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2013年7月

2013年7月29日 (月)

名前も知らない素晴らしい人々

不安感の強い現代社会のせいか、自己啓発本が沢山出版され、どのように輝やいて(あるいは人を押しのけて)トップとなってゆくのか、どのように成功してお金持ちになるのかというヒントを沢山書いてあります。 私は根気がなくてそのような本を最後まで読み通すことが出来ませんでした。本当に社会的にトップに立ったり、あるいはお金持ちの人が人として優れているのかどうかと思ってしまいます。

若い頃に、沖縄の小さな離島を旅したことがありました。Photo1_71

そこで出逢った名も知らないおじいさん、おばあさんがとても素敵だったのです。 

恐らく東京、ニューヨーク、パリなどに出かけたこともなく、最新の機器とも無縁の方だったと思います(これは私のかってな想像で実際は違うのかも知れません・・)。 

でも深いシワの向こうに人をもてなしてくれる笑顔、そして厳しい島の環境で暮らしていける術を身につけた最高の方々でした。 

おじいさんが、「あんた学生さんね〜、私は無学だからなんにもわからんさ〜」と言われたことを憶えています。 

全く無知なのは私の方で、そのおじいさんは小さな島で、畑をやり、漁に出かけ、立派に家族を支えて来たのです。 私などは1日も1人では島で生きていけません。

この世には名も知らない素晴らしい人々が沢山いるのです。安部総理やオバマ大統領と対比しても全く遜色ない偉大な方々がひっそりと暮らしているのです。

その島で感動し、頭が下がった思い出は30年以上たった今も私の心の中のとても大切な記憶です。

2013年7月27日 (土)

今週の生け花(平成25年7月第4週)

沖縄は暑い日が続いていますが、日本各地で急な豪雨による災害もあって梅雨の最後の落ち着かない気候が続いているようですね。

今週も病院の2階にお花が飾られています。赤い水盤の上に飾られた花材がTh_img_0268緑や白が多いせいでしょうか少し落ち着いた感じがします。

初登場のとくさ(木賊)がいい感じです。 細長いワイヤーのようなトクサですが、筋と筋の間を折り曲げて全体が膨張しないようにアンカーのような働きをしています。ワイヤー状ですが、やはり金属とは違う温かみがあります。
トクサは私にはなじみはなかったのですが、南国には自生せず北の花材のようですね。 でも面白かったのは「砥草」とも書くそうでその茎の表皮細胞にケイ酸が蓄積して硬くざらざらで砥石のように研磨に使うことができるとのことです。研ぎ草から砥草(とくさ)の名前になったとも書いてありました。 飾り終えたら自分の爪でも研いでみようかと狙っています

Th_img_0270 そしてテッポウユリの白さが美しいです。百合の仲間は日本に何種類か自生しているようです。この百合は沖縄に自生もしていて、ゴールデンウィーク頃によく見かける花です。とても香りが良いので私も好きです。

鉄砲百合」ですのでなにか飛び出すのではと物騒で心配になります。この百合は筒の部分が他の百合より長くて、昔の先込め銃(ラッパ銃)から名前の由来しているとのことです。

私はこれまで百合の内部をジックリと見たことがなかったのですが、写真を撮ることで新たな発見がありました。花弁が6個あり同じ数だけ「雄しべ」あること。「雄しべ」は6個なのに「雌しべ」は女王様の様に真ん中に1個だけ。  こんな綺麗な花を見ながら私の頭の中では「綺麗な雌を射止めるには雄は苦労するのだと・・・人間社会も一緒じゃないかなどと」・・・非常に俗世間ぽいことを考えたりしております  拡大して見ると雌しべの「ぷりぷり感」良い感じです・・・今週も変な説明となりました。生け花クラブの皆さんご勘弁を

<花材:とくさ、鉄砲百合、りんどう、鳴子百合、どうだんつつじ>

2013年7月20日 (土)

今週の生け花(平成25年7月第3週)

平成25年7月第3週の生け花の紹介です。 今週も2階の隅に生け花が飾られています。生け花クラブの皆さん有り難うございます。

沖縄はずっと晴れですが東北では局地的な豪雨で被害がでたようですね。皆様の所は大丈夫でしたでしょうか? それに猛暑で大変そうです。
                        Th_img_0246_2
さて今週の生け花です。花と言うより色が 際立っています。鮮やかですね。
ヒマワリがあると多くの場合はヒマワリの強烈な黄色に圧倒されてその他の花は存在感が薄れるのですが、今週は違います。空間に余裕があるためか紫や緑に白さらに黒と負けていません。

紫色のまっすぐ伸びるリアトリスが後方の左右に配置されて奥行きと安定感を出していますし、キキョウランの手前側を折ることで「折り鶴」のような印象を持ちました。

Th_img_0247 今日はヒマワリの横に咲く「ナデシコ」が小さいながら存在感を示しています。 ナデシコ・・・やはり思い浮かべるのはサッカーでしょうか。

まるでワールドカップの決勝戦での「なでしこジャパン」を見ているようです。

大柄な西欧の選手(ヒマワリ)に対してもジャパン(なでしこ)は負けていません

ソロ、モーガン、ワンバック選手に体格差で劣る澤、宮間、川澄選手の速い動きで同等の戦いを繰り広げての優勝でしたね・・・

まあそんな訳でお花と関係の無いところへと私の妄想は続くのでした 今週も変な解説「生け花クラブ」の皆さん、怒らないで下さいね

<花材:なでしこ、ヒマワリ、キキョウラン、リアトリス、玉シダ>

2013年7月17日 (水)

花嫁:坂庭省悟

以前、「初恋」という曲をブログとYou tubeにアップしました。アイルランド民謡のサリーガーデンを日本語で歌った曲が「初恋」という曲です。半年ほど前にこの曲を通して坂庭省悟さんを初めて知りました。唄もギターも凄く上手くこれから聞いてみたいと思ってたのですが、既に彼は10年前に癌で他界されていたのですね、享年53歳。若くして亡くなれたのですね、もったいないです、もっと聞きたかったです。

Th__2花嫁」という曲は1971年に「はしだのりひことクライマックス」が歌いヒットしましたので多くの方が覚えていらっしゃると思います。作詞は北山修さんで作詞が坂庭省悟さんと端田宣彦さんです。 坂庭省悟さんの作曲だったのです。初めて知りました。 彼が唄う「花嫁」を聞いた時、なんて優しい声でなんて心に響くのだろうと感じました。

作詞が北山修さんです。加藤和彦さんと一緒にザ・フォーク・クルセダーズで活躍しました。北山さんは精神科医で大学教授をなされた後退官され、今も色々と活躍されています。

花嫁は夜汽車に乗って嫁いで行くの」今ではあり得ません。夜汽車で嫁がせたら即離婚されます  

命かけて燃えた恋が結ばれる 帰れない何があっても心に誓うのそうです命をかけて恋するのです・・そして誓うのです・・

恋って何でしょう? 切ないもの、盲目的な感情、幸福感、絶望、一体感・・・1人1人がそれぞれの想いを描いて語れるはずですね。

考えると眠れなくなりそうなので、好きな人を感じるとセロトニンやらドーパミンやらアドレナリンなどの脳内物質がでて、生体反応として幸福感や動悸や呼吸困難などが出現し・・・などと医学的に考えようとしてもやはり眠れなくなりそうです。 皆様にも不眠への誘いです

昨日「花嫁」の弾き語りを録音してみました。 やはり上手くギター弾けませんし歌も歌えませんでした。 夢にうなされる覚悟でお聴き下さい

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2013年7月15日 (月)

格差の広がり

「景気が回復しているらしい」と報道されています。
Photo 日銀が市場にお金を印刷して出せばインフレが進み円安基調となり株価も上がるはずです。消費税の増税の前に、マンションをはじめ大きな買い物に対しては駆け込み特需もあるのだろうと考えます。

経団連を初め、日本のトップ企業の経営者がこぞって株価が上がり、需要が伸びそのことがひいては末端の賃金まで上がり全て上手くいく話をしています。 ニュースも沢山取り上げていますので、何となくそうなのかと思いたくもなります(当然ながらマスコミも企業ですのでNHKは政府の意向がかかるでしょうし、民間のマスコミは広告収入が増えることを期待して今の経済政策を正面切って批判することはないでしょう。その意味での中立は保たれていないと考えています:私の考えは間違いかも知れませんが、そう思っただけです)。 

しかし政府をはじめトップ企業の方は一般国民が賃金が上がって景気の回復を実感できるのはまだ先のことだと話しています。 何か説得力があり、納得してしましそうになります。

しかしそれは、全てがシナリオ通りに上手くいった時に限ります。 もしも途中で目標に達しなければどうなるのでしょう。 今世界はエジプトをはじめ大きな混乱の中にあり、世界中に不安定要因が存在します。

現在、大企業や国内外の投資家・資産家は株の含み益で儲かり更に所得を増やすはずです。生活必需品の消費税が増えても痛くも痒くもないはずです。  一般庶民はどうなるかというと上手くいって賃金が上がるはずですが、物価は上がり、消費税も増え実質今と変わらない生活水準となります。 

もしも経済政策が失敗すると、大企業はこの短期間で増やした財産を凍結(備蓄)し、不必要な人材は切り捨てるはずです。 多くの国民は給料も上がらないのに物価と消費税はあがり、非正規社員が増えるだけです。

素人の私から見ると政策でつくられたTh_oth035_t_2 バブルでは、成功しても失敗しても一部の資産家は損をせず備蓄を増やすはずです。そして資産家と庶民、大企業と中小企業、首都圏と地方の格差を広げただけにしかならないのではと考えてしまいます。

格差の広がりは社会を不安定にして、多くの人々が生活に追われ考える余裕もなくなるかも知れません。行き場を失うと自暴自棄となる方々が増えることが心配です。

もう一つ気になるのは急激な経済変動でファンドを始めとする海外の投資家が儲けた日本のお金は日本には戻ってこないことなのです。これも日本の勤勉な国民が働いて返すのでしょうね。経済の素人の私ですがどうも納得いかないのです。

2013年7月13日 (土)

今週の生け花(平成25年7月第2週)

沖縄は台風が近づき大変です。 それでTh_img_0235も今週 も2階の隠れ場所?にお花が生けられていました。嬉しいです

今週はユキヤナギと少しだけ見えるナルコユリのお陰で涼しげです。

今週の生け花は初登場トルコキキョウヒペリカムが存在感があり、初登場いきなりランクインみたいな感じです(昔、音楽番組のザ・ベストテンのぐるぐる回るランキング表を思い出しています・・・古い

トルコキキョウの名前の由来はキキョウに似たTh_img_0239 花形と蕾の形がイスラム教のモスクやトルコ人が頭に巻いているターバンに似ているから名前がついたとか・・・面白いですね。花言葉は「優美」「希望」「良い語らい」「清々しい美しさ」だそうです。白地に花先が淡い紫で確かに清々しく美しいです

ヒペリカムも可愛らしいです。食べちゃいたいほどです。 「食べたら美味しいかな〜」などと想像しますが、食べてしまったら生け花でなくなります。

もし2階の生け花の実が消えていたら私のお腹の中かも知れません。どうかお許しを(笑)

<花材:雪柳、ナルコユリ、トルコギキョウ、ヒペリカム>

2013年7月 7日 (日)

ロマンチックな七夕?

今日は七夕ですね。皆様も願い事されましたでしょうか?

七夕伝説の彦星と織り姫のロマンチックな年に1度Akinoannの再会を思い浮かべながら夜空を見上げたりします。

何年か前にラジオで話をしたことがあるのですが、織り姫と彦星の2人はどんな関係なのでしょう?   「遠距離恋愛の恋人同士」「幼なじみ」 いやいや既に婚姻届を出した「夫婦」 あるいは実は「赤の他人」 「不倫カップル」・・・・さて二人の関係はどうなんでしょう

七夕伝説は中国で生まれました。天空で一番偉い神様「天帝(てんてい)」には「織女(しょくじょ)」という娘がいて、日本では「織り姫」と呼んでいます。織女は神様たちの着物を織っており、評判も上々。そして天の川の対岸には毎日まじめに働く牛飼いの「牽牛(けんぎゅう)」が住んでいました(日本では彦星)。天帝は娘の織女と牽牛を引き合わせ結婚させます。 親の目にかなった夫婦の誕生でめでたしめでたしで終わるはずでした。

035 結婚生活はよっぽど楽しかったのか・・この辺りは「大人の事情なのか」細かいことは書いてないので判りませんが・・・結婚してからの二人は遊びまくり、織り姫は縫い物をせず、神様の着物はぼろぼろとなり、彦星は牛の世話をせず、牛は病気となってしまうのです。

天帝は怒って、二人を天の川の両岸に引き離してしまいます。今度は二人は悲しみのあまり何も手につかなくなります。そこで妥協案として毎日まじめに働くなら、1年に1回は逢わせてやろうとなったのです。 

天帝の見る目がなかったのか、結婚が人生を狂わせる程ある意味凄い出来事なのかを示すために七夕伝説は始まったのです。

この様な伝説から、次第に現代のようにロマンチックな物語となったのですから、短冊に願い事をしたくなります。 私も年を取ってもロマンチストでいたいなと思います。

病棟にも笹の葉が飾ってあって、患者さんや御家族そして看護師さんも願い事を短冊に書いていました。 ナースステーションで私も「可愛い彼女ができますように」と書こうかな〜と言ったら、皆から一斉に「却下」され没になりました 

夢と違い、現実は厳しいのです。

2013年7月 6日 (土)

今週の生け花(平成25年7月第1週)

7月に入り沖縄は長い長い夏を迎えています。 今週も生け花クラブの皆様が病院のいろんな場所に花を飾ってくれています。私達の病院には有り難いことに外来の案内やドック、病棟、フィットネス、医局など沢山の場所で生け花を観ることが出来ます。 ときには内階段で小さなコップの中に花が1輪飾られていたりすることもあり、見つけた時にはちょっぴり嬉しくなったりします。

今日もいつもの2階のコーナーに飾ってTh_img_0225 もらった花の紹介です。今週のお花も前回同様にスペースにぎりぎりです。

特に左手前にゴムロの枝が伸びているのが特徴です。 余りに飛躍しすぎて書くのも一瞬ためらったのですが、任侠の時代劇に出る「仁義を切る」のポーズに見えてしまいました・・私の発想はどうなっているのかと自分を疑ってしまうほどです

「腰を中腰に落として、右手の手の平を見せるように前に突き出す」あのポーズです。 お控えなさって・・・なんていうのですがね・・・これ以上書くと、どこの世界の人間か怪しまれるので話題をお花に戻します。

Th_img_0229_2 今日の花で存在感を示しているのはスカシユリです。僅かに赤褐色の斑点を持つ橙色の大きな花をが目立ちます。 

花被片の付け根付近がやや細く、隙間が見えることから「透かし百合」の和名があるそうですが、「透かし」ではなくて十分目立っているでしょうと言いたくもなります。

今週のお花瓶を前後配置することで立体感を出しています。ゾリダスタースプレーカーネーションが後方でひっそりと花を咲かせています。

<花材:ゴムロ、透かし百合、山桑、スプレーカーネーション、ソリダスター>

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