君子は憂えず懼れず
知人から相談を受けた時に気の利いた返事が出来なく残念に思っています。もしこのブログを見てくれているのなら、「自分のやれることをしっかりとやっているあなたは正しいのです」と声かけたいです。
「君子は憂(ウレ)えず懼(オソ)れず」とういう格言があります。論語の中の一節です。「君子は行いが正しく、心にやましいところがないから、心配することも恐れることもない」という意味です。孔子が、弟子の司馬牛に「君子とはどういう人物か」と聞かれて答えた言葉だそうです。
私の少ない経験からして、小さな会社であろうと大きな会社や組織であろうと、そこで働く人々を観察するにおいて、おとなしい人や自分の与えられた仕事をコツコツとこなしていく人にとっては組織で働くのはいつの世も大変だろうと思っています。
如何にも正論らしきことを、言いたい放題に大声で言いふらしたり、他人を責め、非難する人が道の真ん中を大手を振って歩いている気がしてなりません。 しかし実際に彼らを冷静に分析すると、言っていることと行動が違うことが分かります。
大声で言う人にとって、自分の主張に自分で酔ってしまうパターンが多いと思われ、実は自分に都合の良い状況に解釈され、自分の優位性を主張しているに過ぎないことが多々見受けられます。主張はするが結果は得られません。 結果を得るためには沢山の動力と沢山の人の助けが必要だということを身をもって体験していないからなのです。
おとなしく、まじめな人にとってはその様な人の意見も、まじめさ故に聞き入れざるを得なくなり、大きなプレッシャーになってしまいます。一緒に働く意欲を削がれてしまうことがあると思われます。
相談を受けた知人に「君子は憂えず懼れず」を贈りたいと思います。私達は君子にはほど遠いはずですので、自分だけでなく人のために正しい道を歩こうとして悩んだり、折れかかったりしているのだと思います。 道はきっと開けます。
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