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2013年11月11日 (月)

薬のネット販売

経済界のことはわかりませんが、政府の会議の委員を務める方が自分の主張が通らず辞める辞めないの話が出ているようです。

このニュースをみて、聞き捨てならないのは「医師の処方した薬は安全だから医師が処方するのだと」・・・その様な発言がありました。これには看過できず反応してしまいました。

A1180_007518 私は日々医療を行っていて薬の効果や副作用、多剤併用による薬の相互作用など難しくて分からないことが多いと感じているのです。  添付文書などで副作用や相互作用を読んで薬を処方するのですが、生身の人間を扱う訳ですから薬疹や肝機能、腎機能障害などあらゆることが起こる可能性があります。 ですから新しくお薬を出す時など飲んでいて気分や体調が悪くなったらいつでも来院して下さいと話をしています。

薬には効果と副作用が常に存在しているのです(当然薬効の方が副作用をはるかに上回っているから薬として成り立つのですが・・)。 劇薬などはネットだけのやりとりだけでは流通経路に不備があった場合直ぐはチェック機能が働かず闇から闇へ売買される可能性も否定出来ません(後で間違っていても既に流通して服用していることが高いのです)。

企業経営では素晴らしい方と思いますが、薬については何も知らない素人です。 私から見たら国民の健康のためではなくて自身のビジネス拡大のチャンスを阻まれたための発言としか思えません。

それともうひとつ気になることがあるのです。それは、どのような人であっても、いちど役職を引き受けたら、自分にとって不利益で納得できないことがあったとしても、自身も会議のメンバーの1人でしかないことを承知しないといけないのではないかと思うのです。 Th_128 自身の会社以外でも自分がトップで独断で決定できると勘違いしてしまっているのではないかと心配です。 自分の意見が取り入れられないなら「や〜める」では子供と一緒です。

自分の意見を持つことは必要ですが、皆を説得できるまでは譲ることもこの世には必要ではないでしょうか? 特に自分の専門以外ではその専門家の意見を拝聴し自分の意見を考え直す心の広さが必要でなないかと・・・心の狭い私の反省も込めて考えてしまったのです。

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医療」カテゴリの記事

コメント

omoromachi様 こんにちは^^
抗生物質の副作用で発疹が出たり 激しい腹痛が起きたり
腸管出血したり胃痛が始まったりと 悩まされ続けています。
風邪や何かの炎症で病院に行った時には、医師に必ず伝えます。

33才の12月28日に鼻風邪状態だったので、耳鼻科に行きエンピナースを処方されました。
その夜から 下半身に発疹が出始めて 痛みは無いので私が5時間運転して 夫の里に帰郷しました。
24人分のおせち作りに頑張りましたが、とうとう31日には足全体が真っ赤になりました。
それでも 頑張って長男の嫁として両親と4姉妹の家族全員の為に正月5日まで働き
こちらに戻って皮膚科に行くと即刻入院になりました。
夫は先生から「奥様を殺す気ですか!どんなストレスを与えたのですか!」と退院後に私に怒った顔で話してくれました。私が悪いといわんばかりでしたが
絶対安静で3ヶ月の入院でした。子供が3歳と5歳で幼く面倒は私の母に頼みました。
その副作用から次々に病気が始まったみたいです。
腎臓もその時にやられていたようです。
国や製薬会社や経済界や医師会の方々は 私のような副作用で人生が思うように行き難くなる人が多々いることを どのようにお考えなのか・・・・。
長期の休みに入る年末年始は、新しい薬は頂かないようにしています。
薬のネット販売なんて恐ろしくて・・・副作用は自己責任なんですね。
今の私には、医師会 製薬会社 審議会・・やってることが信じられません。
人の命をどのようにお考えなのか 身内が私のようになったら考えるのでしょうか。
と まあ この世で起きることは いろいろと大変です。
すべて経験するために生まれたのですけど良心に沿って生きて生きたいですね

omoromachi様、はじめまして。貴院のホームページよりこのブログを知ることが出来ました。とても話題性にとんでおり、病気に関する記述やイラストもありとても勉強になります。

私は長崎県で薬剤師をしていますので、日頃からネット販売の危うさを危惧しています。一般薬であっても重大な副作用が出る場合もあります。殆どの一般薬はネットで販売が可能ですのに副作用や効果が強い薬剤のみ規制としてもネット社会には逆行とは思えないのですが、如何でしょう。

omoromachi様が仰っているように国民の健康のためには規制しなければならない薬品もあると思います。

薬剤師としてこの様なご意見を発信して頂けたことを感謝致します。

これからのご活躍お祈り致します。

2013/11/11:miyaakino

愛様、こんばんは。
ご病気や薬の副作用で随分ご苦労なさいましたね。
医療において患者さんを苦しませようとは誰も思っていません。しかしいつでも不幸な出来事が起こる可能性があります。人為的なミスとかではなくて、防ぎようのないことがあるのです。 薬によるショックであったり、薬疹などはある一定の確率で起こりえることなのです。 

医療の世界では絶対的な確実性はありません。いつももしもの時はとのことを考えながら治療を行いますし、手術などに臨むにしても最悪の事態を想定しながら入って行きます。

ネットで全ての処方を解禁するのであれば不測の事態に対して会社がどう対応するのか責任をとるのかを明確にしなければならないと思うのです。 売るだけ売って、「もし副作用が出たらお近くの医師にお尋ね下さい」的ないい加減なことでは駄目だと思うのです。

予期せぬ事態は医療側にも患者側にも不幸です。その時にしっかりと国が医療者も患者さんも守ってくれる仕組みが欲しいのです。

色々なご苦労をなされた愛様が前向きに生きていらっしゃるのは凄いなと改めて感心しています。

わたしもこのニュースを聞いて(ニュースはあまり見ないので、人が見ているのが耳に入ってきた)、えっとビックリしました。薬とは縁のない生活をしていましたが、数年前から薬を飲み続けなければならなくなりました。もちろんかかりつけの先生に処方してもらって飲んでいますが、先生は慎重に薬の副作用や体調の変化はないか聞かれます。口から体の中に入れる人間が作ったもので体の何かに作用するように作られたものです。自然食物でないものです。どんな副作用があるか専門家に見てもらわなければ怖くて常用できません。薬というものをネットで販売するのはおかしいと思っていました。何のために専門家がいて、その人たちがあれだけ慎重にしているのに、素人が知ったかぶりして安易に薬を飲むことは恐ろしいと思いました。
なんでもかんでも規制緩和といいい、家の玄関の戸は開けおくように、入る人を規制してはいけない。「うちは規制していませんよ泥棒に入ってください。何を持って行ってもいいですよ」と言いなさいっているみたいですね。
わたしは食品の規制緩和も恐いと思います。日本は安全な国でなくなってきそうです。

miyaakino様、はじめまして。わざわざコメントして頂き恐縮です。 薬剤師さんなのですね。 私は薬剤について知識不足で難しく、いつも薬局のドアと叩いて教えてもらっています。

仰るとおり一般薬でも重大な事態が起こることがありますし、劇薬に関しては更に容量用法を充分にご理解頂かなければ処方が難しいですね。 

薬剤師さんですのでお解りのように、ネット販売で病院の処方箋料が減るわけではないし薬剤師さんが困るわけでもありませんね。経営の為ではなく、いろいろなチェック機能が働かないのが困るわけです。それを規制と捕らえて自由に出来ないことへの範疇には入れて欲しくありません。

薬が何処で作られ(偽造品がでる可能性もあり)どのルートでどのように販売されているのか、劇薬が闇から闇へと売買され犯罪に使われないのかなど、まず販売を解禁する前にもっと安全装置をどのようにするのかを議論して欲しいと思います。

このブログにいらして頂いて有り難うございます。これからもよろしくお願い致します。

はるか様、こんばんは。
よかったです。私が感じていたことと同じで・・

薬を全てネット販売するのならどの点に注意が必要で、もしも副作用が起こった場合にどうするか、誤記入がおきた場合、容量を間違えた場合などどのように対応するのかを議論するのが先ではないでしょうか。

食の安全に関しても同じです。規制緩和と称してこれまで国が定めていた添加物や農薬の種類、残量などわざわざ外国が日本に輸入できるように基準を緩和しようともくろんでいます。

今の日本は国民の安全より一部の人への優遇処置を優先にしていく傾向にあるのではないかと思いますし、そのことに危機感を覚えてしまいます。

私も薬のネット販売は容易に認めるべきでないと思っています。
私自身は余程のことがない限り、なるべく薬は飲まない様にしています。
楽天社長の態度は、儲け主義のビジネスマン根性丸出しでとても醜く見えます。

島桜様、こんばんは。
 
医療をしている人間にとっては効果があるということはその反面副作用もあるのだと認識しながら処方を出しています。

現時点で多くの一般薬はネット販売可能となっていますがやはり副作用のあるもの精神的な作用のあるのは過剰投与で怖いことがあります。 その一部の制限も許せないような発言はあまりに身勝手な気が致しました。

自分の企業の業績だけでなく国民の安全も考えて欲しいと思いますね。自分の考えで提案発言するのは委員のメンバーして当然と思いますが、これが受け入れなければ辞めると言う事は可笑しいような気がしています。折角の逸材ですが大物になれないのではと心配します。

コメントありがとうございます。これからもよろしくお願い致します。

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