ヘイトスピーチを悲しむ
私が1番嫌いなものに「ヘイトスピーチ」があります。私達は色々な違いを持っています。多様性こそ人間の財産
なのです。 私達ひとりひとりが人種、民族、国籍、年齢、性別、障害、宗教、思想、職業などに違いがあります。 ひとりひとりがかけがえのない世界にただひとつの大切な存在です。
公序良俗に反しない限り表現の自由は担保されなければなりません。それは少なくとも生まれながら変えることが出来ない事柄(国、民族、人種、性別(一部変えられますが)、容姿)やその後獲得した宗教、思想、職業に関して個人を対象に攻撃、それも全く根拠のない差別的な汚い表現で罵倒するような攻撃は「表現の自由から」逸脱し断じて許してはなりません。
体制や組織に対して自分の良心・思想と違うことで非難することは、自己表現として認可されなければならないでしょう。しかし体制は憎んでも個人を攻撃対象にすべきではありません。
世界的な傾向として社会が混乱したり、経済格差が出現した時に責任を転嫁したいがために異なる少数派を攻撃対象にすることが多々あります。
しかしそれは不満のはけ口でしかありません。単に自分の中のもやもやした怒りをぶつける対象を見いだそうとしているだけなのです。 その様な仲間が増えていくとそれが正しいと思い込んでしまうケースが増えてきます。これが実は怖いことです。
ヘイトスピーチは表現の自由には当てはまりません。犯罪予告であり脅迫ですので、本来は早めに芽を摘み取らなければならないのです。 エスカレートして人を傷つけても良いのだという正当性を身につける前に諭さないといけないのです。
左翼的、右翼的な問題ではなくて本来自分の主義・主張と異なる場合に抗議の対象となるのは組織や国です。個人に向けるべきではありません。 私は沖縄への基地の集中偏在を異常だと思いますし、人間として平等でない日米地位協定もいやです。ですが基地に勤務する人に対して非難しようとは思いません。みんな私達と同じように生活の糧を得るために働いているのです。
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的を射たご意見に、頷きながら読ませていただきました。
「ヘイト〝スピーチ〟」などという言葉で、あたかも言論の自由かのように
勘違いされるのかもしれませんが(意図的な勘違いも含め)、
悪質な悪口や差別、侮辱や攻撃に他なりませんよね。
ましてや、自らが変えることのできない特質を攻撃し罵倒するなど、
小学生の子供にでも、してはならないと教え諭すようなことです。
沖縄からの視点も、興味深く考えさせられます。
投稿: hanano | 2013年10月14日 (月) 11時48分
hanano様、こんにちは。
ヘイトスピーチは少しも理論的でなく人として使ってはいけないような言葉を怒鳴り立てることです。
この様な言葉を子供達が聞いたら大人になってもこの種の発言が許されると勘違いしてしまうことも心配です。
子供は最初は単純に見た通りのことを発すると思います。しかし周りの大人達がこの様なことは言ってはいけないと諭して成長していくのですね。そして目に見えない人の優しさや愛情を感じることが出来るようになると思うのです。
沖縄に関しては日本の矛盾が凝縮された部分があります。単に青い空と青い海があるわけではないのですね。
この小さな島には色々と考えさせてくれる問題がいっぱいです。
投稿: omoromachi | 2013年10月14日 (月) 13時08分
私もヘイトスピーチ大嫌いです。
omoromachi様の文面納得しながら
読み進めることが出来ます。
本来その様な言葉に対して拒否反応を
しめるのが当たり前のことだと思いますね。
ヘイトスピーチは犯罪であり脅迫であること、
思想の問題でなくて人権の問題なのだと
教えて貰いました。
omoromachi様が小さな沖縄から
世界を普遍的に見ているのかと改めて
思います。 為になりました。
投稿: ツクシンボ | 2013年10月14日 (月) 20時21分
ツクシンボ様、こんばんは。
ヘイトスピーチを好きな方は殆どいないと思います。それでもその様な光景が日常化することに怖さを感じるのです。
何日か前の新聞に那覇市長が東京に上京した時に「中国のスパイ、琉球人出て行け」と発言されて嫌な予感がしたことが書かれてありました。
ブログにも書きましたが左翼、右翼の問題ではなくて人権の問題です。人権を軽視する社会になって欲しくないですね。
投稿: omoromachi | 2013年10月14日 (月) 21時03分
はじめまして、早坂と申します。
坂庭省悟さんが好きで
(歳がばれますけど)
omoromachiさんのyou-tubeの
「初恋」を聴かせて貰いました
ギターも歌声も優しく素敵で、
そこからこのブログを知りました
私もヘイトスピーチは
生理的に受け付けません
何となく沖縄の複雑な事情が
読み取れました
ブログは内容も
多彩で、写真も綺麗です
これからも読ませて
頂きます
投稿: 省悟ファン | 2013年10月16日 (水) 00時35分
早坂様、こんばんは。
そうですか、坂庭省悟さんのファンなのですね。私はアイリッシュの「サリーガーデン」を検索していて、偶然坂庭さんを知りました。後で「花嫁」の作曲も坂庭さんと知ってビックリしました。 ですので私の方はファン暦は非常に浅いです
沖縄は色々なことを考えさせてくれる話題が豊富です(良い意味でも悪い意味でも)
つたないブログですがよろしければお立ち寄り下さい。
ありがとうございました。今度ともよろしくお願いいたします
投稿: omoromachi | 2013年10月16日 (水) 00時59分
omoromachi様、こんばんは。ヘイトスピーチのこと書いていただいてありがとうございます。こんなことが今の日本で起きていること自体時代錯誤で日本の恥だと思います。関東大震災のとき罪もない朝鮮の人たちがこのような差別的な扱いで生命を奪われました。阪神淡路大震災のとき、そのような動きを恐れた人もありました。しかしそんなことをする者はいませんでした。ところが今になって聞くに堪えない言葉の暴力で人を貶めていることに恐怖を感じていました。以前にヘイトスピーチに立ち向かった若い人の記事も読みました。悪いことは悪いときちんと取り締まってほしいものです。こんなことを許しているのは、言論の自由を取り締まる口実にしようと企てていると見られてもしかたないです。ヘイトスピーチと言論の自由とはまったく関係ないことです。彼らのやっていることはまったく人権に反することだと思います。
投稿: はるか | 2013年10月16日 (水) 17時36分
はるか様、こんばんは。
ヘイトスピーチに関しては言論の自由の域ではありませんね。 言論の自由とは少なくともちゃんと資料を調べ、理路整然と言葉での論戦をすることを保証する上に成り立ちます。 脅迫や脅しではなくて相手の言い分も聞き入れ、自分の主張も展開する。これが当たり前のことです。 そしていつでも自分が言われる立場になった時のことも考えて行動を起こすべきでしょうね。
ストーカー行為やヘイトスピーチなど一方的な考えが次第に正しいと思い込みエスカレートするのが怖いことだと思います。 ヘイトスピーチと言論の自由は基本的な考えが違う次元のものたど思いますね。
投稿: omoromachi | 2013年10月16日 (水) 20時53分