのかと考えることではないかと思うのです。
投稿: omoromachi | 2014年4月29日 (火) 00時29分
omoromachi様
納得です。つまりは「想像力」ですよね。私は、「創造力」ももちろん大切だと思いますが、それよりも「想像力」の方が遙かに大切だなあと実感することが多いです。相手の立場や気持ちを慮るというのは、まさに想像力ですから。今の教育に欠如しているのかも知れません。それが、「想像力」のない人々を増やしているように感じます。
投稿: 丸に橘 | 2014年4月29日 (火) 13時02分
丸に橘様、こんにちは。
仰せの通り「想像力」大切だと思います。色々なことに関して、相手の気持ちになって考えることはとても大切と思います。 その為にも想像力は必要不可欠ですね。
今の教育で必要なのは、自分の目線だけでなく、相手のことも考えて教え、学ぶ教育だと思います。 想像力豊かな子供達が増えたら良いですね。
投稿: omoromachi | 2014年4月29日 (火) 15時11分
omoromachi様、こんにちは。
8年目になりますが女王様相手に介護のまねごとをしています。
この件は女王様と話題になりました。
(女王様以外に、認知症の義父もいますので他人毎ではない。)
多分、年寄りは早く消えて欲しいとゆう、一部行政の姿勢を反映した判決と二人で話しました。
必要なのは相手の立場を思いやる事だと思っています。
自分から見た想像だけでなく、相手の立場にたった想像力が必要です。
碁や将棋の着手で3手先を読む事が必要だと良く言われます。
自分の次の着手、そしてそれに対する相手の着手、又それに対する自分の対応を考えます。
つまらない事を長々と書いてしまいました。
本当にお金を必要とする人の所に(弱者の場合が多い)、思いやりのあるお金が行くといいですね。
投稿: めいぷる | 2014年4月30日 (水) 12時50分
めいぷる様、こんばんは。
介護をやることは大変なことが多いと思います。ご苦労様です。
碁や将棋はやったことがありませんが、3手先を読む意味はわかる気がします。次の手を打つ前に、その次の一手がどのようになるのかも考えた後に、最善の一手を打つのでしょうね。
教育も福祉もそうですが、困っている方をどうするかが問題だと思います。 自己責任を問う前に、同じ状況(環境)になれるようにする配慮が必要と思います。
コメント頂き、有り難うございます。
投稿: omoromachi | 2014年4月30日 (水) 19時48分