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2014年2月

2014年2月26日 (水)

間歇性跛行(かんけつせいはこう)について

今日のFMレキオは間歇性跛行(かんけつせいはこう)について話をしました。

間歇とは一定の時間をおいて、物事か起こったり止んだりすることを示します。よく温泉地帯で一定の間隔をおいて蒸気が飛び上がるのを「間歇泉」などと呼んでいますが、この字と同じです。

跛行とは足を引きずって歩くという意味です。間歇性跛行とは歩き始めは普通に歩けるのですが、しばらく(一定の距離を)歩くと足が痛くなったり重くなったり、しびれや冷えが出現し歩けなくなってしまい、休憩するとまた歩ける状態を呼んでいます。

年をとったから長い時間歩けなくなったと感じている方に、実際は年齢のせいではなく病気のせいで歩きづらくなっただけの方もよく見かけます。 診断がついて治療をすると元のように長い距離を歩ける方もいますので、生活の質が向上します。 思い当たる方は一度病院を受診された方がよいかも知れません。

この症状を起こす二大原因として、動脈硬化が足の血管で起こる閉塞性動脈硬化症(ASO)と腰の神経が通る脊柱管という神経の通り道が狭くなる脊柱管狭窄症があります。閉塞性動脈硬化症は外科、特に血管外科で扱いますし、腰部脊柱管狭窄症は主に整形外科で扱う疾患になります。

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寒くなると、足が冷える、しびれる、ある程度歩くと足が痛くなる等の症状を訴える方が増えます。

解りやすいように左にシェーマを書いてみました(クリックするといつものように大きくなります)閉塞性動脈硬化症では動脈硬化により血液の流れが悪くなるため、その領域の酸素不足が生じます。 運動すると筋肉の酸素消費量が増えるのですが、血管が細いと必要量の血液が流れず酸欠状態となり痛みを感じてしまいます。そこで休むと筋肉も次第に必要な分の酸素の供給が満たされ、また歩き出すことが出来るようになります。

同じ症状が起こるのが脊柱管狭窄です。しかし血管の病気ではありません。背骨の中の神経が通る場所(脊柱管)が元来狭かったり、圧迫骨折やヘルニアで神経が圧迫されるのが脊柱管狭窄です。歩行時には、脊柱管の中を通る神経に血液を送り込む血管も圧迫され、次第にこの神経を介して痛みがきます。横から人間の体を見ると背中の骨はS字に曲がり特に腰の骨は前方に傾斜しています。真っ直ぐな姿勢や逆の背屈の姿勢では神経が圧迫されやすくなり、症状が悪化します

ASOは姿勢で変化はしませんが、脊柱管狭窄の場合は前屈で神経の圧迫が少なくなり楽となります。これを利用してこの2つの疾患をある程度見分けることが出来ます。平地歩行はきついけど自転車(体が前屈みとなりますので)なら何処までもいけるのなら脊柱管狭窄症です。一般的には平地歩行より坂道の上りがきつく、下りは楽なことが殆どです。ASOは登りでより早くきつくなりますしかし脊柱管狭窄では登りは前屈姿勢となりますので普通の人と変わりなく、楽になるはずの下りで(後屈姿勢となるため)きつくなるのが特徴です。

もしも間歇跛行の症状があって、姿勢で変化があれば整形外科を受診され、自転車をこいでもきつくなるようなら血管外科を選択されたらよいかも知れません。

2014年2月20日 (木)

公と私の使い分け

最近、「公と私」について考えることが在ります。 

先日、公共放送のトップに立った人の会見は余りにお粗末で、役職を背負って会見に臨みながら、これは私ごとと持論を展開したのはビックリしました。

昨日は昨日で内閣補佐官なる方が投稿した動画サイトでの「米批判」を撤回したというニュースがあり、官房長官が個人的な批判は控えるようにと述べたといわれています。

まあこの国のトップも私的といっておきながら、記帳には内○総○大臣○部と書いたとか・・・

いったいこの国は公と私の区別もつかなくなったのかと・・・

Th_645 個人レベルでも例えば電車内での化粧や大声での電話などは、本来他人に見られたり聞かれてはいけない、ある意味最低限のマナーとして「私」であり、「公」に持ち込んではいけないように考えます。

選挙で選ばれたり、国民の税金でなっている機関で肩書きをもった職員の場合は「私」はあり得ないことです。もし私的な話をするのであれば役職を辞してから発言すべきことなのです。 公人は「公共の利益」を優先し、正義の基準に照らし合わせて言葉を慎重に選びながら発言をしなければならないと思います。

公人が口が軽くては困りますし、簡単に撤回するような内容なら初めから口にしなければいいことなのです。・・・・weep

ただ何となく公的な発言が重みのあるように考えてしまうのですが、一人の人間として見る場合は「公的な発言」も「私的な発言」も同じ重さと思えます。もし公と私の発言があまりに解離してしまえばその人への不信感に繋がると思うのです。

公と私の使い分けは難しいのですが、いつでも誠実に生きて行きたいです。

2014年2月17日 (月)

小さなことの積み重ね

今年も二ヶ月近く経ったのに、だらだらと仕事をしている私がいます。

「少年よ大志を抱け」はすごく有名で大切な言葉です。この言葉は今ある現実に満足せず、人類が進歩するうえで原動力になる思想だと思います。しかし凡人の私にとって若い時からインパクトのある言葉ではありませんでした。クラーク先生の教えを否定しているわけではありません。人の生き方や目標はさまざまだと思っていたからなのです。

Th_img_0622 私は才能や先見の明もないので、目の前にあることを確実にコツコツと実行することがなにより大切だと思い日々生きています。毎日毎日同じ繰り返し・・・私の様な人生はつまらないと思う人が多いと思います。 

だた季節が巡りいく中で、他人から見ると同じことを行っているようにみえても、私の中では、それなりに季節を感じ、感動したり感激したり、悔し涙を流していて変化も結構あるのです。

変化のない単調な生活に飽き飽きし、ダイナミックな人生に魅力を感じる方も多いと思います。大きなことを打ち上げ花火のように上げてもその後がなければ一瞬輝いただけで、その後には暗闇しか残らない気がします。

「継続は力なり」・・・大切な言葉です。

人の歩みはそれぞれ歩幅が違います。でもコツコツと1歩ずつ前を向いて歩めばいつかはどんなに遠くても目標に近づいていくのだと思うのです。最終的に目標に届くかどうかわかりません。それでも一歩踏み出せば少なくとも一歩は目標に近づいているのです。

日々の生活の中で、その繰り返しが当たり前のようになり、自分の習慣として身につけていくことは大切だと思います。 だらだらの生活習慣とコツコツの生活習慣では知らぬ間に次第に大きな差となり私達自身の評価にも繋がるのだと思うのです。

凡人は凡人なりにコツコツ歩んでいければ「きっといいこともあるさ」なんて考えて今を乗り越えていきたいのです。頑張ろうっと!scissors

(クラーク博士の最初の「 Boys, be ambitious.」が抜き取られて強調されていますが、続く文面があって初めてその意志が伝わる様な気がします。

Boys, be ambitious.
            Be ambitious not for money or for selfish aggrandizement,
            not for that evanescent thing which men call fame.
            Be ambitious for the attainment of all that a man ought to be.
            少年よ 大志を抱け!
            お金のためではなく、私欲のためでもなく、
            名声という空虚な志のためでもなく、
          人はいかにあるべきか、その道を全うするために、大志を抱け)

2014年2月12日 (水)

血圧の変動に注意

今日のFMレキオは高血圧について話をしました。ブログでは血圧の変動に絞って記載してみます。

私達の血圧は常に変動していることをご存じでしょうか。 よく外来などで血圧を計りそれがいつもより10(mmHg)上がったと心配される方がいますが、血圧はその状況により変化します。

1日における大まかな変化としては、起床後動き出したときが一番高くなり、徐々に低下し安定し、夜間就眠時が一番低くなります。これを血圧の日内変動と呼んでいます。また色々な日常活動や肉体的・精神的なストレスでも刻々と血圧は変動します。

Th_ 特に冬場のトイレは血圧の変動が激しくなり注意が必要です。日本のトイレは居住空間の室内より寒い状態となっていることが多く、人は急に寒さに曝されると血圧が上昇します。お風呂場の脱衣所も同様です。    

そして排便時には腹圧をかけますので血圧が上昇してしまいます。おおよその方で血圧が20〜30上昇しますし、中には60近く上昇する方もいますので注意が必要となります。 全く血圧の変動なしでは行えませんが、トイレを暖め、腹圧のかかりにくい洋式トイレを利用することで変動幅を抑えられます。 余り力まなくても便が出るように日頃から便秘をしないように心がける必要もあります。 

特に夜中のトイレは寒冷刺激に加えて、寝た状態から起き上がることで更に急激に血圧が上昇します。 日頃より血圧の高い方や心臓や脳卒中などの持病を持っている方が心臓に負担がかったり、動脈の解離が起きたり、脳出血などが発症してトイレで倒れるケースも多いのです。

同じようなメカニズムですが、排尿を我慢する場合、膀胱が拡張するのため腹圧が上昇し、尿意を我慢することで更に血圧が上昇します。この様な状況で今度はトイレで排尿を済ませると腹圧が減少し、楽になるため一気に血圧が急激に下がります。この血圧の変動が失神の原因になり、排尿後トイレで意識を失い倒れてしまうこともあるのです。

冬場は血圧の変動が激しいので注意していきましょうannoy

2014年2月10日 (月)

仰げば尊し

卒業シーズンに入り、若い世代の卒業式には「仰げば尊し」のような歌はもう唄われることはないのだろうと友人と話をしていました。
考えてみれば自分の卒業の時も歌われなかったような気がします(あまり記憶が定かではありません)。

この2〜3ヶ月は色々と仕事が多く、土日もなかなか時間が取れない状況で、オリンピックが始まったというのにテレビを見ることが殆どありません。忙しければ忙しい程、多くの方のブログに癒され、ねる前に少しギターを弾くのが唯一のストレス発散になっています。

ギターの本の中に昔の唱歌があり久々に目を通すと、なんと素晴らしい歌詞なのかと気づかされることが多々あります。
やっとこの歳になって、日本語の美しさや奥深さを少し知ることが出来るようになったのかと遅ればせながら思うのです。

さてタイトルの「仰げば尊し」に戻るのですが、卒業ソングはやはり良い曲が多いと思いますし、たまに若い人達と話す中で素敵な卒業ソングを教えて貰うこともあります。 

昔小学校の頃、素晴らしい曲を唄っていることに気づかないまま、それこそ暗記したまま歌った曲がこの年になって新たな感動として蘇って来ています。 現代の風潮のように子供の身の丈に合った歌だけを教えるのでなく、その時に理解出来なくても良質な歌や歌詞を覚えさせるのも悪いことではないのかと思っています。 

今はグローバルの社会を乗り切るため、生きた英語力が必要とのことで小学校の低学年から英語教育がスタートしています。しかしそれより先に正しい国語力を身に付け、考える習慣をつけることがこれからのグローバル社会を生き残ることにつながるのでないかと思うのです。

「仰げば尊し」のギター弾き語りをしてみました。いつものように一発撮りですのでミスタッチもありますが、よろしければお聞き下さい。たまには昔の歌もよいのかも知れません。

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2014年2月 5日 (水)

肺炎について

今日のFMレキオは冬場に多い肺炎について話をしました。

抗生物質やワクチンや抗インフルエンザ薬が開発されてたとはいっても肺炎は未だに日本人の死因の3位にあります(平成23年の統計で癌、心疾患、肺炎、脳卒中の順)。

冬場のいわゆる風邪や感染性肺炎の原因はウイルスよる場合と細菌によるものが主です。 私達は当然息をしますので、空気中にある細菌やウイルスも一緒に肺の中に入ってきます。その時病原微生物は呼吸器の粘膜に取り付いて炎症を起こして病気を発症させてしまいます。

Th_ ただ私達の体も黙って微生物の侵入を許している訳ではありません。息を吸った空気中にあるゴミなどの物質や細菌、ウイルスなどを、鼻毛や鼻の粘膜、のどの粘膜で大きな粒子を捕えます。 そこで捕えられなかった小さなものが気管に入ると、咳をして勢いよく外へ出してしまいます。更に奥に進むと気管支に分かれてゆき、その気管支の表面には繊毛と言う顕微鏡でしか見えないような毛が無数に並んでいて、細かな粒子を捕らえることが出来ます。それだけでは無くなんとその毛は1秒間に15回というスピードで動いて、気管の奥から外の方に痰と一緒に追い出します。凄い排除システムが備わっているのです。まさに驚異の世界ですhappy01

さて話を戻して肺炎の話をします。解りやすいように図を書いてみました。病原微生物が空気から入ってきてまず炎症を起こすのは殆どは上気道と言われる場所で起こります。一般的に風邪と言っているのはこの部分の炎症で上気道炎と呼んでいます(細かく言うと咽頭炎、扁桃炎、喉頭炎と分ける場合もありますが、ひっくるめて上気道炎(風邪)で構わないと思います;呼吸器の専門の先生に怒られそうですが・・・)

更に上気道を越えて気管や気管支まで炎症が及ぶと気管支炎の状態となります。気管支炎になると喘息の方のようにゼーゼーやヒューヒューといった気管支の狭窄音が出現することがあり、一般的に咳がひどくなり、高熱や息苦しさも出現してきます。

更に炎症が肺の実質の酸素交換をする肺胞まで及ぶと肺炎と言うことになります。これがなぜ重症かというと、上気道炎、気管支炎は空気の通り道の炎症ですが肺炎は肺実質(肺胞)そのものが破壊されますので、高熱、咳、痰が続き、体に酸素を取り入れることが出来なくなります。そのため呼吸困難となり心臓にも負担がかかり、特に高齢者では亡くなる確立が高くなります。胸膜の近くまで炎症が波及すると胸痛も出現するようになります。肺炎は現在でも日本人の死亡の原因の第3位となっている重篤な病態です。たかが風邪されど風邪といわれる所以です。

冬場の呼吸器感染の8〜9割はウイルスによるものですので、自己免疫を落とさないように無理をせず、手洗いうがいで防いでいきましょうpunch 。風邪をひいたら無理は禁物ですね。

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