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2013年6月25日 (火)

救出の値段

今日手術の合間に食事をしながらテレビ Th_dsc08380_3 をつけたら、ヨット事故で救出した費用を自己負担させるべきかどうかのアンケートを行っていたのですね

この種の議論がテレビで放送されることに対して少しびっくりしました

色々なケースがあり議論がなされないといけないとは思います。

ヨットのことを知らない私ですので、今回の事故が単に無謀だったからかどうかは判りません。 しかし事故に遭った時、適切にSOSを発したと思います。SOSが出たら何の躊躇もなく可能な救出活動をしなければならないと思います(あのような荒波の中を救出出来たことはすごいことだと思います) 。 
助けてもらいたいなら、あるいは助けたからその費用を取るというのはおかしいと思うのです。 民間の保険もありますが、それはプラスαであって、命を救うためにかかった費用ではないと思うのです。 

この様なことも想定して私達はそもそも保険を納めています。税金です。税金が日本人の保険代わりではおかしいのでしょうか? 

今回のような出来事で、私は日本に生まれて、日本人で良かったと思うのです(洋上飛行艇の技術力も世界一ですし、自衛隊の救出活動やチームワークも最高だと、嬉しくなります)

Photo_2 自己責任を前面にだすと、何をするにも民間の保険をかけなければ怖くなります。 車で事故を起こしたとしますと殆どは自己責任(スピード違反、ハンドル操作のミス、不注意運転、整備不良)に問われるはずです。 瀕死の重傷を負えば救急隊が駆けつけ、レスキュウーが行われ、離島ならばヘリの要請もあるかもしれません。 

船で釣りを楽しんだ時、キャンプをした時、ハイキングでハチに刺されショックになった時など、日常生活以外の活動で危険は身近に潜んでいます。 スポーツをして脱水になって倒れる場合もあるかもしれません。 そのようなことも「スポーツをしなかったら起きないこと」で、ある意味自己責任を問われます。

私達は自分の意志で何も出来なくなります。

まあ、台風の時にウインドサーフィンに出かけたり、猛スピードで事故を起こしたりするする時の費用も税金と考えると疑問は残りますが・・・

しかし、どんなことがあっても命を救うことへの躊躇はあってはならないと思います。 この種の議論がでたとしても、日本の国で日本で生まれて良かったと思えたら幸せではないでしょうか

本来、幸せのための税金ですから・・・

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コメント

omoromachi さん 先般私も考えて見たのですが、救助に異論はまったくないですが、自己負担もあって、受益者負担の概念を入れてもいいような気がしています。それで、健康保険的な考えを取り入れることができないかと思いました。ご専門でしょうけど、患者の救済はもちろんですが、救急車等も無料ではなく、自己負担があってもいいかと思っていますので・・・。(私も搬送してもらいましたが・・・)

日本は、いい制度をもった安心して暮らせる国だと思います。

ヒデさん、コメントありがとうございました。

私が少し引っ掛かったのは、民間でも一応公共の電波放送ですので、テレビでこのような事故の救出にはこれほど沢山の費用がかかります。この様な状況になったのは当事者が悪いのであって、これを税金で払うのは如何なものか的な誘導があるように思えた点なのです。

もしも、生死に関わる状況において救急の費用を自己負担でとなると少し怖いような気がしましたのでブログに書きました。

実際の医療現場でも本当は救急車を必要としない方もいてモラルの低下を感じることもあります。その人達のために本当の救急に時間がかかったりと制度上の問題も指摘されています。

救急車はタクシーではありませんので、この様な利用の方には受益者負担を願いたいところでもあります。 
ただこの線引きをどのようにするかは現実問題として難しいことが予想されます。

今回の海難事故とタクシー代わりに救急車を使う場合とでは少し議論を分けて考えた方がよい時期に来ているかも知れませんね。

私が大動脈乖離を発症した時 救急車で運ばれ 適切な処置が施されたから
助かったのだと 日本の救急車と病院の連携治療に感謝しています。
もしタクシーだったら 車の中で意識を失い どんどん乖離が進んでいって命の危険にさらされたと思います。
日本のこの時代に生まれていなかったら・・・あるいは心臓専門病院が無い田舎や離島に住んでいたら どうなっていたでしょうか。
ドクターヘリというものがありますが あれは自己負担ですか?
山岳で遭難した場合 ヘリが出て救出する時 100万単位のお金が掛かるそうです。
税金を沢山払ってる文明国だから 安心して住むことが出来るのですが、なかなか
難しい問題ですね。
車の保険は無制限で最高額保障に加入してますが 自己責任も最近の日本人には必要なことでは無いかと思っています。
アメリカで10年間暮らした 日本の女医(心理学)先生の本に「日本人は安全バイアスのレベルが低い」と書いてます。
想定外というものに対する気持ちが、平和ボケした最近の日本人に無くなっているのではということです。(病気に対しても 自分は大丈夫と根拠の無い自信がありますね)
最高の安全対策をしていても自然は突然猛威をふるうので 遊行の時は最悪の事態を考えて ある意味自己責任で何らかの高額保障に加入しなければいけないと思います。

愛様、こんばんは。

愛さんも大変なことがあったのですね。 救急の医療を維持するには沢山の費用や情熱を持って支えている医療や消防などの関係機関が必要です。

今回のことは救急医療や遭難あるいは予期しない事故が発生した場合、あるいはもう少し深く掘り下げて国民の命を国がどのようにするのかを問いかけているのだと思うのです。

無謀な冒険や危険が高い旅行の場合は任意の保険を考えなといけないのは確かだと思います。

ただ、自己責任という安易な方向に向かうと取り返しがつかなくなるのではないかとも考えます(モラルが低く、ただなら何でも使ってやろう的な人のことはここでは対象から省いて考えますね)。

極端な例をあげると、慎ましい生活をしながらやっと家族で離島に旅行に出かけたしましょう。そこで海難事故や予期せぬ病気になったとします。
今回、議論になったヨット事故と同じような事態になるかも知れません。 その費用はどれ程でしょうか? この家族が一生払えない値段かも知れません。 その様なことを考えて、あらかじめ任意の保険に入る方はどれ程いるのでしょうか 

国は国民を守る義務があります。もしも自国民が緊急事態になった時、その命を救うためには費用に関係無く出来る限りのことをしなければならないと思うのです。その為に私達はこの国に住んで税金を払っていうのだと思いますし、国民の1人として支援したいと考えます。

自己責任論だけが先行するとモラルの低下と共に他人を助けるために税金を払いたくないと言う考え方が横行するような危惧を持ってしまいます。

それこそ安心を掴むために任意の保険に入ることはもちろんよいことだと思っています。

長くなりましたが、愛さんのコメントの中から沢山学ばせて貰いました。ありがとうございます。

ありがとうございました。
今回の癌手術・放射線治療の総費用は300万くらいでしたが
世界に類を見ない 国民皆保険制度の日本で その恩恵に与りました。
高額医療制度もあり 支出は数十万円で済みました。
安全神話のある日本は「命も 安全である」「安心して住める国」だと思っています。
しかし その事が 幻想であるということを 多くの日本人は知りません。
どれくらいの人が「万が一」を想定して生きているのか?
夫は海外出張(学会)で世界中に出かけてきますが、その度に多額の保険を残った家族の為にかけてくれます。外国では自分の命は自分で守るのが原則のようです。
日本国内では やはり 安心して行動するのでしょうね。
考え出したら切りの無い迷い道に入っていきますが、現在の日本に生まれて良かったと思っています。
このような会話が ここの広場で出来るなんて 嬉しい事です。
最近 止めようかな マンネリ化してきたし 他にしたいことも沢山あるし・・・
等と考え初めていたところ omoromachiさんほか数人の方との充実した会話で
又 PCを開くことが楽しくなってきました。
花は色や香りでいつでも人を癒してくれます。花が嫌いな人はいるのかな?
病院の生け花の写真がが omoromachi さんとのご縁を繋いでくれました^^


愛様、本当にコメント有り難うございます。

「考え出したら切りの無い迷い道に入っていきます」とお話されていますね。 答えが出ないことは沢山あると思います。 悩んでも仕方ないと・・・でもちょっぴりだけ深く考えると、次のことに繋がることも多いのだと思います。

これまで生きてきた経験や環境が違うように、1つの問題に対する答えも人それぞれが違う意見を持っていると思います。この様にブログを通して色々な方と繋がっていけて、共通の話題に対するお話が出来ることは嬉しいことです。

時々、病院の生け花クラブの花も出しますのでみて下さいね

こんばんわ 個人的には、医療においての制度はよくできていると思います。このような制度を作る必要があるのかと思います。
救急車の場合も、判断が難しいかもしれませんが、利用したらそれなりの自己負担があっていいと思っていますし、これも医療の一部(差額ベットみたいな考え)で受益者負担があってもいいような気がします。

私のブログのどこかで書いたようにテロでの救出は、日本人は税金で帰国?になりますが、営利目的の企業は負担がないらしいのもちょっと違和感があります。少しでも負担すれば、この矛盾も解消されるような気がしていました。

確かにどこで線を引くかの課題や、議論はあるでしょうけどね。うーーんです。

ひでさん、こんばんは
コメントありがとうございます。

受益者負担について私も賛成の部分が多くあります。
ご指摘のように、公平性をどの部分に求めて、どのような基準にするのかとても難しいと思えますね。

救急の問題でも、痛みの強さが必ずしも病態の深刻さに繋がらないことがよくあります。実際の医療を行っている立場からでも不確実性は沢山あり、救急車の適正運用も難しこともあるのです。

今の日本で一番気になるのは、何かを起こした時に助かってよかったではなくて、すぐに責任問題が浮上し、あたかも自分が全部負担させられているような発言がまかり通ることです。そして「お互い様」という感情が希薄になることを心配しています。

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