フォト

« 賢者の贈り物 | トップページ | 平成24年よさようなら »

2012年12月27日 (木)

ノロウイルス感染症

いよいよ2012年も残すところ僅かとなりました。まだ何もしていないのに焦ってしまいますcoldsweats021226日のFMレキオは今年最後の放送でしたので、ノロウイルス感染について話をしました(以下は要約です)。

 

今年はノロウイルス感染が急速に流行し、早くも集団感染で死亡者も出ています。

国立感染症研究所によると、ノロウイルス感染の患者数は10月中旬以降増え続けており、警戒を呼びかけています。

 一般的にウイルスは私達の免疫力で殺すか、体力の回復を待って対抗するしか手段はありません。同じ流行を繰り返すインフルエンザは予防接種もありますし、罹った場合も抗ウイルス薬があるのですが、現時点ではノロウイルスに対する予防接種もありません、抗ウイルス薬もありません。 

1_2  インフルエンザは流行病として捉えられますが、ノロウイルスは食中毒という側面もあるため、飲食店などの調理人の健康管理、手洗い業務、調理器具の消毒など対策について厚生労働省は注意を促しています。

 

毎年ノロウイルスの感染は12月にピークを迎え、ノロなどによる感染性胃腸炎が原因で、毎年千五百~2千人が亡くなっています。免疫力の弱い高齢者は重症化が目立ちます。

 

<ノロウイルスによる急性胃腸炎の特徴>

ノロウイルスは乳幼児から高齢者に至る広い年齢層で発症し、11月から3月の主に冬季に多発します。

多くの急性胃腸炎は下痢が多いのですが、ノロウイルスは下痢だけではなく嘔吐が多いのが特徴です。これはノロウイルスが比較的、口に近い十二指腸や空腸などの炎症も強く起こすため、嘔気・嘔吐が強く出ます。

下痢が主な症状であれば、便器周りの消毒や手洗いをすれば感染はある程度防げます。 しかし、嘔吐の場合、部屋中にウイルスがまき散らされ、適切に処理・消毒してもウイルスがベットや床・カーテンなどに残ってしまいます。 冬場の乾燥した室内で、ホコリと共に空気中に舞い上がり感染が広がっていくこともあります。トイレ周りや、手指からの感染ばかりでもなく、色々な経路から感染拡大が起こってしまいます。

困った事に、ノロウイルスはアルコールや消毒液に対する抵抗性が強く非常に厄介で図太いウイルスなのです。

勿論重症化する方も多いのですが、軽い食あたりのように23日で軽快する方も多く、元気になったと思っている方の便の中にはまだ12週間ウイルスがいて、健康と思っている人から次々と感染してしまう場合もあります。

非常に僅かなウイルスの量で感染してしまい、ノロウイルスの遺伝子型が多様で1度かかっても、違うタイプのノロウイルスに何度も感染することがあります。

 

①〜⑥の理由で、非常に感染力が強く多様な感染ルートを持つことより、最初の発症者より近くにいる家族や保育園、老人ホーム、病院などでしばしば集団感染を引き起こし、なかなか感染が終息しない状況となってしまいます。 医療者にとって非常に厄介なウイルスです。

 

<感染経路・症状>

・ノロウイルスの感染経路はほとんどが経口感染(口から体内に入り感染)で、ウイルスに汚染された貝類を、生あるいは十分に加熱しないで食べた場合に感染し、その人や二次的に汚染された食品を食べてた場合に伝染します。更に感染者を看病したり、患者の吐物、便などから直接感染するヒト‐ヒト間の感染を介して流行が広がり、保育園・小学校・病院や老人ホームなどで集団発生します。

潜伏期間(感染から発症までの時間)は24から48時間で、主症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛で、発熱は軽度です。 通常、これらの症状が1から2日続いた後、治癒し、後遺症もありません。感染しても発症しない場合や軽い風邪のような症状の場合もあります。

<治療方法>

ワクチンや抗ウイルス薬はありません。対処療法が中心です。ウイルスそのものが非常に危険な訳ではありませんが、激しい嘔吐や下痢により急激に水分を失いますので、特に乳幼児や高齢者では脱水症状に気をつける必要があります。とくに老人や免疫力の低下した乳児では重症化して死亡することもありますので注意が必要です。

下痢止め薬は、病気の回復を遅らせることがあるので使用しません

<1次・2次予防>

これが一番重要ですが、ブログでは長文になりますので、国立感染症研究所のホームページを参照して下さいdownhttp://idsc.nih.go.jp/disease/norovirus/taio-a.html

ノロウイルスには通常のアルコール消毒は効果ありませんので、家庭では塩素系消毒液(ハイターなど)を薄めて使用します。

私も呪(ノロ)われたくな〜いです。

お時間のある方は2012年12月26日のFMレキオの放送をお聴きになって下さい。down

http://www.stickam.jp/video/181752717

« 賢者の贈り物 | トップページ | 平成24年よさようなら »

医療 FMレキオ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/590699/56404922

この記事へのトラックバック一覧です: ノロウイルス感染症:

« 賢者の贈り物 | トップページ | 平成24年よさようなら »