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2013年5月20日 (月)

医師ー患者関係

医師-患者間の溝がなかなか埋まらないことに焦りに近い感情を覚えることがあります。
がんは日本人の2人に1人が罹患する大変多い病気で、沢山の種類があり、同じがんでも組織型が違い、進行度もそれぞれ違うのです。

医師はハードな受験勉強を行い、医学部入学後も莫大な量の勉強を続け医師となります。 過酷な条件の中で仕事をしていますので、Photo 患者さんや家族への声かけや配慮が不十分な場合もあります。しかしそれは悪気があって行っているのではないと思っています。余裕がないのも1つの要因です。

しかし、医学部教育の中で医療とは何か、人の思いやりや優しさとはどのようなものか、命とは何なのかなど、人を診ていく上で最も大切な哲学的な部分を十分に教えていないことも、医師-患者間の溝が埋まらない原因のひとつかも知れないと考えてしまいます(教えるのは至難でしょうけど・・)。 

医師は自分が常に正しいと思っている職能集団です。もしも自分が間違っていると思って医療をしたらそれこそ大変深刻な事態ともなります。専門職になりすぎていますので、自ら患者さんと同じ目線にたって話をしなければ、相手は理解出来ないと思わなければなりません。

Photo_2 医師の多くは瞬時に結論まで考える訓練をしています。 一方がん患者・家族は悩み抜いた末にやっと医師に質問することが出来るのだと思うのです。この場合も医師は考えていないわけではなくて、一般の方からみると瞬時に答えてしまいます。その時間的思考過程のずれも患者さんからすると「とても大事な質問なのに なんと簡単に答えることか・・もう少し親身になって悩んで欲しかった」と思うこともあるのだろうと想像します。

医師は先輩や教授などの話を必死で聴きながら勉強します。ある程度知識をつけたら、今後は私達が患者さんの声を傾聴することをしなくてはならないと思うのです。

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医療」カテゴリの記事

コメント

nogo様へ:
nogaさまコメントありがとうございました。 コメントの文章を拝読させて頂きましたが、今回の「医師ー患者関係」に対するコメントの文面ではありませんでしたので、ここでは公開しませんでした。ご了承下さい。

こんばんは。
このテーマはとっても大事だし重いテーマだと思います。
結局は医者、医師?ドクター?になる始まりの動機の差でしかないように思えてなりません。
大変な勉強と実習を重ねての職業ですから、先生と呼ばれていいのでしょうが。。。
如何せん、先生と名のつく職業(代議士、弁護士、教師、医者)には一歩身構えてしまいます。
  
単なる偏見かもしれませんが。
お気を悪くしたらお許しください。
omoromachiさんのことを言ってるのではありませんからね。
世間一般のことです。
実際に私の愚息も教師をしていて挫折してFM局のアナウンサーに転身しました。
 
どっか、世間とは感覚が違うなあってよく思います。
専門職はよくわかりますが、私のような底辺の人間には先生たちの感覚はみな変?だと思っています。
癌に関しては最近は間髪入れず告知するのが普通なんだとか。
  
私の亡き父がお世話になった先生は診断から告知、治療方針まですべて父のことを思って何から何まで私ら夫婦に相談のの上、父に接してくれました。
勿論、末期のため助からず最後まで看取ってもらいました。
その時の内科医の先生ただ一人だけ、先生だなあって思っています。
残念ながら、自分がその先生に診てもらいたくても総合病院なのでたまたま新患でカルテがその先生に回らなければ指名はできません。
  
ちょっと患者が医者を選べないのも偏るからできないシステムなんでしょうかね。
  
かなりとりとめのない文面で申し訳ありません。
 
ただ一言、もう少し優しさが欲しいなって思うのは私だけでしょうか。
(みんな、怖いんだと思います)

EOSのパパさん、コメントありがとうございます。ちっとも気を悪くなんかしていません。私もその事が気になり書いていますので、その通りだと思います。以前大学の入学の面接に参加したことがありました。もちろん入試ですのでいいことしか言わないのかも知れませんが、皆理想を語っていました。それが卒業、医師となると少しずつ違った見方が増えるのにびっくりしました。 私はある程度沢山の手術を行い沢山の死を診てきました。沢山経験したつもりですが、慣れてはいけないと自分に言いきかせています。 手術も死もその人にとってとても怖いことだと思います。 巷でスーバードクターが紹介されたりしていますが、私達にとってのスーバードクターは貴方のことを親身に考えてくれるドクターだと思っています。 知識に愛情がともなわなければ医療は寂しいことだと思っています。 すみません私こそとりとめのない返事になってしまいました。

初めまして、とても難しい問題とおもいます。

EOSのパパさんのコメントにあるように庶民の
私達の願いは私達のわかるように説明して欲しいのと
言葉の中の優しさです。

以前入院した時にお医者さんの
説明がなく不安だったのですけれど看護師さんがとても親身に接してくれて嬉しかったことを覚えています。
お医者さんは私達にとっては最後通知を突きつけられるのではないかととても怖い存在なのです。

お医者さんにも笑顔が必要ではないかと感じます。多忙で構う暇がないのも日本の医者の可哀想なことだと新聞等をみて感じます。外国と較べると労働時間の多さは飛び抜けています。
行政もその辺を改善しないと医師の接し方も改善しないのではないかとも思っています。

Omoromachi様のような考えのお医者さんが居てくれて嬉しいです。

Ryoyamachitaさん初めまして、そしてコメントありがとうございました
笑顔はどの職種でも必要でしょうが、特に医師の場合は患者さんにとって怖い存在なのでしょうから、こちらから話しかけて笑顔で接することで安心してもらえると思うのです。 私もなるべく笑顔で接したいと日頃から思っています。でもできない時に仲間の看護師さん達に助けられています。
日本は医療行政・労働環境は先進国の中で最低レベルでも、医療成績は最高レベルと言われています。
しかしながら、それに甘んじていては進歩はないと思います、もっと良い医療、もっと患者さんに最適な医療を提供出来ないものかと考えています。
そして、自分自身も最も大切な信頼して貰える医師を目指したいと思っています。ほど遠いですけど・・ 頑張ります

コメントに悩みました。私は患者側です。病気に気づき診断されるまでの時が一番苦しかったです。ですから診断がついて逆に気が楽になりました。そしていろいろ質問もでき、それにきちんとはっきりと答えてくださいました。
先生は私をかわいそうだとは思っていないことがうれしかったです。同情してもらうと私はくじけて病気や治療に耐えていけなかったでしょう。私は軽い方だったので、こんなのんきなことを言っていられるのかもしれませんが、私は先生に命を救われたと思っています。信頼できることが一番の関係だと思います。

はるか様、コメント頂き感謝しています。またコメントの一部を勝手ながら変更したことを許して下さい。
病気は好きでなる方はいません。病気になった方に同情することはありません、私自身もなる可能性がいつでもあるからです。病気が見つかった時、どのような治療がこの方に取って一番よい選択なのかをまず考えて、自分の治療方針や可能なだけ治療の選択枝を提示するようにしています。
病気が発見されて告知された場合誰も悩み動揺します。その時はこれ以上は話しません。そして患者さんが自ら話しかけた時にまた説明をします。 説明をしながらその人の考えや職種、家族構成あらゆる情報を手に入れるようにしています。
治療はひとつではありません。1つだけが正しい選択でもありません。治療しない選択もあるはずです。 治療しないことも認めますが、安易にそれを選択する場合はその結果起こりえることも説明します。
治療の選択はあくまで患者さんにあります。私達はその為の情報の提供、そして一緒に治療をしてゆきます。
はるか様が仰るように医療は信頼関係がなければ築けないものです。私もいつかは信頼される医師になれればと思っています。
はるか様、本当にコメントありがとうごさいました。

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